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転生龍の諸国漫遊記!  作者: バリ君
冒険者編
103/174

決戦、深緑のダンジョン!

http://ncode.syosetu.com/n9831dr/

↑に登場人物の設定などがあります。


「試練……ですか?」


「そう、試練よ?神々の試練に打ち勝ったら全員を助けて上げる」


「ただし、負けたら功績も0になる、つまり助けられる10人が助けられなくなるぜ?」


「ま、待ちないさい!それは、ちょ!?チエナルナ、アンジュラさん!?」


リティアの問にマリルルナとカーネリアが答える、シリカとエルナルナは顔をしかめている、メルクルナは止めようとした様だがチエナルナとアンジュラに押さえ込まれていた。


「どうする?もちろんアレナム達も参加して良いぜ?」


「……っ、リア様、その試練とは一体何なのですか?」


「……へ?」


アレナムの質問にカーネリアは間の抜けた顔をする、それを見てサルファが呆れて言う。


「リア、あなた考えていなかったわね?」


「い、いや、えーっと「ぬがあぁぁぁ!」おろ?」


カーネリアがシドロモドロになってると雄叫びが聞こえた、メルクルナが自分を押さえ込んでいるチエナルナとアンジュラを振りほどいたのだ!


そして―――


「試練は薬草を1人10株持っ「試練はメルクルナの眷族との戦闘よ!」エルナルナ姉!?」


「あなたね、すごく簡単な試練にするつもりだったでしょ?」


「な、何を言ってるのよ?新緑の季節までまだあるからこの人数分を集めるのは大変なことよ!」


「期限は何時まで?」


「厳しく年内よ!」


「まだ半年以上あるじゃないの!」


メルクルナとエルナルナが揉めているので、メリルルナが前に出て説明を始める。




「メルクルナは恐ろしく簡単な試練を与えるつもりだったみたいだけど、そういう訳にはいかないわ。

神々にも協定とか色々と有るのよ……なんにしろ試練はメルクルナの眷族と戦ってもらいます、来なさい!」


メリルルナが呼ぶとともに転移陣が現れて、天使族の幹部11人が現れた、そして冒険者とキャロリン達を見て転移陣で帰っていった……


「あ、あら!?来なさいな!」


再度メリルルナに呼ばれて、シブシブ天使族が現れる。


「メリルルナ様、ハッキリ言ってあの装備のキャロリン様達とは戦いたくありません。

帰っても良いですか?」


そう言ってマルキダエルはキャロリン達を指差す、メリルルナは「なんでまた」と言いながらキャロリン達を見ると、何時の間にかドライト謹製、絆の装備一式を着込んでいた!


「それは反則です!」




キャロリン達はメリルルナに反則と言われて、シブシブと絆の装備から普通の装備に戻していた。


「そっちは神器OKで、私達はダメってズルいよね?」


「そうですよね?一応ドライト様から抗議してもらうべきでは?」


「ねー、メリルルナ様って以外とケチなのかな?」


「セイネは失礼すぎるだろ!

そういう事は心のなかで思うのよ!」


「閃きましたわ!一式がダメなら武器だけでも絆の装備を使えば良いのですわ!」


「それです!ああ……ドライト様とシリカ様に造っていただいたこの刀の切れ味を、とうとう試す日が……!」


「あ、あなた達ね……なんにしろ絆の装備は一切使用禁止です」


メリルルナに念を押されて、キャロリン達はブーブー言っている、だがシリカが見かねて止めに入った。


「あなた達、その装備を全部着けたら中級神のジェードと同じレベルの力になるでしょ?

