恋のリスタート
恋愛小説を書くのは
初めてです
拙い文章ですが
読んでいただければ幸いです
アドバイス等
じゃんじゃん募集してます
可能な限り速く更新したいと
考えてます
○月×日
―夢を見ていた…
夕焼けが、とても綺麗だった
「また、会えるよね」
目の前の少女(顔はよく見えない)は僕に語りかけた
うん、僕は頷いた
「わたし、待ってるからね。ずっと…ずっと…」
少女は涙ぐみながら
僕に満面の笑顔を向けた
8月22日
目覚ましの音で、僕は夢の世界から引き戻された。
なんだか懐かしいような…
シーツは少し湿っていた
「颯太!いつまで寝てるつもり!」
母が怒鳴り声をあげている
僕の家は、家庭の事情で
母子家庭同然なのだ
「今日から学校始まるんでしょ?」
そうなのだ
僕は現在高校二年生
とある事情で、幼少時に過ごした【ここ】に帰ってきた
けど、昔のことは
詳しくは覚えていない
学力は高い方なので、一応進学校に編入することにはなっていた
僕は用意してある朝食を腹に入れ
家を飛び出した
家から学校までは
自転車で20分といったところで
通学に不便は無い
といっても、登校初日に
遅刻するほど勇気は無いので
余裕を持って家を出たのだ
学校に着くと、まずは職員室に
向かった
転校には多少慣れているから
別段苦労はしない
案の定、先生から色々と説明を受け
朝のホームルームで紹介された
特に話すことは無かったから
自己紹介のみの挨拶にした
クラスの面子を眺めると
みんな親切そうで良かった
ふと気になる視線があったから
そっちを見てみると
驚いたような、そして
感動しているような
そんな顔をした少女(可愛い部類だと思う)が僕を見つめていた
先生は空いている席(例の少女の隣)に座るよう僕に指示し
今日の日程やらを説明し始めた
朝のホームルームが終わると
まわりの生徒から質問責めに遭った
何処に住んでるの?
とか
兄弟とかいるの?
のようにどれも他愛もない質問
だったけれど
例の少女は違った。彼女は
「昔、ここに住んでたことある?」
と僕に尋ねてきた
昔だからよく覚えてないが
住んでいた
と彼女に話すと
彼女はとても嬉しそうな顔をした
これが
彼女と僕の出会いだった
【七海:視点】
私は、高校二年生の二学期に二度目の初恋をしました
小学生の時に
よくイジメられていた私の
唯一の味方になってくれた男の子
私は彼が大好きでした
いいえ、今でも好きです
彼が引っ越すその日
私と彼は一日中一緒にいました
傍にいるだけで
温かい気持ちになれる男の子が
彼でした
夕陽がとても綺麗でした
私は彼に問いかけました
【また、会えるよね】
彼はそれに頷いて答えてくれました
そして、あの日
彼は私の前にもう一度
現れたのです
とても会いたかった
ずっとそばにいてほしかった
でもこれは私のワガママかもしれません
…彼が私のことを
思い出すまでは、自分の気持ちを
抑えておこうと思っています
【颯太:視点】
夢の内容は
朝からとても気になっていた
以前から見たことはあったけれど
夢の中の少女が話したのは
今日が初めてだった
【また、会えるよね】
少女はこう言っていた
この少女は誰なんだろう
僕は、この子の事が好きだったような
そんな気がしてならない
ホームルームの後に
彼女に答えたように、
僕は昔、ここに住んでいた
小学校の中学年くらいで引っ越したのだけれど
この街はとても夕陽が綺麗だった
そして、僕はその夕陽以上に輝く
笑顔の素敵な女の子に恋をしていた
……顔が思い出せない
よくよく考えてみると、
ここの思い出は全部が少女と
過ごした日々だった
なのに、顔が出てこない
白いもやの様なもので
笑顔が隠れている
…夢でまた会うことを
祈って、僕はもう寝ることにした
9月3日
一向に夢の中の少女の顔は思い出せない
しかし僕は、
自分の中に新しい気持ちを見つけた
隣の席の少女―
七海に、いつしか恋心を抱いていた
彼女の笑顔はとても綺麗で
彼女が笑っているだけで
幸せな気持ちになれるのだ
いつしか僕は、彼女と夢の少女とを
重ね合わせて見るようになった
彼女の行動が
自分の記憶を揺れ動かして
一つまた一つと僕は
思い出していく
夢の少女と過ごしていた日々を…
【七海:視点】
彼はまだ思い出さないみたいです
それでも、無意識な彼の行動に
昔の彼を感じることのできる私に
我ながらとても照れくさいです
例えば、困っている人を放っておけないこと
好きな事はとことんやること
自分に厳しいところ
何一つ昔の彼とは
根本的なところが変わっていません
益々彼に惚れちゃいました!
△月○日
【やめてよ!】
少女は周りを男の子に囲まれながらも
必死に抵抗する
「あぁ?俺たちのことフっておいて、何も無い訳ないじゃん」
「体で払えよー」
「胸、触らせろ!!」
【や…イヤだよォ!】
「ごちゃごちゃ言わずに脱げ!」
【何してやがる!てめーら!】
「あ?何様だ?お前。上級生には敬語使えよ」
【女の子を襲うようなバカに敬語なんて使わねーよ】「言わせておけば!…お前ら、まずはこいつだ!」
―――――数分後
【はぁ…はぁ…大丈夫?何もされてない?】
【うん、ありがとう】
【俺、颯太っていうんだ。麻倉颯太】
【わたしは、桐谷七海です】
【へぇ…七海の家はパン屋なんだ】
【うん、お父さんが作っているんだ。お母さんも作るけど、そっちはあんまり売れないみたい】
【そうなの?今度食べにいくよ】
【うん!待ってるね】
<<思い出した>>
僕は、昔も今も
七海に恋をしていたんだ
初めて会ったあの日から
ずっと彼女が好きだったのだ
…七海と、しっかり話をしたいな
9月4日
僕は学校に着くと、
いつもは「桐谷さん」と呼んでいたのを
思い切って「七海」と呼んでみた
七海は少し驚いた様子を見せた後
満面の笑みで「颯太」と
僕の名前を呼んだ
【ただいま、また…会えたね】
【おかえりなさい、ずっと待ってたんだよ】
僕と七海の恋は
再スタートしたばかりだ
アドバイス募集してます
なにせ、理系ですから自分