第75話 本陣へ
すみません。3週間ぶりの更新になってしまって。
俺らは一旦本陣へと戻った。
「戻りました」
滝川一益、そして竜也の前に俺らは来ていた。
「ああ、そうか……」
竜也はかなり落ち込んでいる様子であった。
俺らが外に出ている間に何かあったのだろうか。
「竜也、何かあったのか?」
「ああ、弓削重蔵と話し合いをしたがうまくまとまらなかった。あと、諏訪氏の行方について何にも仕入れることができなかった。俺の作戦は暗礁に乗り上げてしまったよ」
竜也は自分の作戦がうまくいかなくて放りたいほど適当に言っていた。
だが、今の竜也の話であるが俺らからすれば1つだけ訂正することがある。
「それなら、竜也。1つは解決したぞ」
「解決?」
俺の言葉に竜也は?な表情をする。不思議がる。
「ああ。諏訪氏だが見つかった。諏訪湖のほとりに小さな小屋をつくりそこに隠れ住んでいたぞ」
「……え?」
俺の言葉を信じられなかったのか竜也はかなり間抜けな表情をした。
俺の話を聞き呆けてしまった。
そして、しばらく時間が経つと冷静さを取り戻したのか竜也は俺らにその状況を確認する。
「歌川、それは本当なのか?」
俺の言葉が信じられなかったのかまず、佳奈美に俺の話が本当かどうか確認をする。
「ええ、本当よ。まったく忠志君の話を信じないといけないよ。私も一緒にいるのだから信用してもらいたいね」
「いやあ、そうだな。戦国時代に詳しくない小田の話の信用性っていうのは少しないからな。ちゃんと根拠ある物じゃないと動けないじゃんか」
佳奈美の説教に対して竜也はこのように答える。
そんな俺の前で信用できないなんて言うなよと思う。
俺だって一応戦国の知識がなくて何にも手伝いというものができなくてとても申し訳なく思っているんだぞ。
まあ、そんなことを思っていても俺は言わないけどな。
「信用ないって本人の前で言わないであげてよね」
俺のフォローを佳奈美がしてくれている。さすが、俺の彼女だ。
いや、恥ずかしいな。
「まあ、それにしてもだ。諏訪氏が見つかったのなれば計画は続行できる。それでだ。諏訪氏はなんか言っていたのか?」
「ああ、それでだ。夏姫様出てきてください」
俺は、諏訪頼忠に頼まれていた夏姫を呼ぶ。
ずっと隠れていた夏姫が俺達の前に出てくる。
「あ、あの。わ、私が夏姫です」
「な、夏姫?」
竜也は突然出てきた少女にかなりの驚きをした。
「ああ、諏訪頼忠の娘だそうだ。それで諏訪頼忠に頼まれていたことは夏姫様に滝川一益が諏訪氏の処遇について話をすることだ」
「な、なるほどな」
冷静さを取り戻した竜也も夏姫登場後再び動揺を隠すことができなくなっていた。
「だから、まずは滝川一益に会いに行こうよ」
佳奈美が提案する。
「そ、そうだな」
竜也もとりあえずそうした方がいいと考え俺らは滝川一益のもとへと向かった。