流石にその装備は認められないわ、何時もので戦いなさい」


シリカにそう言われてはキャロリン達も従わざるえなく、元の装備に戻すのだった。


「でさ、なんでハマリエルは居ないわけ?」


「え?あら本当、全員来るように伝えなかった?」


カーネリアがハマリエルが居ないことに気がつき、メリルルナに伝えるとメリルルナも不思議そうに天使達に聞く。


「知りません![ドカ!]うお!?」


「アホは下がってなさい、ハマリエルはドライト様のご命令でフルと出かけました」


自信満々で答えたマルキダエルをアスモデル蹴って横に退けると、メリルルナ達に一礼して答えた。


「これは大事な試練なのです、なのにハマリエルを勝手に召喚して使ってるのですか?問題ですよ?」


「は、はぁ……でも、フルと一緒にステラ様とルチル様の護衛をしてるそうです。

邪魔するやつはピーマンに包み込む!っと言われてましたが……緊急だと呼び出しますか?」


「ピーマン!?無理に呼ぶ必要はありません、11人で試練をしなさいな」


メリルルナは慌てて11人で試練をしろと言って、テーブルに戻ってお茶を飲み始める。


「メリルルナ……普段は好き嫌いはダメだと言ってるのに……」


「な、なんですかシリカさん!我慢すれば食べれるんですよ!?」


「じゃあ、ハマリエル呼びますか?」


「サルファさん、ドライトさんはやると言ったらやりますよ?

その時は一緒に包まれますか?」


「さあさあ!試練を開始しますわ!」


「天使族の幹部の力を見せるのです!」


「「あんた等……」」


シリカとエルナルナが白い目で見るなか、サルファとメリルルナの掛け声で試練が始まるのだった。




天使達は早速、羽を広げて舞い上がる、ミスリルゴーレムが居る部屋なので天井までの高さは15メートルはあり、そこまで飛ぶと冒険者達には不利だからだ。


そう思って飛んだ天使達に矢と魔法が叩き込まれた。


「あぶな!?」


「うお!結構威力があるのが混じってるぞ!?」


「天井が低すぎるのよ!この高さだと威力が削がれないんだわ!」


「何人か下に降りて!

空と地上から攻撃するのよ!」


天井の高さが30メートル以上有ったら話は違ったのだろうが、15メートルと微妙な高さだったのと、冒険者達も最深部まで単独パーティーでこれる、Bランク以上が居るのでこの高さでも問題なく攻撃が出来るのだった。


「あいつ等……ちゃんと訓練してるの!?」


「メルクルナ姉様の眷族を名乗ってるんだから、しっかりとして欲しいわ」


マリルルナとチエナルナは怒っているが、エルナルナとメリルルナが嫌そうな顔をして諌めた。


「よく見なさいな、キャロちゃん達の攻撃がかなり鋭いのよ?

それに他の冒険者達もかなり腕がたつわ」


「それにあの装備、神器だわ。

それも結構強力な、誰よあれをあげたのわ?」


そう言ってシリカ達を疑わしげに見るが、シリカは首を振って答えた。


「冒険者になった時にドライトがあげたのよ、その時は神器に見えなかったんだけど、どう言うことかしら?」


そう言って周りを見回すと、アンジュラとメルクルナが目を反らした。


「あんた等……説明しなさい!」


シリカに睨まれて、アンジュラとメルクルナがシブシブ説明した。


アンジュラは冒険に出るセイネが心配だった、万が一にでもセイネの玉のお肌に傷でもついたら……と、そこにメルクルナがやって来て同じ様な事を言い出した。


メルクルナはキャロリンとレイナに祝福を授けている、そしてレイナは奴隷として売られた過去が有るので、同じ様な目に会わないかと心配だと言うのだ。


そこで2人はドライトに相談しに行くと、ドライトが何かを作っている最中だった、何を作っているのか聞くと冒険者になるキャロリン達のための装備だと言われ、2人でもっと良い物をと不満を言った。


見た目がどう見ても、ベテランクラスが身に着けるのには少し良い物だったからだ、だがドライトはそれで良いと言いながら教えてくれたのが【見た目が普通の装備にしか見えない神器】だった。


「……こうして……セイネ達の安全性が……高まった、めでたしめでたし」


「めでたくないわよ!

うーん、こりゃマルキダエル達も気合いを入れないと負けるかもしれないわね?」


「あなた達、聞こえたでしょ!気合いを入れなさい、気合いを!」


「「「はい!」」」


マリルルナの掛け声にマルキダエル達は気合いを入れる。


「あんた達!気合いを入れないでだらだらやりなさい!

ってか負けろ!」


「「「えぇ~……」」」


メルクルナの掛け声でマルキダエル達の気合いが抜ける。


「メルクルナ、あんたが邪魔してどうするのよ!」


「なによなによ!アッシャー達を助けて何が悪いのよ!

