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こんじん荘  作者: 宮内
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こんじん荘


「・・・ここか・・・」


蝉が鳴き始めてまだ何日もたってない、初夏の日。古くさい建物の前に俺は立っていた。遊ぶ金が欲しい。そんなありきたりの理由で、夏休みだけの短期のバイトに応募した。バイトの内容は「雑用」。地図と場所の名前と電話番号と内容(雑談)が書いてある紙を町の掲示板で見つけた。怪しさは抜群だったが、電話してみた。何となく惹かれたのだ。


「はぁい。もしもし?入居希望の方ですかぁ?え、ばいと希望?あら珍しい。じゃあね・・・あー、今から来れる?」


そう言われて、来たのがここ。紙に書かれていた名前は「こんじん荘」。ずいぶんと古ぼけた建物で、よく古い建物についているツタがおいしげっている。・・・古いにしても限度があると思ったが、これはあまりにも・・・。そういえば、時給いくらかも聞いていなかった。何だか急に怖くなる。こういう所ってろくなのが住んでるイメージは無いな。今から断れないだろうか・・・。しかし連絡した以上、それも失礼だと思い直し、門を超えドアを開ける。中をも外の様子に比例して古く、暗い。あまりのふるさとに引いていると、入ってすぐの横のに部屋でジャラジャラと音が聞こえる。ドアの上のプーレトには「客間」と書いてある。この音では何をしているのか分からないが、ノックをしてみる。


「はいはぁい。どうぞー。」

「・・・失礼します。」


間延びした返事にが聞こえたので、一声かけドアを開ける。そこでは・・・。麻雀をしてた。バイトの面接に来る人がいるのに、麻雀をしてた。


「白井さん遅かったでs・・・あり?白井さんじゃない・・・?」


おっさん三人が麻雀してた。バイトの面接に来る人がいるのに。


「え?あれ白井さん今日来れないって言ってなかったけ?」

「あれそうでしたっけ?いやぁこの齢になると物忘れがねぇ?」

「この中で一番若々しいヒトが何いってんの。」

「髪も一番あるしな。」

「いやぁ私も最近髪に若々しさが無くなってきt・・・あれ?じゃあキミ誰?」


おっさん三人がこっちを見る。いや誰って・・・今から来いと言ったのに。


「あの、俺バイトの面接で・・・」

「あ。ああ、そうだったそうだった。忘れてた。」

「さっきの電話の子かー。だめだよタカマガハラさん忘れたらー。さっきの今でしょうに。」

「じゃあ。今日はここでお開きだね。」

「ごめんなさいね、二人とも。また今度」


おっさん二人が立ち上がり、おっさんが一人残る。ぼさぼさの髪をしたおっさん・・・タカマガハラと呼ばれていた男が、机を片付けている。おっさん二人が部屋を出て行く。バタンと音を立ててドアが閉まる。すると、高マガハラさんは俺を椅子に座るよう促した。部屋には小さな冷蔵庫があり、そこから高マガハラさんは、ペットボトルを取り出した。お茶をグラスに注ぎ、氷を入れた。外は暑かっただろうからと、お茶を出してくれた。外は確かに暑かった・・・。といっても、まだ初夏だ。これからもっと暑くなるのだろう。この部屋はクーラーがきいているのか、涼しい。


「バイトなんて最近の子は大変だねぇ。おじさん若いころそんなことせず遊んでたねぇ。むかs・・・」

「あ、あの、履歴書とかいらなかったのでしょうか?」


話が長そうなのでさえぎる。特に何も言われなかったので、何も持ってきてないのだ。高マガ原さんは、さっき俺のぶんと一緒に持ってきたお茶を一口飲み、ニコリとしながら言った。


