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TS転生者の生存戦略〜Transsexual Reincarnation's Survival Strategy〜  作者: mitsuzo
第一章「孤児院の少女編」

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048「子ども座談会(2)」



「でもさー、それを言ったら一番変わったって言ったら⋯⋯アナスタシアよね?」


 シエラがそう呟くと、


「うんうん! ぼ、僕もそう思うよ!」


 と若干かぶせ気味に返事をしたのはボンズ。


「たしかに。孤児院長はまだ少し柔らかくなったとか、その程度の変化だけどアナは《《明らか》》に変わったよな」


 ラッセルの言葉に皆がうんうんとうなずく。


「ちょっと前まではリッツ以外とは関わろうとしなかったし、こっちから話しかけても一言二言しか返ってこないし⋯⋯今のアナは全然違い過ぎるわよ!」


 と、ヴィラが少しキレ気味に話す。


「そういや、ヴィラはアナのこといじめたもんな〜」


 ラッセルがそういってヴィラを茶化す。


「ラッセルうっさい! 本当は私はアナスタシアと友達になりたかったから自分から話しにいっただけよ! でも、アナはいつもビクビクして目を合わそうとしないから嫌われているのかと思って⋯⋯⋯⋯ってそんな話させんな!」

「痛っ! お、俺は何も言ってないだろ?!」

「うっさい、うっさい、うっさーい!」

「痛い痛い! 痛いってぇぇ!!!!」


 顔を赤くしたヴィラがラッセルをボコボコ殴り散らかす。ラッセルは涙目になりながらヴィラのラッシュにやられるがままだった。


「でもさー、アナってどうしてあんなに変わったんだろ? ちょっと前まではヴィラの言うとおりいつもビクビクしてリッツ以外と関わることなんてなかったのに⋯⋯」

「私が思うに病気が治ってからじゃないかな」

「シエラお姉ちゃん! 私もそう思う!」

「ぼ、僕も!」


 ミネアとファラがシエラの言葉を支持する。


「ありがとうねー」

「「えへへ⋯⋯」」


 シエラがそんな二人の頭をよしよしと撫でる。


「アナの病気が治ったのはよかったけど、でもそのかわりに⋯⋯魔法使えなくなったんだよね?」

「⋯⋯ああ。魔力が作れない体になってしまったから魔法はもう使えないって⋯⋯医者の人がそう言ってた」

「魔力が作れないなんて⋯⋯そんな⋯⋯」


 ボンズがアナスタシアが病気は治ったが魔法が使えなくなったことをボソっと呟くとリッツがそれに対して力無く返事を返す。そしてそれを聞いた周囲も暗くなっていく⋯⋯ところだったが、


「ふ、ふん! でも逆に病気が治ってからはアナはめちゃめちゃ頭良くなったわ! あれだけ何でもわかるなら魔法が使えなくったって問題ないわよ!」

「た、たしかに!」

「そ、そうだ! アナはすごい頭良くなったもん!」


 皆がヴィラの言葉に一斉に活気づく。


「それにしても誰からも教わっていないはずのアナがあれだけ足し算も引き算も、それどころか掛け算も割り算もできるって何なんだろうな?」

「本当ね。不思議よねぇ」

「そんなのどーでもいいじゃない。とにかく魔法が使えないなんて今のアナには何も問題ない⋯⋯そうでしょ!」

「「「「「うんっ!!!!!」」」」」



********************



「ていうかさー、私アナってこれからもっと凄いことをやってのける気がするの!」


 突然シエラがそんなことを言い出した⋯⋯が、皆もシエラの言葉に同意の反応を示す。


「わかるー。あたしもそう思うー!」

「アナ、只者じゃない!」


 シエラの言葉に《《禿同》》するのは双子のセーラとアイラ。


「そうね。だって《《あの》》孤児院長がアナを認めているんだもの」


 ヴィラの言葉に全員がうんうんと肯く。


「孤児院長でさえ認めるアナスタシアの知識⋯⋯か。リッツ、アナスタシアって一体どうなってるの?」


 シエラがリッツにアナスタシアのことをストレートに聞いてくる。


「ええぇ⋯⋯お、俺ぇぇ?!」

「いや、リッツしかいないでしょ!」


 シエラの言葉に皆も「そうだーそうだー!」と盛り上がる。


「そ、そんなこと言われても俺だってよくわかんねーよ! ただ⋯⋯」

「ただ?」

「⋯⋯前と違って自分から話すことが多くなったし、何よりすごく積極的になったな」

「「「「「おおー!」」」」」

「あとは⋯⋯⋯⋯特にない」


 あららら⋯⋯とズッコける子供達。


「ていうか、俺だってみんなと似たり寄ったりだよ。特に最近は俺とだけってことはなくなったから俺もアナが今何やってるのかなんてわかんねーよ!」


 リッツが少し不貞腐れたような言い方にすぐに察するシエラ。ニヤリと笑いながらさらにリッツを詰める。


「ほほぉ〜? つまり最近《《つれない》》アナに対して寂しいと?」

「そ、そんなわけねーよ!」

「おーおーわかりやすいね〜。ていうかリッツ、顔赤くして声を上げると余計にマジっぽく聞こえるわよ?」

「お、おま⋯⋯っ!」


 ゴリゴリ責めてくるシエラに対し、為す術などあるはずもないリッツはシエラにコロコロと手のひらで転がされていた。しかし、そんなやり取りを見ていたヴィラが、


「ちょ、ちょっとシエラ、いい加減にしなさいよ。リッツが困ってるでしょ!」


 とシエラに注意してきた。これを見たシエラは「あ、やば! ちょっとやりすぎちゃった!」と勘づくと、


「ご、ごめんごめんリッツ。とにかく! アナについては今のところ謎が多いかもだけど、でもそれでも私は今のアナは好きだな〜」


 シエラがごまかすようにそんなことを言い出すと、


「うん、私も今のアナが好きー!」

「私もー!」

「同じく!」

「僕も!」

「私もです!」

「僕もです!」


 皆もまたシエラと同じような感想を口にした。


「で? ヴィラは?」

「⋯⋯ふん。べ、別に、私だってアナのこと好⋯⋯嫌いじゃないんだからね!」


 ヴィラが顔を真っ赤にしてツンデレを炸裂させた。


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