それにキャロちゃん達には私から祝福と聖女の称号を与えてるんだから、応援したっていいじゃない!」


「あなたねえ!」


「ちょっと、待って?」


メルクルナの言葉にエルナルナが叱ろうとしたが、サルファが遮ってメルクルナを捕まえる。


「キャロちゃん“達”に祝福を与えたとは、どう言うことですか?」


「い、いや、他の皆も気に入ったから与えたのよ!

ドライトさんも強化されるからって、OKしてくれたわ!私は悪くない!」


メルクルナはそう叫んで逃げ出そうとしたが、カーネリアに捕まっていた。


「私のアレナムに奇妙なもん付けやがって!」


「奇妙言うな!ドライトさんの許可があったんだから良いじゃない!」


「それだよ!なんでダーリンが許したんだよ!納得いく理由なんだろうな!?」


サルファは諦めぎみだが、カーネリアはメルクルナの首を絞めながら詰問する。




装備が完成して、キャロリン達に渡そうかと言う時にドライトがアンジュラとメルクルナに相談が有ると言い出し。


「冒険の旅は危険です、いくら私達が影から見守ると言っても、何かしらの拍子に怪我するかもです。

この装備で上級神並の防御力があってもですよ……何か良い手は無いですかね?」


そう言ったのだった。


「……セレナ様とかに……バレたらまずい?」


「変なことしたら、また怒られちゃいますよ……」


「いっそ、私の祝福でも付けちゃう?

ダメか、あははは……ドライトさん?」


メルクルナにそう言われたドライトは、目を見開いて驚いている。


「……それですよ!

メルクルナさんの祝福なら、隠蔽すればそうそうバレません!

それに、メルクルナさんが気に入ったからあげたと言えば問題ないはずです!」


「……セイネに……変な物を付けたくない」


「変な物言うな!」


「アンジェ、何を言ってるんですか!

これはチャンスなんですよ!?」


「……チャンス?」


「セイネ達にメルクルナさんが祝福を授ければPT全体の戦力が上がります。

そして……祝福が有れば神になりやすくなります!」


「……!」


「メルクルナさんはキャロとレイナ以外にも祝福を与えられてウハウハ、私達はキャロ達の戦力が強化されるのと、キャロ達が早く神になれてウハウハ!どうですか?素晴らしいじゃないですか!」


「……ウハウハ……ウハウハ!」


「流石ドライトさん!良い案だわ!

……あれ?もう持ってるキャロちゃんとレイナちゃんは強化されないけど、良いの?」


「ふふふ……メルクルナさん、セイネ達に力を送りますよね?」


「そりゃあ……」


「そこに私の力も混ぜるのですよ、キャロとレイナにもです。

本来なら気づかれますがメルクルナさんのラインを使うので、バレないのですよ!」


「おお!流石だわ!」


「……夫、ご褒美に……ペロペロしてあげる!」


「し、尻尾を嘗めないで下さい!?」


こうしてキャロリン達は強化されたのだった!


「な、何て事してるの!

まずいわ、ユノガンド様に知られたらどんな罰が!」


「ん?ユノガンド様なら知ってるわよ?」


「へ?」


「他の煩い原始の神々と龍神様方と居る時に、ドライトさんが菓子折りを持っていったら、祝って許可してくれたわよ?」


「……はぁ?」


「中身は養殖惑星1ヶ月満喫コースのタダ券と、ドライトさんお勧め甘味だったわね」


「そ、そんなんで原始の神々が黙ったの!?」


「うん、そーいや何柱か騒いでたけど、なんかの本をチラチラとドライトさんが見せたら賛成してくれたわ!

真っ青だったけど!」


「ドライトさんってば、何を掴んでるのよ……」


エルナルナが頭を抱えていると、チエナルナがワクワクしながら聞いてきた。


「ねぇねぇ、ユノガンド様の情報は無かったの?」


「あー、ユノガンド様はアホだからさ、裏表が無いんで情報が無いって言ってたわ」


「「「あ~……」」」


全員が納得していると、戦局が動き始めた。




「く、くっそぅ!?