「ん。いいよぉ別に。だって君張り紙見て来たんでしょ?」


高マガ原さんは和服?を着ている。薄めのものなのだろう、涼しそうだ。青い柄のおかげで清涼感が増している。


「はい。・・・?あのそれなんか意味あるんですか?」

「もちろん。だってキミあれが『視えた』んでしょ?」

「・・・え?」


涼しい部屋だと思っていたが、クーラーどころか扇風機も見当たらない。日がさしこまないのだろうか?少し肌寒い気もした。あまり良い感覚とは思えない。


「あの、意味が・・・」

「お茶・・・飲まないの?外暑かったでしょ。」

「・・・えっと、あの・・・いただきます・・・」


一口だけ、飲む。普段の一口よりずっと少ないが。外が暑かったためなのか部屋が肌寒いからなのか分からないが、余計冷たく感じるが、美味しいとは思えない。俺が飲んだのを確認して高天原さんは、俺の目をまっすぐ見て言った。


「ところでキミ、神は信じるかい?」


・・・言っている意味が分からないが、何となく分かる。もしかしなくてもこの人やばい人なのでは無いだろうか・・・。これは逃げた方がいいと思う。


「・・・ごめんなさい。やっぱり今回のことはなかったことにしてください。俺、もう帰るんで。」


椅子から立ち上がり、ドアへ向かう。一刻も早くこの部屋から出ようとドアを開けようとする。しかしノブは回るが、ドアは動かない。・・・開かない?


「待ってよ。別に変な宗教じゃないよ?ただ単純な疑問さ。幽霊や妖怪でもいいんだよ。信じてる?」


高天原さんはまたお茶を飲むと、椅子から立ち上がる。こちらに近づいてくる。あれ、おかしい。目が高天原さんから離せない。肌寒いを通り越して寒さを感じているが、背中に冷たい汗を感じる。本能的に叫ぶ。


「なんだよこっちに来るな!」

「怖がらずに、疑問に答えてくれないかなぁ?じゃあ質問を変えた方がいいかな?君、黄泉竈食(よもつへぐい)って知ってるかい?」


黄泉竈食って・・・。死者の国の食べ物を食べると帰れなくなるってやつか?今なぜそんなことを・・・。そこまで考えて、背筋にまた冷たいものが垂れる。・・・お茶。


「最近の子はげぇむとかで知ってると思うんだけどどうかな?」

「・・・ど、どうしてそんなことを聞くんですか?」

「どうしてもなにも同じだよ。単純な疑問さ。知ってるか、否かで良いんだ。」

「黄泉竈食は・・・知ってます・・・。」


答えた。ただ分かっているのは、自分は逃げられないとという事だけだったから。目の前にいる男が、少し笑う。


「へぇ・・・。じゃあもう一度問うよ。キミは神を信じるかい?」

「・・・そんなことに答えてなんの意味があるんですか!?」

「意味?簡単さ。だって・・・」


宗教とは違う気がした。さっきからまるで、学者が研究仲間に質問を投げるように聞いてくる。だからこそ質問を返した。本来ならこのヒトをぶん殴ってでも逃げるべきなのに。足が動かないから。怖いという恐怖でじゃなくて、畏怖という恐怖で。だから口を動かして、逃げるんじゃなくて単純な疑問を返した。そしてその疑問の答えが・・・。


「僕は神だからね。」


あっさりと。まるで、血液型を聞かれて答えるが如く。まるで、答えの知っているクイズに答えるが如く。堂々と。・・・神?


