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第67話 二方面作戦

 俺らは諏訪地域にいる。

 現在の長野県諏訪市、岡谷市、諏訪郡あたりだそうだ。

 諏訪湖が近いと思うがもうすでに空は暗くなりあたりの様子を見ることはできない。

 俺らはこの地域の領主である名門諏訪氏を仲間にすることを考えた。

 しかし、諏訪氏は諏訪大社の神主を務める武士であるが、諏訪大社は織田家が焼いてしまったらしい。信長が原因だとさ。

 そして、当主を処刑したのも信長らしい。

 本当に仲間になってくれるのかな。

 ちょっと、不安になってきたのだが。本当に大丈夫か?


 「まあ、信長が死んだからどうにかなるだろう」


 「でも、武士の恨みって結構長いもんじゃないの?」


 「それは、お家再興の方が恩として売れるだろう」


 ここにきて竜也がかなり楽観的になっていた。

 どうしてだ。

 いつもの慎重な竜也はどこに行ってしまったんだ。


 「そーいえば、長野といえばこのあたりって何か名産あるのか?」


 「話がだいぶ変わったね。長野だから蕎麦とかわさびとかじゃないの?」


 「じゃあ、俺は竜也が諏訪氏を交渉している間は農作物を探すことにするよ。農民になるのが目標なのは変わらないし」


 「武士に本当になる気はないのか?」


 竜也に言われる。

 しかし、俺は首を振る。


 「俺には向いてないよ」


 「わかった。まあ、諏訪氏の交渉をするかはこれから決めるとこだけどな」


 そう俺らが勝手にできるわけではない。

 今から滝川一益のもとへいく。

 この作戦のことを伝えに。

 俺らは一応滝川軍の一員という扱いなので軍の長には従わないといけない。これが漫画とかだったら勝手に行動しているとこだけど現実はそう簡単にうまくはいかない。きちんと上司に話しを通すことをする。


 「明日、実行しよう」


 もう周りは真っ暗だ。

 炬火でどうにか明るくしているがこんなくらい夜にわざわざ歩いて移動する必要性を感じない。


 「じゃあ、殿に明日一段進軍を中止するように報告しておきます。そうすれば小田殿もこの周辺を探索できますよね」


 「ありがとうございます、菊川」


 「いえいえ、それでは報告に行ってまいります」


 菊川はそう言うと、俺達の前から出ていった。

 今夜はとりあえず寝ることになった。

 明日の行動は竜也が滝川一益のもとに諏訪氏のことを報告しに行く。

 俺と佳奈美は周辺で農作物を探す。そのように決めた。

 そして、夜というのはあっという間にふけ、朝になるのだった。

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