<私の一番大切な人は突然の事に赤面する>
「早くしたくできちゃった…」
制服と髪の毛のセットも終わったアイリーンは、時計をみながらつぶやきます。
「早めに学校行くか~」
寮をでて、B組の教室へ。
まだ誰もいません。
(うわ、今になって眠気が…)
ウトウトしだして、寝てしまったアイリーン。
そこに、
「あ、もう誰か来てた…あ、アイリーン… 」
アルトです。
「あ………アイリーン?」
おどおどしながら近づくアルト。
「お、起きて~…」
「ん…あ、アルトぉ…あれ、なんでアルトがいるの…?あ~…夢かぁ…」
アイリーン、自分が今、自室にいると思って「部屋に男子は入れない」って掟に則り、夢だと解釈してしまったみたいです…
「アルトー…ふふ…アルトって、髪の毛ふわふわで可愛い…」
にぱーっとした顔でアルトの髪を撫でるアイリーン。
「あ、アイリーン…っ」
かぁーーっと赤面したアルトは、思わず
「え、えいっ」
ぽんっ
「吃驚魔法」でアイリーンを起こします。
「わー!あ、アルト?」
すっかり目が覚めたアイリーン。
「あ、ごめん!えっとー…そのー…」
「アルト?おはよー!…顔赤いけど、熱でもある?」
心配そうに言うアイリーンですが、アルトの心の中は…どうなのでしょう。
「いや!大丈夫だよっ」
「そう?ならいいけど…」
手をアルトのおでこにあてます。
「!!」
「あー熱はないっぽいね。熱というよりは 、あったかいね★よかったー」
にこっと笑うアイリーンに見とれてしまっているアルトは、混乱中です。
「う、うん…」
それを言ったっきり、アルトは教室を出ていきました。
大丈夫かなー…と心配するアイリーンでした…