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Get out of the reality  作者: 琉桜
プロローグ
6/12

〈0ー5〉



「種族の説明から……。と思いましたが、……もう決めてるみたいですね。どの種族でしょうか。」




それはもちろん。

種族と聞いた時点で決めていた。


“ 堕天使でお願いします。”




「……堕天使ですか。少し待っててください。」




そう言って、空中で何かを見ているみたいだ。

暫く眺めて戻ってきた。




「堕天使でしたよね?貴女が転生する世界では、堕天使は蔑まれていませんので安心してください。寧ろ、敬われていますよ。」





……そっか。

堕天使って神に反抗したりとかで堕とされた天使だったっけ。


“ なんて言うか、いい世界……なんですかね。”




「そうですね。管理している神も素晴らしい方ですし、貴女が転生する堕天使の祖先の方は堕とされたのではなく、自ら堕ちた天使と伝えられています。」



自ら……。

“ ……私が知ってる知識とは異なりますが、良い方達だったんでしょうね。

少し、会ってみたいです。”




「……ええ。私も出来れば会ってみたかったです。」




少ししんみりした空気が漂った。

でも、私が転生する堕天使が敵とかじゃなくて良かった。





「────さて。決める事は以上です。後は貴女を転生させるだけですが……。」





急に歯切れが悪くなった神。


“ ?

どうしたんですか?”





「今からいく世界はいい世界なのは確かですが、貴女と同じ様な転生者もいれば、召喚された者もいます。」




“ えーと、……つまり?”





「貴女が関わりたくない、面倒な方々が沢山いる……と言う事です。」





………………。


……え、もしかして話を聞かない勇者とか。

巻き込まれて敵サイドに落ちる脇役とか。

ハーレム築く男女や、それに突っかかる悪役令嬢とか……。



……頭痛くなってきた。





「彼ら彼女らは貴女と同じ地球出身なので、堕天使に悪いイメージを持ってたりするかもしれません。」




……あー。

そっちの心配もあるのか。

……今更変えないけどさ。




「ですから気を付けてくださいね。ここから1歩出れば私は干渉出来ませんので。」





“ ……残っていいですか。”





「ダメです。────ですがその代わり、私の出来る範囲内の特典はお渡し致します。どうにかそれでかわしてください。」





“ ……分かりました。”





「ではそろそろ転生しましょうか。」





面倒な事になったなぁ。


巻き込まれないといいけど。



私を中心に魔法陣…が広がり、徐々に体が薄くなっていく。





いよいよだなぁ、なんて呑気に考えてたら。







「────それに、」







神の声が聞こえた。



何だろうと思って見ると、神も見てて。



そして────









「────見るだけなら、好きでしょう?」








神らしからぬ、悪い笑みを私に向けた。











────全く、流石は神なだけあるなぁ。





僅かに口角が上がったまま、





“ 楽しんできますね。”






私も笑みを浮かべた。



────────────────────


──────────────


────────


────


──












真っ白な空間には、楽しそうな、神様がいた。



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