パジャマのままで
「モグモグ、ンゴクン、ありがとう立花ちゃん」
「う、ううんどういたしまして」
言葉はたじろっているが満足そうな立花である、
「さっすがやっちゃん!、りっちゃんのことよく分かってる~」
「あそこまでお膳立てされればな、立花ちゃんのやりたかったことってパジャマのままおせち料理を食べることだったのかな?」
立花に聞くと、
「うん、その起きてそのままみんなでごはん食べるって何かいいなって思って」
「でも父ちゃんはまだ寝たままという」
「お父さんは仕事休みの日はパジャマのままじゃん、屋台君は急がないと着替えちゃうから」
「なるほどねぇ」
納得する屋台、
「あ、ごめんね屋台君、迷惑だった」
言いかける立花の口を人差し指で塞ぐ、
「立花ちゃん、その音頭じゃないけどさ、立花ちゃんのやることが迷惑になることなんて何一つ無いよ」
「ふふ~ん、その通りだねやっちゃん、むしろ迷惑と思うことが迷惑だよ」
「ああ、迷惑と思ってるならその迷惑をドンドン言ってほしいな」
嬉しそうにそれでいて楽しそうに言う音頭と屋台である、
「~~~」
そして恥ずかしそうな立花、
「うふふ新年早々からのラブコメね~」
「お、お母さん」
ニコニコしながら睦は言う、
「ムッフッフッゥゥ~、じゃあやっちゃんりっちゃんおせち料理を食べたら出かけるよん!」
伊達巻きを箸で掴みながらテンション高い音頭である