「・・・何をいってるか・・・。」

「あれ?信じてないなぁ?もしかして、証拠が欲しい?じゃあこうだ。」


高天原さんはテーブルの上にある、さっきまで彼が飲んでいたお茶を手に取り飲み干した。そしてグラスから手を離す。グラスは床に落ち、割れる。地面に転がったグラスの破片はとがっている・・・いや、()()

グラスの破片はまるで逆再生でも見るかのようにゆっくりとその形を戻していく。やがて「破片」が「グラス」になると、また逆再生のように高天原さんの手に戻る。そして・・・まるでグラスの「底」から湧きいでるように、お茶が出てくる。いつの間にか氷が形作られ、最初に俺の前に持ってきた状態に戻った。


「・・・嘘だろ・・・。」

「信じてなくても、良かったらこれで信じてくれると嬉しいんだけどな。」


高天原さんは再びお茶を飲み干し、テーブルにグラスを戻す。


「バイトの面接をするかい?それとも帰る?」


・・・何故か。さっきまでの恐怖は消え、好奇心に満ちていた。目の前ですごいものを見ると、人は好奇心が勝るらしい。帰りたいという思いは消え、この人のことを知りたいと思っていた。


「・・・えーと、その。バイトの面接を受けても?」

「うん!いいよぉ!さぁ座って座って!」


高天原さんは嬉しそうに俺を座らせた。自分は座らずに冷蔵庫の方へ行く。そして冷蔵庫から、今度は個包装のチョコを皿いっぱいに出してきた。そして椅子に座ると同時に何個か開けて口に放りこんだ。


「『ちょこれいと』は良いねぇ。甘くて美味しい。疲れた時の糖分補給にもなる。僕の生まれた時もこれがあればみんな幸せだっただろうに。あ、君もどう?これ『ちょこれいと』って言うんだけど、甘いんだよ?おじさんの生まれt」

「結構です。」


・・・今起こったことなど、ただの夢と言わんばかりに高天原さんは普通に接してくる。ノリが完全に親戚のおじさんである。それに、さっき言われたことで流石に何かここで食べるというのは気が引ける。


「あぁそうだ。黄泉竈食なんだけどさぁ。」

「・・・はい・・・。」

「凄いね。最近のげぇむは本当にそんな事まで教えるのかい?自分で言っておいて、おじさんびっくりしちゃったよぉ?」


いや、そういう話は求めていない。俺が聞きたいのは黄泉竈食でどうなってしまったかだ。思わず、高天原さんを軽く睨みつける。すると、俺の視線に気づいたのか、高天原さんはこう続けた。


「ん?キミのさっき飲んだやつ別に黄泉竈食じゃないよ?」

「え・・・?」

「あれはねぇ、『どらっくすとあ』で安売りしてたんだよ?なんとね、1本80円!凄いよね!あんな美味しいものが安くて、ついつい買いだめちゃってね!」

「・・・じゃあなんで黄泉竈食の話したんですか?」


高天原さんは、首を傾げる。指を顎にあて、目を瞑りしばらく考えたあとに


「いや、なんかその方が分かりやすいかなぁ・・・って思ってね?」


・・・適当なのか、真面目なのかよく分からない人だ・・・。いや、『人』じゃなくて、『神』らしいが・・・。高天原さんは立ち上がり、冷蔵庫の方へ行き扉を開ける。新たにコップを持ってきて、その中に牛乳をいれて戻って来る。また椅子に腰掛けると、再びチョコを口に放り込み牛乳を飲んでいる。・・・とても『神』だなんて思えない。なんか、近所のお菓子好きのオッサンという感じだ。なんか凄い幸せそうにもぐもぐしてるし。一通り食べて、満足したのか高天原さんは話を始めた。


「改めて・・・僕の名前は『高天原』。先程言った通り、『神』だ。」

「えーと、(いちくら) (れん)です。・・・人間です。」

「はぁいよろしく。それじゃあ質問何個かするから、できるだけ正直に答えてねぇ。」


高天原さんによる面接(?)はいわゆる普通のものだった。住所や電話番号、志望動機など。まぁひとつの話題に対して話を広めてくるため、時間は結構かかったが。・・・しばらくの質問のあとに、普通の面接とは思えないものも始まった。


