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僕のシアワセ日記  作者: 四月四日
2/3

生きなおし 1

久しぶりにこの小説の存在を思い出しました。いつかに、深夜テンションで考えた設定を書きなぐり投稿したことを。ここから細々と更新していくつもりなのでどうかお付き合いいただければ幸いです。

 まずは、僕が生まれた家の話をしようか。


 僕の生家は予想通り貴族であった。

 ただ少し特殊な家柄のようで、まずこの国についての話をしようと思う。


 僕の生まれた国はキャッツシリー帝国という名前だそうで、直訳すると冷ややかな猫じゃん。てかもしかしたら猫のおケツじゃん。などと一人馬鹿な事を考えたのは記憶に新しい。


 話は戻るが、その猫のケツ…ではなくキャットシリー帝国では帝国名と関連づけられているかのように、国内の重要な貴族たちの名前もネコ科の動物であった。そして、この国では猫は神聖な生き物であり傷つけるという行為は場合によっては死刑ともなりうることもあるほどの重罪だ。


 そして我が家の名前は「Snowltiger」。

そう、ホワイトタイガーである。さすがにそのままホワイトタイガーという名前だと苗字っぽくないからかな…?なんて思っていたが、この国ではそのままネコ科の動物の名前が入っている家もあればそうでない家もあるらしい。それはともかく、美しい両親にぴったりな名前だと思った。


 そして、この国は世界で一、二番を争うほどの先進国であり領土も広い国であった。

 

 なぜ強いか。

 それは、戦って勝ち取ったからである。僕が生まれる五十年ほど前まではずっと戦争続きだったらしく、この国は何度も戦争をして勝利を重ね五十年前ある大きな国との戦争を終え、それからはもう戦争を行っていないらしい。


 そして乳児の僕がそれを知っている理由。それはこの話が童話として両親が毎晩のようにその絵本を僕に読み聞かせてくれるからだ。いや、戦争の話を幼児に聞かせるなよ。まだちょっと早いだろ。なんて思いもしたが、執事やメイドは何も言わないので戦争の名残でちょっと過激なんだろう。よくわからないけど。


 で、なぜ僕がこんな話をしたかというと、これが僕の生家スノウタイガー家に関わっててくるからだ。

スノウタイガー家の爵位は特殊であり、この世界で唯一の爵位であり僕も今まで読んだ小説の中で出てきたことのない完全にこの国だけの爵位であった。

その爵位というのが麗公爵。

なんだそれと思うかもしれないが、私もなんだそれと思った。この爵位について僕は完全に理解できたわけではないのでそれはまた追々理解していこうと思う。あ、ちなみにこの世界には魔法というのがあまり

ないらしく、どこかの小さな国でならば学ぶことができるらしい。いつか行ってみよう。つまり、魔法はほとんどない。そしてみんなの夢、獣人族。います。声を大にして言わせていただきたい。います、と。

人口の約十分の一だ。少な目…。


 閑話休題。

 そしてこの家の役割はというと、皆の前できれいな姿を見せるということ。

は?と思ったでしょう?僕も思った。正直、新常識がこの世界というかこの国において多すぎるが故に脳みそが理解しきれていないところがある。


 まず、麗公爵という爵位ができた経緯について語ろうか。

この国の最初の王、アレクサンダー・ヴァーミリオン・ライオン。こいつがまたすごい人で、猫を大切にしている集落があり、そこには約一万という数の民がおりその中でも突出した戦力を持った戦士が三人と、とてもきれいな猫の獣人がいたという。そしてアレクサンダーはその戦士やほかの挑んでくる民たちを次々に倒しその集落を帝国とし、そこの皇帝になった。そしてもともとの集落の長の娘をめとった。その娘が初代皇后のシャーロット・ヴァーミリオン・ライオンであった。

もうここまでで情報量が多すぎる。勘弁してくれ。


 んで、皇帝は先ほどの話にあった超美人さんの猫の獣人と城の裏庭で出会う。猫の獣人は使用人で裏庭で仕事をしていたところに、散歩していた皇帝が来たからだ。そして皇帝は獣人を見初めて、浮気をする。猫の獣人は皇后とは旧知の仲であったため、恋仲になることについて拒否しまくるが結局は囲い込まれあれよあれよと抵抗むなしくひっそりと逢瀬を重ねることになる。皇帝くそだな。って思いますよね。はい、またまた僕もそう思いました。うんうんわかるよ僕も初見の時同じ気持ちだったよ。ただ、ここで実は皇后の浮気も発覚するんですね、はい。

二人が結婚したのは集落の長がここを国にとし、治めるのならば三つ願いを聞いてほしいと言いアレクサンダーもそれに頷いた。一つは民を優先すること、二つは猫を何よりも敬い、大切にすることそして三つめは自分の娘と結婚することだった。なのでいわば二人は政略結婚であり皇后はもともと好いた人がおり、皇帝もそれに気づいており子作りや将来のこと以外はあまり干渉しなかった。

皇后もそれを望んでおり二人はなんだかんだといい関係を築いていた。なのでお互いの浮気も面倒ごとを起こさなければいいとお互いに思っていたのだ。

そして、お互いが逢瀬をしているときに城下街で四人は出会ってしまう。

そして気が付いたのだ。皇后の浮気相手と皇帝の浮気相手は兄妹だと。

その家はどれだけ不細工な顔のものが嫁いだり婿に来ても子供は絶対に美人だったという。またその美人から生まれる子も美人。という、完全に羨ま設定の家系だった。

で、皇帝と皇后は何を思ったかその家系を麗公爵とし、生涯そばで美しい顔や美しい人柄を皇帝や皇后に見せ、二人の公務を支えるという仕事を与えた。

つまり、専属の顔のいい秘書ということだ。そして歴代麗公爵は一人子供を産み、その子供と優秀で爵位の高い人を結婚させ皇帝や皇后のしごとを手伝う、といった仕事をしている。

きっと皇帝も皇后も頭がおかしいのだと思う。


 これから僕のシアワセな人生を送る環境としては完璧にもほどがある。

神様は僕を哀れに思ったのか、急に優しくしてくれている。逆に怖い。それでも時は進む。僕のシアワセ人生はこれからだ。

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