第4話 修羅姫登場
遅くなってすみません。
キャラの性格が…
異世界初の町で俺は困っていた。
どうやら、この町に入るには入場料がいるらしい。
でも、俺もツバサもお金は持っていない
つまり、俺達は町には入れない。
金なら後で払うからと門番に言って交渉もしてみたが、話し相手にすらなってくれなかった。
こうなったら、意地でも侵入してやろうかと俺が内心思っていた頃、入口のあたりがすごく騒がしくなった。
「一体何が起きているんだ?」
俺はツバサに聞いた。
「多分、遠征に行っていた軍が帰ってきたのでしょう。」
「どこに、遠征に行ってきたんだ?」
「憶測なのですが、ここから東にあるヒュドラの霊峰でしょう。」
ヒュドラか。また、ファンタジー世界の生物だな。
「あそこだったら、手頃な獲物が多く、レベル上げにちょうどいいと言われています。」
「でも、ヒュドラは毒持っているのであまり私は好きではないですね。」
ヒュドラは毒持ちなのか。
その時、入口からひときわ大きな歓声が上がった。
それが気になり俺達は行ってみることにした。
すると、さっきの歓声の意味がわかった。
どうやら、1対1の対人戦を行っているらしい。
そしてさっきの歓声は、どうやら軍の隊長が部下と対人戦をして部下をこてんぱんにしたらしい。
にしても驚いた。隊長さんスタイルがいい二十歳過ぎたばかりの結構きれいなお姉さんなんだもん。ただ一つだけ、気になるところがある。
なんで、顔の左右にお面つけて巫女服なの?
「もっと強い相手はいないのかい?」
どうやら、部下たちは隊長さんが怖いらしい。
さっきから、誰も隊長さんに挑みに行かない。
その事にしびれをきらした隊長さんはついにこんなことを言い出した。
「 もし、この中に僕を倒せる。人がいたら、結婚して上げるよ。」
隊長さんがウィンクしながら言うとと、兵士さん達物凄い勢いで隊長さんに挑んで行っている。
でも結婚は行き過ぎじゃないだろうか?
ツバサに聞いてみると阿修羅族は武力社会のため強さこそが全てらしい。
そのため、プロポーズは相手に勝ったらできるというシステムらしい。
そんなことを聞いていると隊長さんが兵隊さん達を倒し終えていた。
「相変わらずじゃの修羅姫、そんなに強くなったらお前に合う夫に出会えんぞい。」
すると、俺の横にいたじいさんがそんなことを言った。
「その時はその時だよ、結婚はしたいけど。皆、僕より弱いからね。」
どうやら隊長さんの名前は修羅姫と言うらしい。
ん、てか何かこっちみてない?修羅姫さん。
「ねぇ、そこの銀髪の子。僕と勝負しないかい?」
どうやら、指名されたらしい。
「私ですか。私はただの旅人ですよ。できれば遠慮したいのですが。」
一応、謙遜しておく。
「へぇ、んじゃその腰の黒い刀はただのお飾りかい?」
明らかに挑発してる。
だけど、この世界での俺の強さを知るのには丁度いい。
ここは、あえて彼女に合わせよう。
「この刀が、お飾りですか。面白い事言いますね。その勝負、乗りましょう。」
そう言うと俺は黒刀を抜きながら、修羅姫の前に出る。
「んじゃ、いくよ。アスラ軍第一軍隊長、炎の巫女神修羅姫参る!。」
「サクラ雪、行きます。」
俺たちの間に緊張が走る。
先に動いたのは修羅姫だった。
腰に差していた刀を抜きながら俺に向かって走り出していた。
右突き、切り上げからの突進切り。
俺は右突き切り上げは刀で受け流し、突進切りは受け止めた。
剣道部だったことが意外なところで役に立った。
刀を受け止めたとき、修羅姫はにたっと笑いながら言った。
「君気に入ったよ。どうだい軍に入る気はないかい?」
「すみません。勧誘なら、他を御願いします。」
「あはは、君面白いね。ますます気に入ったよ。それじゃあ賭けをしよう。僕は次の攻撃を本気で仕掛ける。この攻撃に耐えることが出来なかったら、君は僕の軍の副官になる。もし、僕の攻撃に耐えることが出来たら僕は君の嫁にでも何にでもなろう。どうだい?」
「私にその権利を拒む人権はありますか?」
「少なくとも、この町の領土ではないね。」
そう言うと修羅姫は俺から距離をとった。
「古きから掟を守る、厳格の精霊よ。我に力を与えたまえ。」
修羅姫が呪文のような文を呟くと、修羅姫の身体が炎に包まれた。
そして、額には目のような模様が浮かび上がっていた。
「イフリートモード解禁。んじゃ、いくよ。」
修羅姫は右手に小さな火の玉を作り俺に向かって投げた。
だが、その火の玉は俺に近づくにつれて段々大きくなった。
速い、そして熱い。8メートルくらいあるのに体感的に150度はある。
ヤバイな、そう思ったとき俺はあることを思い出した。
それは、俺の武器の能力。
黒龍ダークボルトギネス・ドラゴン。
奴の能力はドラキラの魔法、スキル全て無効化。
そして、俺の刀は黒龍の素材でできている。
つまり、黒龍の刀が黒龍の能力を使えないわけない。
そして、修羅姫放った炎の玉がフレアボールなら、ドラキラの魔法と言うことになる。
もし、本当にそうなら、そう思い俺は炎の玉を刀を振った。
どうやら、俺の考えは合っていたらしい。
炎の玉は、刀に吸い込まれて消えてしまった。
「き、君。何をしたんだい。」
修羅姫は動揺しながらも聞いてきた。
「何って刀を振っただけですけど。」
スキル、魔法を全て無効化できる刀でね。
そして、唖然とする修羅姫に近づいて修羅姫の首元に刀を持ってきてこう言った。
「この勝負、私の勝ちですね。」
俺がそう言うと、周りの観衆達から歓声が上がった。
「修羅姫の結婚が決まったーー!!」
喜ぶ人や、
「俺が結婚したかった」
悔しがる人、
「修羅姫に勝つとか、どんな化け物かよ」
俺に引いた人、人それぞれの反応を示した。
んまぁ、結婚はする気はないけど。
さてと、修羅姫との勝負は俺的に面白かったから、お礼を言おうと思い修羅姫の方を向くと、修羅姫は俺の顔を見ると、目をうるうるさせて頬を染めてこんなことを言い出した。
「君ちょっとこっちを見ないでもらえるかい。その、少し胸の動機が君を見ると速くなってしまうから。あーなんかもうドキドキが止まらない。なんなんだこの感じは!!。うう、君、僕に何をしたんだい。もし、とんでもない病気とかだったらどうしてくれるんだい。君は責任とってくれるんだろうね。というか、そもそもこうなったのは君のせいだから責任はとってもらうよ!」
このシーンを見た観衆は皆思った
青春だな~