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黒の英雄譚 ~漆黒の女帝~  作者: 涙目 ホクロ
始まりの街 アスラ
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第7話 お金稼ぎ:後編

タイトルとか色々変更しました。

「お久しぶりでございます。雪様。」

この子はもしかして。

「雪、誰なんですかこの子?」

ツバサが少し警戒して俺に言う。

「あなた、雪様を呼び捨てにするなんて何て無礼な態度ですか。」

黒い妖狐が少しキレ気味言う。

「まぁ、落ち着いて二人とも。」

俺は二人をたしなめる感じで言う。

「ツバサ、紹介が遅れたね。この子は、俺の宝物庫の世話をしている妖狐のキツナだ。」

「ご紹介にあずかりました。雪様の守護者で黒の宝物庫の番人、九尾の末裔の妖狐、キツナでございます。」

「はじめまして、きつなさん。私は天馬のツバサです。」

「天馬ですか、初めて見ました。その状態は、雪様の眷属なのですか?」

「はい、三日ほど前になったばかりですが。」

「眷属ですか、羨ましいです。私達守護者の憧れです。」

「眷属と守護者の違いって何ですか?」

「眷属とは常時ずっと主に仕えることができます。一方、守護者は主から命じられない限りは仕えることができないのです。つまり、眷属は雪様とずっと一緒なんです。私達守護者から見ると羨まし過ぎます。それに対して守護者は必要がないとやがて忘れられていく存在なんです・・・。だから私達守護者にとっては憧れの存在なんです。」

なるほど、キツナそんなことを思っていたのか。

「そういえばきつな、宝物庫の世話をしてくれてありがとう。何かご褒美をあげるよ。」

「私にですか?ありがたい幸せです。」

「それじゃあきつな、お前の役割を宝物庫の番人から解除する。並びに守護者から解雇する。」

「何故ですか!?雪様。私は何か間違いを犯しましたか!?」

「そうですよ雪!!彼女は今まであなたの宝物庫の世話をしてくれてたんじゃないのですか。」

「まぁ、二人とも落ち着いてよ。まだ、続きがあるからさ。」

そう言うと俺は次にこう言った。

「漆黒の女帝として、命じる。きつな、我が眷属になってくれないか?」

「えっ!?私が雪様の眷族にですか。その大変言いにくいのですが、私に眷族が務まるでしょうか?」

「できるさ。俺の守護者の中で責任感が一番強いお前ならな。」

実際、キツナのお陰で宝物庫にある装備や道具の整理ができているし。

「本当によろしいのですね。このキツナ、雪様にお使いする眷族になります。」

その時、俺の称号「王」が更新された。

現在眷族二名。

「さてと、このアイテムを収納してとっととヒュドラを倒して帰りますか。」

「雪様、ヒュドラを何頭倒せばいいのですか?」

きつなが聞いてきた。

「ノルマは40頭だが1頭倒したから残り39頭かな。後、それ以上倒したら報酬金が増えるかな。」

なんて俺が言うと

「分かりました。でわ、雪様達はここでお待ちください。残りは私が引き受けます。」

「む、無理なことはいけませんよ。きつなさん。」

「いいえ。無理ではないですよ。私は雪様に鍛え上げられた存在。ヒュドラごときに遅れは取りませんよ。それに、ここのヒュドラを全て狩り尽くすことも容易いことです。20分くらいあっったら終わります。」

「そうですか、そういえば言ってましたね。雪に鍛えられたと。」

ツバサが半分引き気味でいった。

「それじゃ、キツナ頼んでいい?」

「はい、喜んで。」

きつなは、そう言うと風のごとく走り去った。

そして、数秒後ヒュドラの悲鳴が霊峰のあちこちから聴こえてきた。

「生態系、破壊されませんかね?」

ツバサが呟いた。

「ヒュドラの産み親のクイーンさえ倒さなければ大丈夫だよ。さてと、宝物庫の中に入るよ。」

「ご一緒してもよろしいのですか。」

「ツバサは、俺の眷族だろ。なら、入っていいさ。」

そう言うと俺は門を潜った。

中は高さ10メートル位で、300畳位の広さだった。

壁は本棚で埋め尽くされ、中にあった長さ30メートルの机の上には剣、スクロール、鎧で溢れていた。

そして何より驚いたのは内装全てが金メッキが貼られていたことだ。

すごい。ゲームでは何度も見てきた光景だが、現実で見てみると何というかすごいしかでてこなかった。

てか、俺ってこんなにアイテム持っていたか?

そんな事を思っているとツバサは目を輝かせながらある本を手に俺に聞いてきた。

「この本、読んでいいですか?」

「いいよ。ここにある本は全部読んでいいよ。」

そう言うと俺はヒュドラの瞳を直すために地下の薬草庫に行った。


ヒュドラの瞳を直した後、一階からツバサの悲鳴が聴こえた。

俺は、何事かと思い急いで階段を上る。

登り切った後ツバサの様子を見て安心した。

ツバサは紅龍にじゃれられていただけだった。

「雪、助けてくださいぃぃ~。このままじゃ、私食べられてしまいます。」

「安心しなよ、そいつは紅龍のスザク。俺のペットだ。」

「安心できませんよ~。紅龍って肉食ですよねぇ~。降ろすように言ってください。」

「まぁ、落ち着けって。ほらスザク降ろして。」

俺がそう言うとスザクはゆっくりツバサを降ろした。

「スザク、お前がいるということはゲンブ、セイリュウ、ビャッコもいるのか。」

俺は、スザクに質問する。

「ああいるぞ、我が主よ。だがその前に主よ、これを渡しておきたい。」

そう言うと、スザクは俺に首輪を渡した。

「これは?」

「分からぬ。朝、我の寝床に置かれてあったのでな。」

「鑑定してみるよ。」

そうすると、俺は鑑定を始めた。


選択の首輪

ユニットチェンジを発動させるための道具。

七つの突起がある

凄い量の魔力を含んでいる。


「主よ、何か分かったか?」

「これは、俺のアビリティを発動させるためのアイテム。これ以上何も分からなかった。」

「そうか…。主よ、その首輪着けてみないか?」

「何故に?」

「主の能力を見てみたいからだ。」

「それじゃ、着けるからちょっと待ってて。」

スザクにそう言うと俺は、首輪を着けた。

「何も、起きないな。」

「そうみたいだな。我が主よ。」

「首輪取ってもうういいだろう?」

「ああ、能力見れなかったからな。」

そう言うと俺は、首輪を取ろうとした。

だが、首輪が全然取れない。

「スザク手伝ってくれ。首輪が取れない。」

「そんなバカなことがあるか。あんなに簡単に着けれたのに。」

俺は、スザクと協力して外そうとしたが外れなかった。

「仕方ない。この状態で町まで帰るか。」

「すまない。我が主よ。」

「いいよ別に、ゲンブ達によろしくって言っといて。」

「承知した。」

「そろそろ、20分たったかな。行くよ、ツバサ。」

そういうと、俺達は門を出た。

門を潜り終わると同時に門は消えてった。

「なんか、凄いところでしたね。」

「ほんとだよ。あの場所を整理していたきつなは、本当によくできた眷族だよ。」

「雪様、ここの地域全てのヒュドラ討伐完了しました。」

「お疲れさま。何頭くらい倒したの?」

「80頭位でしょうか。」

報酬金の倍の金額か2000万ゼニ―か。

「さぁ、アスラの街へ帰るか。」

こうして、俺の初のクエストは幕を降ろした。

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