2話「体を調べさせてもらおう」
なんやかんやあってゴーレムの服を買ってきた俺は目の前のメイド服を着たゴーレムに見とれていた。
「あの......あんまりじろじろ見られると恥ずかしいよ?」
「っは!我ながら出来が良すぎて意識を失いかけていた」
今まで数々のフィギュアを作ってきたが今回のは上位5に入るぐらい出来がいい。それほどまでに完成度が高く、いろいろ気になることがあるのだ。
「体を調べまわりたい......」
「ひぇぇ」
心の中で思考したつもりがつい口に出てしまった。ゴーレムからは怯えられピックからは軽蔑の眼差しを浴びる羽目になってしまった。
「そんなことよりご主人、名前はどうするんですか?」
ピックに指摘され漸く気付く。名前か......どんなのがいいのだろうか。こういうのは悩みすぎてもよくないな、パッと決めよう。
「レム子で」
「え?」
疑問の声を上げたのはもちろんピック。
「安直過ぎですよご主人......」
まあ、さすがに安直すぎたか。もうちょっとましな名前を考えようとしたところ。
「レム子......ありがとうございます!私は只今をもってレム子を名乗りまーす!」
安直なネーミングが大層気に入ったのか、ゴーレム改めレム子は声高らかに宣言した。ピックも本人がそれでいいならといった感じで納得しているしこれでいいだろう。
さて、名前も決まったところで、早速気になっている疑問を解消したいと思う。先ず、元がただの土くれだったのにどうしてこうも人間のように動くのか。今接している感じはまるで人間そのもので、傍からみたら全く見分けがつかない。だが流石にすべてが人間と同じということはないはずだ。だから人間のゴーレムの違いを探そうと思う。
「ということで触るぞ」
「何がということでなのか分からないんだけど......ご命令とあらば......」
何かを諦めたかのように返事をするレム子。
恥じらいという感情があるということがすでに人間みたいだがこれは俺が生み出したゴーレムだ。いわば俺の所有物である。ええい、ままよ!
先ずはレム子の手に触れる。ふむ、ぷにぷにしてて柔らかい。まるで人間の手だ。それから腕、肩と行き、ショートボブのブロンドの髪に触れる。サラサラでこれも人間のようだ。
少しは抵抗されるかなと思っていたレム子は意外と大人しく、されるがままといった感じだ。
さらに続き今度は顔だ。これまたぷにぷにの頬っぺたに唇、口の中も人間のようだ。レム子の顔が少し赤くなっているのを見るとこっちまで赤くなってくる。
だが、ここまでは前座に過ぎない。そう、やはり確かめなくてはならないだろう、胸を。これを確かめないことには真にゴーレムなのか人間なのか謎のままだ。よし、と覚悟を決め、胸に手を伸ばそうとするがさっきから背中に刺さる視線が気になる。
「ピックよ、どうした?」
「別に、ご主人が何をするか見ているだけですよ」
「気になるだろ......あっちに行ってなさい」
「だめですよ、あたしはご主人がいやらしいことをしないか監視してるんですから!」
今までのも十分いやらしかった気がするがこいつの判断基準はどうなっているんだというツッコミは置いといて、今度の行動は流石にピックも見逃してくれそうにない。
「そういえばこないだ買ってきた干し肉がまだあったろ、あれ食べていいぞ」
「え?本当ですか!わーいおにくー」
食べ物につられた食欲旺盛な妖精は直ぐに小屋の奥の方に飛んで行って干し肉を漁りに行った。なるほど食べ物で釣ればいいのか。だんだん扱いが分かってきたぞ。
ピックという邪魔者もいなくなったことだし、いよいよ本題に入る。
「ご主人様......」
俺の視線で何をするか感じ取ったのだろうか。何かを懇願するようにこちらを見つめるレム子。そんな顔をされてしまったら逆効果だというのに。
先ずは服の上から優しく触る。メイド服の生地が厚いからだろうか、おっぱいの感触はあまり伝わってこない。レム子の胸は大きすぎず小さすぎずの極平均的なサイズだ。
「ちょっと失礼」
服の上からでは良く分からないので、メイド服を脱がすためスカートをたくし上げる。ワンピース型の服なのでそのまま服をすべて脱がせ、残ったのは白い下着だけである。
ササっと両手で胸を覆うがそれを優しくどけて下着越しに触る。柔らかい、これは人間のようである......がここまで来たら下着も邪魔に思えて仕方がない。
「ごしゅじんさま~」
「ごめんな、外すよ」
「はい~」
完全に何かを諦めたかのように「もう好きにしてください......」とレム子。すまないがこれも必要なことなんだ。
白い下着を外すと真っ白な肌があらわになった。どこまでも美しくきめ細かく、だからこそ先端の主張している薄いピンクの突起が美しく感じる。確かに胸は他よりもだいぶこだわり抜いたがまさかここまでとは。
先ずは下からすくうように揉む。これは......すべすべで柔らかくそれでいて、まるで、人間のようである!いや、もうね、正直人間とかゴーレムとかどうでもいいわけ。おっぱいが揉みたかっただけなんだ。
胸を揉む手はやがて先端の突起に触れる。すると「あ......」という
小さな声が漏れる。もう完全に人間じゃん......
そっと唇を重ねるしぐさをすると目を瞑り受け入れてくれる。キスを重ねつつ乳首を摘み刺激を与えると、喘ぎ声がその口から漏れ出る。時間をかけて刺激するうちに声はだんだん大きくなりレム子の目もどこか蕩けたような表情に変わる。
レム子の胸の鼓動も早くなっていることに今更ながら気づいた俺はもはやゴーレムと人間の違いなど存在しないのではと考え始めた。
胸を揉みしだいていた片方の手を下半身に持っていき純白のパンツの中に手を入れようとする。少しだけ身をよじり入れさせまいと抵抗するが直ぐに手はレム子の聖域へと侵入する。
「......やはり濡れている」
口に出してからはっとする。レム子は涙を滲ませた目でこちらを見上げ「バカ~」と訴えてきた。
ごめんごめん、と謝罪を口に出そうとした瞬間、レム子の意識がふっと消えいきなり倒れる体を慌てて支える。
「レム子?どうした!?」
何が起きたか分からずレム子の体を支えながら立ち尽くしていると後ろから声がかかる。
「あ~、たぶん魔力切れですね」
「魔力切れ?」
「はい、レム子に注入していたご主人の魔力がなくなったんだと思います。ゴーレムは主人の魔力で動く生き物なので」
「てことはまた魔力を注入すればレム子は目が覚めるのか?」
「そういうことですね」
なんだそういうことかと、胸を撫でおろしつつ「人間との違いあったじゃん」とぼやくのだった。