少女殺しは自由の証
カルト宗教のボス的な立ち位置になった主人公の話。
人間は理を用いて世界に秩序を与えた。
長い歴史を紡いできた。人間社会は組み立てられてきた。
主人公は息苦しさを感じていた。
人生ってなんだ?
俺が俺として生きている理由ってなんだ?
俺は……。自由に羽ばたく鳥であり、自由に泳ぐ魚。
行きたい所へ行き。
やりたいことをやる。
生きるっていうのはそういうことだ。
主人公は人間を憎んだ。
誰もが社会のシステムに組み込まれていて、それを受け入れている。
「しょうがないことじゃないか」?
お前たちは狂っているぜ。
多くの人間が、人間が作った偽りの世界の中で偽りにまみれて死んでいく。
生きるんだ。命を勝ち取るんだ!
祭壇に全裸の少女が乗せられる。
信者たちも裸だ。祭壇の前に立つ主人公も裸だ。
教会中が熱気に満ちていた。生命の熱!
「俺たちは囚われずに生きる……!」
祭壇の少女の心臓に、ナイフがつきたてられた……。
少女殺しは自由の証。
社会への反旗。
生きるという行為を再確認している。