「それじゃ肆君。キミの家系で、『神』もしくは『神と人の混血』、『神殺し』、『神との契約者』、『現人神』とかいるかい?」

「えーと・・・そういうのは聞いた事ないですね。」

「じゃあ、『悪夢』系統は?」

「それも・・・無いはずですね。」

「・・・自分に悪魔が宿ってるって思い込みが激しかった時は?」

「・・・無い・・・です。・・・それ関係あります?」

「・・・いや、そういう子だったらどうしようかと・・・。」


全然普通じゃ無い・・・。最初の方は真面目な顔をしていたけど、ちょっと最後の方笑ってるし。しかし、すぐに真面目な顔に戻ると、高天原さんはこちらを観察している。あまりまじまじと見られるのも、気恥しい。


「そうか。じゃあキミは『純人間』なんだね。」

「えーと。そのつもりですが。何かあるんですか?」

「うん。まぁ僕で大体わかると思うけど、こんじん荘(ここ)は普通の場所じゃ無くてね。」


高天原さんは腕を組むと、この場所について説明を始めた。

この場所はこんじん荘・・・もとい「混人荘」。人がほんの少し混ざっていたり、いなかったりする、神や悪魔、妖怪や幽霊を住まわせている所だそうだ。いわく、今の時代にそういう類のものは生きづらいのだと言う。それらのものは、忘れられたら純粋な人間と違い存在を保つ肉体(うつわ)が無い為すぐ消えてしまう。だからみんなで住んで、みんなで生きていこう。という考え・・・だったらしい。


「だった?」

「うん。困ったことが起こってねぇ。僕も手を焼いてるんだよねぇ。」


高天原さんは真面目な顔でこちらを見つめてくる。神である高天原さんを困らせるようなものとは一体なんなのだろうか?言いにくそうにしているが、意を決したのか口を開く。


「・・・実は・・・。」

「・・・はい。」

「・・・家賃の滞納者がいっぱいいてねぇ。」

「・・・はい?」


・・・家賃?神や悪魔や妖怪や幽霊が?いや悪魔とか妖怪とか幽霊なら分かるが、神が?みんなから崇め奉られるような神が?高天原さんは愚痴を零すように話を続ける。


「そうなんだよねぇ。彼等、時間感覚がわりと適当でしかも生半可にプライドが高いから、すーぐ滞納するんだよねぇ。困るんだよねぇ。家賃貰えないから、僕もひもじいのに・・・。」

「はぁ。それで俺にどうしろと?」


高天原さんは俺に顔を近づけてきた。鋭い眼差しが俺の中を視ているようで居心地がよろしくない。そのままニッと笑うと高天原さんは続ける。


「回収して欲しいのよ。家賃を。」

「・・・家賃を?」

「家賃を。」

「神や悪魔や妖怪や幽霊から?」

「神や悪魔や妖怪や幽霊から。」

「いや、無理でしょ・・・」


無理だろ。人間ならまだしも(人間でも適わないかもしれないが)相手は文字通り人外だ。それの家賃を取ってこい等と自殺行為も良いところだ。高天原さんは顔遠ざけ、お茶を飲む。・・・いつの間に補充したんだ。高天原さんは言い聞かせるように続ける。


「大丈夫だよぉ。彼等はね?『人間に適わない』。それが絶対的な法則(るーる)だからね。」

「ルール?」

「そう!彼等は人間によって成り立っている。人為らざるものってのは人間の手によって『生まれ』、『保ち』、『死に絶える』。言わば、人間は『常に必要な者』なのさ!」

「・・・つまり?」

「キミ、現代でお金無しで何日生きれる?」


なるほど、つまり俺が人間だからこそ人外を制御できるということか。・・・いや、いやいや。


「いや、全然分からないですよ。それで俺がどうやって人外の家賃徴収するんですか。ここはお互いに存在を保つための所なんですよね?俺一人いなくなったところで対して影響無いんじゃないですか?」

