<私の一番大切な人は落とし物を届ける>
次の日。
アイリーンは玄関のチャイムの音で起こされました。
「んぁ…まだ6時じゃん~誰だよー… 」
ここは女子寮だから女子しか尋ね人はいません。それを見こんでドアを開けます。
「おはようございます、アイリーン!」
「なんだ、ミーシャか…二度寝していい?まだ後一時間半睡眠できる~…」
「アイリーン、起きてください、外でヴァイスがアイリーンを待ってるんです!」
「はっ!?ヴァイスが!?早く言ってよ~」
ばたばたと髪の毛だけ少しといて、外にでます。
「サンキューミーシャ!」
「はーい★」
階段を降りて、外へ。
「アイリーン!」
少しはにかんで迎えてくれたのは、ヴァイス・シファー。
翠の眼がアイリーンを見据え、白い髪がまぶしいです。
「どうしたの、ヴァイス?」
「あぁ、これ、昨日出かけたときだかに落としたでしょ」
ヴァイスの手の中には、アイリーンがいつも鞄につけてる反射板ストラップ。
「あー!ありがとー!いつの間に落としてたんだ…」
「あ、そーいえば、遊園地の件だけど、僕とシュヴァルツとグラウも行けることになった!」
シュヴァルツとグラウは、ヴァイスの弟たちで、三つ子だ。
「本当!やった、人数増えた!ってか、ストラップとこれの件だけなら今 日の学校で済ませれたんじゃ?」
「あぁ…でも、早めに渡しときたいしね。それに、…アイリーンとこーやって二人で話せる機会なんてそうそうないからね!」
たはは…とヘタレ気味に笑うヴァイス。
「たしかに、いつもウチの周りは男子だらけだからねー」
「…僕はいつも独りだからね」
「…ヴァイス…」
少し悲しいような顔をするヴァイス。彼はたまにこーゆーセリフをかますので、アイリーンはとても守りたくなる気持ちが強まるのです。
「じゃ、昼休みに。今日は外の芝生で食べるの?」
「うん、ヴァイスもおいで!」
「ありがと、それじゃ!」
小走りで去ってゆくヴァイスを少し見送り、部屋に戻るアイリーン。
「しゃーない、気持ち入れ替えてがんばろーっと」そう言って、アイリーンは朝ご飯を作り始めました。
作りながら、ヴァイスとシュヴァルツとグラウの三人の比較をしてみます。
ヴァイスは白髪。シュヴァルツは黒髪、グラウは灰色の髪。三人の名前は髪の色から由来したものです。
ヴァイスはヘタレ。シュヴァルツはツンデレ。グラウはミステリアス。
(しかし、あの三人のくせっ毛はなんとか直せないかな~)
と密かに思うアイリーンでした。




