016「脳内掲示板『TS転生者の生存戦略スレ(その2)』(2)」
41:TS転生者名無し
あ、それだったらさ
『試供品』作って街で配れば良い宣伝になるんじゃね?
一度食べれば買いたくなるだろうし
孤児院で売ってるってわかれば向こうから来るだろうし
42:TS転生者名無し
>41
天 才 あ ら わ る
43:TS転生者名無し
それだ!
44:TS転生者名無し
ところでその試供品1袋にどれくらい入れるのだ?
そもそもポテトフライは1袋どのくらい入れていくらで販売するのだ?
45:TS転生者名無し
あ
46:TS転生者名無し
あ
47:TS転生者名無し
たしかカル◯ーのポテチが
ビッグサイズで160グラムだったぞな
48:TS転生者名無し
160⋯⋯ちょっと入れ過ぎじゃね?
49:TS転生者名無し
わかりやすく100グラムでどうよ?
50:TS転生者名無し
じゃがいもが1回の収穫で20キロ
1袋100グラムだと1回の収穫で最大200袋製造可能
価格は1袋銀貨2枚で販売⋯⋯か
悪くないと思う
51:TS転生者名無し
1袋100グラムを銀貨2枚で販売した場合
200袋すべて完売すれば利益は銀貨400枚
これまでは家畜の餌としてじゃがいも1キロ大銅貨1枚で
売っていたのに比べりゃ利益は段違いだ
52:TS転生者名無し
んじゃ決定だな
53:TS転生者名無し
んだんだ
54:TS転生者名無し
おいおまいら
じゃがいもの毒性を忘れてやしないかい?
55:TS転生者名無し
え? 大丈夫だろ?
56:TS転生者名無し
いやわからんだろ
みんな今日初めてじゃがいもを食べたんだぞ?
57:TS転生者名無し
でもちゃんと芽、取ったじゃん
58:TS転生者名無し
まー大丈夫とは思うけど
とりあえず様子見たほうがいいと思う
59:TS転生者名無し
だな
それに商品の準備もしなきゃだし
60:TS転生者名無し
そもそも孤児院長だってそこは慎重にいくと思うぞ
61:TS転生者名無し
せやな
62:TS転生者名無し
あとなんかある〜?
63:TS転生者名無し
まー強いていうなら⋯⋯
ポテトフライが爆売れして
供給が需要に追いつかなくなったときか?
64:TS転生者名無し
ないないないww
そんなすぐに売れないって
65:TS転生者名無し
いやわからんぞ?
孤児院の子供達や世話人、あと何といっても
孤児院長のあの反応を見るとひょっとしたら
爆売れするかもしれんぞ?
66:TS転生者名無し
ま、まさか〜
⋯⋯え? まさかないよね?
67:TS転生者名無し
まーその可能性は考慮しておいた方がいい
68:TS転生者名無し
いや考慮ってどうすりゃいいのさ(ぷんすこ)!
69:TS転生者名無し
うーん
農家と契約して『じゃがいも専用農場』を
確保するとかかなぁ
70:TS転生者名無し
まー本当に爆売れしたらそうなるだろうな
孤児院の畑の収穫量じゃとてもとても
71:TS転生者名無し
これで逆にまったく売れなかったら笑う
72:TS転生者名無し
俺なら泣く
73:TS転生者名無し
俺でも泣く
74:TS転生者名無し
>73
誰だよお前ww
75:TS転生者名無し
とりあえずこんなもんじゃね?
76:TS転生者名無し
そうだな
あとは孤児院長と話してまとめる感じだな
77:TS転生者名無し
んだんだ
77:TS転生者名無し
おつかれー
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「ふぅ〜こんなもんか」
脳内掲示板を終えた俺は少し疲れたので横になっているといつの間にか寝ていたようで、
「お〜い、アナ〜。夕食だぞ〜」
と、リッツに起こされた俺は一緒に夕食を食べに食堂へと向かう。
食堂に着くと子供達が俺をみつけるや否ややってきて、今日のポテトフライの話だったりじゃがいもの話など、昼食時間のときと同じような質問タイムが始まってしまった。
俺はすべての質問において「私ワカラナイヨー。病気治ったらコウナッテタヨー」とエセ外国人が使うような返事を繰り返した。
そんな塩対応のおかげで子供達は俺への質問に飽き出すと一人また一人と去っていき、やっと怒涛の質問タイムから解放されたのであった。
日常を取り戻した俺は、寝る準備をしてベッドに入ろうとしたその時、ふと孤児院長との面談での《《違和感》》を思い出した。
「そういや孤児院長との面談で様子が明らかに《《変》》だったのがあったけど⋯⋯あれって一体何だったんだろ?」
そう、孤児院長が俺に「どうしてじゃがいもが食用だとわかったんだ?」と聞いた時、俺は答えに困っていたがその時孤児院長が「ああ、それも病気が治ったからか」と勝手に解釈したことがあった。
あれも今思えば孤児院長にしては安易な解釈に違和感を感じるが⋯⋯問題はその後だ。
その後、俺に起きている変化が「神々が遺した『刻印板』の内容に似ている」などと言って刻印版の話になった。
「あの時、孤児院長は刻印板に『こことは異とする世界から現れ⋯⋯』という一節があってって話になって⋯⋯で、それを俺が『こことは違う異世界から現れ』みたいなこと言ったら孤児院長が目を見開いて固まったんだよなぁ。あれって何だったんだろ?」
あるとしたら「俺が異世界から来た人ってことに気づいて驚いた」とか⋯⋯?
「いやいやいや、それはさすがにないでしょ!? だって、俺はこの世界に《《実在する》》アナスタシアに転生したんだぞ?⋯⋯⋯⋯《《俺自身が物理的に転生したわけじゃない》》!」
そう。そうなのだ。だから俺を『異世界から来た人』なんて発想になるわけないのだ! ないったらないのだ! え?⋯⋯ないよね?
「でも、あの孤児院長の反応⋯⋯。それと、そのあとのほくそ笑みのまま多くを語らないムーブ⋯⋯。あれはどう考えても何かに気づいたような反応だったと思うが、だとしたら孤児院長は一体何に気づいたんだろう?」
いろいろと気になることしかないが、とはいえそんなの確認もできなければ答えが出るわけでもないのはわかっている。がってん承知の助である。
「今は目の前のことだけに集中しようそうしよう。さぁ寝よ、寝よ」
俺は孤児院長に感じた違和感は一旦棚上げして、そのまま睡眠の誘惑に悠々と落ちていくのであった。
おやすみなさい。スヤ〜。