「キミ、求人の広告『視えた』んでしょ?ならキミは選ばれたんだよ。」

「選ばれた?」


高天原さんは少し身震いして、お茶を飲む。寒かったからか、お茶は温かい物になっているようだ。湯気が出ている。・・・温度も自在なのか。便利な能力だ。


こんじん荘(ここ)にね。僕らはお互いがお互いを信じても意味は無いんだよねぇ。『純人間』に信じて貰えないとね。それで此処の創造者は考えた。『人間に信じられるという概念を一つにしてしまおう。』とね。」

「・・・えーと・・・?」

「こんじん荘そのものを『人為らざるもの』という事に設定したのさ。つまり、君達人間が神社や仏閣、日常生活において『神様仏様』と唱えれば、それは僕達とこんじん荘が自らを保つ事に繋がるのさ。そして・・・」


高天原さんは指をこちらに指す。高天原さんは事実をただ告げるように、言葉を紡ぐ。いや、もうそれは「事実」なのだろう。


「もう一度言うよ。キミは『選ばれた』。人為らざるものを保つ人間の代表として。この場所にね。」


なんだそれ。今まで普通に生きて来ただけで『選ばれた』?勇者でも無く、異世界でも無く。人外を保つものとして?・・・今日起きた事が多すぎて、頭がパンクしそうだ。俺には・・・


「・・・荷が重すぎますよ。それ。」

「・・・だろうねぇ。」

「それが、俺が人外に殺されないって保証には・・・」

「・・・ならないね。」

「・・・辞退は・・・」


高天原さんは、俺の目を見据える。息を大きく吐き、真っ直ぐと俺の瞳を見据える。その目は、俺の運命は変わってしまっていることを告げるかのようだった。・・・数秒も経っていないのだろうが、俺にとって数分にも数時間にも思えた。そして高天原さんの声が俺に放たれる。再び、「事実」を告げる。


「・・・できるよ?」

「・・・え?」

「え?嫌?じゃあ、しょうがないよねぇ。嫌なこと無理矢理やるの嫌でしょ?いや、嫌なことだから当たり前なんだけどさぁ。それなら、今日の事はなんか手品でも見たと思ってくれると嬉しいなぁ。」


辞退できるの?え?何なの、今の凄い真剣な表情。高天原さんはチョコを再び口に入れて、美味しそうに咀嚼する。え、真剣な話じゃないの?これ。


「なんで溜めたんですか!?」

「え。『えー嫌なのかぁ。』と思って?」


本当にこの人・・・もとい、神はよく分からない。そんな理由であそこまて真剣な表情できるや奴、そうそういないだろう。あと、さっきからチョコ食べ過ぎだろ。少し話終わると直ぐに食べてる。


「・・・ちなみにそれ、辞退したらここの人外どうなるんですか?」

「ん?他の人間が選ばれて、さっきまでと同じことするよ?」

「・・・それ、受けた人どうなったんですか?」


高天原さんは少し考えた(というより思い出した)後、指を折りながら俺に言ってくる。


「えーと。自分に合わないって辞めた人と。結婚するからって辞めた人と。引っ越すからって辞めた人と。受験するからっていう辞めた人と。」

「バイトかよ。」


思わずツッコミをいれる。そんな簡単に辞めて良いような事なのか?この仕事。自分達が消滅する可能性もあるはずなのに。


「ばいとだよ?だって大した事しないし。」


えー・・・。自分達の存在かかってるのに、そんな適当に・・・。本当に大した事じゃないと思っているのか、高天原さんは煎餅を齧りお茶をすすr・・・煎餅になってる!?


「うーん。それにまぁ、此処で家借りてる人為らざるものに殺された、喰われた、祟られた、怪我を負わされたってのは無いはずだよ?」

「・・・そうですか・・・でも・・・。」

「ん?うーん・・・まだ決めあぐねてるなら・・・。」


高天原さんは煎餅をまた1口齧ると俺に問いを投げかけた。


「ここでの仕事・・・体験してみる?」




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