あの男もヤバイが、あっちの女もヤバイ!

あの女天使を誰か引きずり下ろして指揮をさせるな!」


「鉄腕の!こっちは引き付ける、そっちでなんとかならんか!?」


「よし、ん?うお!?」


「そう簡単に行けると思うなよ?」


「悪いけどこっちも簡単に負ける訳にはいかないのよ?

メルクルナ様の眷族としてね!」


冒険者達はアスモデルの指揮を受けた、バルビエル、アドナキエル、ハナエル、ガムビエル、バキエルと戦っていた。


アスモデルの指揮を受けた5人の連携は凄まじく、元々自力で負けてる冒険者達は次々と打ち倒されていた。


そしてキャロリン達にはマルキダエルを初めとした、アムブリエル、ムリエル、ウェルキエルにズリエル等が力任せに攻撃していた。


連携も技術も無い攻撃だったが、だからこそ威力が高く、キャロリン達は足止めさせられてしまっていたのだ。


「そら!ナタリー様、防いでばかりでは勝てませんよ!?」


「キャロリン様、私達も手加減出来ませんので、降伏してくれませんか?」


「ふざけないでください!アッシャーさんを……凍らされた皆を助けるのです!」


「リティア様、セイネ様!私が守り抜きます、攻撃に集中してくださいませ!」


「魔素よ集い集まりて魔弾となり、敵を貫け!」


「セイセイセイ!

攻撃しまくってるって!」


「当たらないですね……」


「身動きしずらいから、狙いにくいんでしょ?」


ナタリーとキャロリンにアレナムとレイナがリティアとセイネを守り、守られた2人が攻撃していたがなかなか攻撃が当たらなかった。


天使達の攻撃からリティアとセイネの身を守るためには、どうしても身を寄せなくてはならず、そのために2人は巧く身動きが出来ずに攻撃が外れてしまっていたのだ。


「あ!また仲間がやられた!」


「まともに残ってるのは、鉄腕に宿星の絆と私達だけね?」


「防御しかしてないとは言え力はほぼ拮抗してるから、誰か1人だけでも倒せれば流れはこっちに傾くんだけどね」


「くぅ……また外れましたわ!

あ、またマルキダエル様が突っ込んできますわ!」


「……ナタリーちゃん、奥の手を使おう!」


「! あの手ですね了解しました!」


キャロリンとナタリーは何かの奥の手があるようで、2人してマルキダエルの前に出る。


「キャロリン様にナタリー様!

ドライト様の祝福を持つお2人とは言え、手加減しませんぞ!」


マルキダエルは羽を羽ばたかせ、速度を上げてキャロリン達に突っ込んでいく、そしてナタリーの盾に激突するかと思われた瞬間、キャロリンがマルキダエルの後ろを指差し叫んだ!




「あ!ドライト様、お助けください!」




「げ!?ドライト様!違うので……あれ?いな[ドコォ!]グェ!?」


「「今がチャンス!」」


[ドカバキボコ!]


「ギャアァァ!?」


マルキダエルはキャロリンの声に反応して指差した方を見たが、ドライトは居なかった。


そして騙されたことに気がついた時には床に激突していた、そこにキャロリンとナタリーが駆け寄ってボコボコにしたのだった!


「……なんつー奥の手だよ!

卑怯すぎるだろ!?」


「でもリア、あれは引っ掛かったマルキダエルも悪いと思うわ」


「シリカさんもですか?

なんにしろ、マルキダエルと何人かは肉体ではなく、頭を鍛える必要が有るわね」


「エルナルナ姉様、何にしろこれで勝負が決まりましたね」


「ううう……キャロちん、頑張って!」


メルクルナがキャロリンに声援を送る、その声にキャロリン達は気がついた、冒険者達がほとんどやられていて、自分達が10人の天使に囲まれているのに。


「キャロリン様、アホとは言え天使族の長であるマルキダエルをよく倒しましたね……でも、これで決着です!」


そう言って、左右にアムブリエルとバキエルを従えてやって来たのは、アスモデルだった。

お読みいただきありがとうございました。


感想、ブクマいただけると嬉しいです。




条件から勝利を抜きました。

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