僕のお姫様、、、王冠もぎ取ってくるから結婚してね。
楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。
僕の幼馴染で2つ年上のティナは、本当に可愛い。
大きなエメラルドの瞳、艷やかな金色の髪。
ピンク色の唇はぽってりとしていて、きっとキスしたら気持ちいいに違いない。
「ねぇ、ティナ。大きくなったら僕と結婚をして?」
すると、思っても見なかった言葉が返ってきた。
「ティナは王子様と結婚するのよ。いつか王子様が迎えに来てくるの。」
愕然とした。
王子様がティナをつれていく?
そんなのは嫌だ。
「王子様だったら結婚するの?」
「うん!きっといつか迎えに来てくれるわ。」
うん。分かった。ティナは僕の物だから、僕が王子様ななればいいんだね。
ティナ待っていてね!王冠もぎ取ってくるから。
本当はね、本当は一応僕、隣国であるカーランディア国の王子なんだ。でも今国の中がゴタゴタしていてね、安全ではないから秘密裏にこの町に避難しているんだ。
でも早めに王冠がいるね。
だってティナは美しいもの。急がないとティナが誰かに心を奪われたら大変だ。
あ、そうか。ティナの周りに男を近づけなければいいんだ。
よし、ティナ護衛の暗部を作ろう。
まずはあの愚王である父をどうにかしないとだな。
今まで王座になんて興味がなかったからあんな国滅びてもいいと思っていたけど、ここからはガンガン頑張っていかないとだな。
よし、まずはクーデターの下準備からだ。
ティナが20くらいになるまでにはどうにかしないと。
ティナの周りもおさえていかないと。
外堀からしっかりと、着実にね。
数年経つとティナは本当にどんどん綺麗になった。町でティナの名前を知らない者はいないくらいだ。
でも、ティナは変わらない。
素直で可愛くて、僕に甘い。
「ティナ。うまく行かない事があったー。慰めて。」
「大丈夫?レイは頑張り屋さんなんだから、無理しないんだよ。」
「頭撫でてくれたら元気になるー。。」
「ふふ。甘えん坊さんね。」
そう言いながらも頭を撫でてくれるティナが好き。
やっと町にいる害虫(ティナに求婚しようとする男)を駆除し終えた。ただ、王冠を手に入れるのにはあと少し時間がかかりそうだ。
急がないとと思っていたら、ティナの美しさに目をつけた王族が出て来てひと悶着あった。
やめて。
ティナは僕の物。
ティナは本当にすごいな。生きる気力も希望も持っていなかった僕が、ティナを手にいれる為にこんなにも行動している。
実の父や兄弟に殺されそうになって、生きるのが嫌だった。
国の臣下に王になってくれと乞われ、民に王を討ってくれと願われた時にはまったく心が動かなかった。
けど、ティナと結婚できるなら頑張るよ。
だから
待っていてね。僕のお姫様。
おしまい
読んで下さりありがとうございました!




