〈0ー1〉
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“ ────んー……眩しい…………え、?
なに、ここ……どこ。
一面真っ白なんだけど……。
それに、なんか……生きてる?”
「気付きましたか、✕✕✕✕さん。」
“ !?……誰?
誰も、いないけど。”
「これは失礼しました。」
声と同時に、何も無いとこから人が現れた。
……真後ろに。
神々しい羽を生やして。
……眩しい。
「混乱するのも無理はありません。ですので、まずは自己紹介をさせて頂きます。私は貴女方の世界で言う“ 神 ”となるものです。」
神……ねぇ。
見た目は爽やかな青年?風。
……神に性別があるのかは分からないけど。
“ ……あーと……、神様ですか。
神様が人の前に、真っ白な空間で現れるってことは、よくある……転生とかですか?”
「はい。話が早くて助かります。お気づきかと思いますが、私が貴女を死なせてしまいました。その事については謝りきれません。」
神様は深く、頭を下げた。
あの事故って、私が突っ込んで行ったようにしか見えないと思うけど。
……それとも突っ込むように私を動かした……とか。
……いや、まあ。
“ そんなに気にしなくていいですよ。
別に恨んでませんし。”
そう、恨んでいない。
全くって訳でもないけれど、何故だか怒る気は起きなかった。
そう軽く笑いながら言うと、神は驚いた顔をした。
「……恨んでないのですか。近くにいた貴女を身代わりにしたのに。」
やっぱり私を動かしたのか。
“ まあ、理由があって私を身代わりにしたんですよね?”
……なかったら嫌だけど。
「ええ。貴女が助けた方は近い将来、地球に伝染する病原菌の抗体を作る方です。免疫を唯一持っている方で、死なれてしまうと地球から生物が絶滅してしまいます。」
“ ……なるほど。”
自分が誰かの代わりに死ぬ事に対して何も思わないわけじゃないけど、私が生きてるうちに地球規模で何か出来るかってなると……確かに私が死んだ方がいいかもしれない。
「……死なせた私が言うのも今更ですが、生きたくなかったのですか?」
まるで変な人を見るような目で聞いてきた。
……そんなに興味なさそうだったかな。
色々考えてたんだけど。
“ うーん、なんて言いますか……。
上手く言葉に出来ませんが、
生きたいわけでもなく、死にたいわけでもない。
て感じですね。”
うんうん。
可もなく不可もなく、かな。
「……不思議な方ですね、貴女は。」
“ そうですか?
初めて言われましたよ。”
「でも、なんとなく分かりました。貴女にとってはあまり問題ではないという事ですね。」
“ はい。”
「分かりました。ではここからは話を戻して、転生の準備に入りましょう。」
あーそれ、
“ ……絶対ですか。”
「絶対です。」
……。
“ ……分かりました。”
「ではまず、貴女の現在のステータスから確認しましょう。そこから足りないものや、欲しい能力を決めます。では、《ステータス》」