第3話 この世界の仕組み
第三話目です、間違いやご指摘等があれば、コメント欄にお願いします。
今起きたことを整理してみるぜ
俺が目を覚ますと、何故か同い年くらいの女の子に膝枕されていた。
さて問題です。
この子はだれ?
俺の頭の中はそれで、一杯だった。
状況の読めていない俺に彼女はこんなことを言う。
「雪、あなたは私の主人ですよ。」
どうゆうことだ、俺はいつ、この子の主人になった?
「雪、あなたは状況が分かっていないようですね。」
「うい、どうゆう状況かまったく分かりません。てか、君誰?」
「ひどいですね、昨晩あんな事をした仲なのに。」
俺は、フリーズした。
えっ、今この子あんな事っていった?
俺は昨日の出来事を必死に思い出す。
昨日は、神からのお詫びで、俺がドラキラで使うゲームキャラにされて、
頭の中を整理してたらペガサスの群れを見つけて、
ペガサスの異世界初の友人ができた。
「ごめん、俺が知る限りこの世界の俺の友人はまだ一人なんだが、・・・」
「雪、ひどいですね。その友達が分からないなんて。」
「え~とですね、私の友人はペガサスなんですよ。だから、人間の知り合いは誰もいないんですよね。」
「・・・雪、ここまで私が言ってあげてるのに、まだ気付かないんですね。」
「えっ、君あれですか、その、ツバサなの?」
「ようやく分かりましたか、雪。」
どうしてこうなった!?
「雪、そういえばあなたはこの世界で名前を付けるという意味を知りませんでしたね。」
「ツバサ、この世界では名前を付けることに何か意味があるのか?」
「そうですね、名前を付けることで得られるメリットは三つあります。」
「まず一つ目、名前を付けられたものはその名前を付けた者つまり主人が名前を付けた者に持つイメージが具現化し、名前を付けられた者の見た目になる。ついでに、種族は主人と同じになり、前までの種族の特徴は普通につかえます。私の場合は、前の種族の時の特徴は、善と悪を見極める能力と空を飛ぶことができます。」
そう言うと、ツバサは背中から黒くて力強い美しい翼を出現させた。
「二つ目に、主人は常に名前を付けた者の居場所が分かります。試しに私を思い浮かべてください。」
俺は翼に言われるままに目を瞑りツバサの事を思い浮かべた。
すると、瞼の中に赤い点が表示された。その青い点がどうやらツバサの位置らしい。
「分かりましたか、ついでに主人には名前を付けられた者の状態も知ることができます。
青は普段通り、黄色少しやばい、赤はひん死かそれとも、命に関わる状態ですね。」
「三つ目、名前を付けられた者は名を付けた者と主従関係になる。
私達の場合、雪が主人で私は従者ということになりますね。」
なるほど、名前を付けるだけで種族が変わったりするのか。これなら、俺がこの子にツバサという名前を付けたからこうなったのか。んで、この姿は俺が翼に思っていたイメージが具現化したと。
「異世界から来た俺にとっては、中々信じ難い話だな。」
「信じ難いと思いますけど、これが常識ですよ。後、名前を付けるのにも二つ条件があります。
一つ目、名前を付けられる者が名を付ける者に心を開いているか。
二つ目に、名前を付けられる者が名を付ける者の為に役立とうといういしがあるか。
この二つが名前を付ける条件ですね。」
ここまで、聞いているとあることを思い出した。
俺は翼に名前を付けた時身体から力が抜けた感じがした。
あれはなんだったのだろう。
「ツバサ、君に名前を付けた時ものすごい脱力感を感じたんだ。その脱力感の原因ってわかる?」
「それは多分身体からMPが抜けたのでしょう」
「MP?」
「マジックポイントの省略形でアビリティ等を使用した時に消費する、ポイントの事です。」
アビリティか、俺なんか持っていたかな?
そう思うと、ゲームで言うステータス画面みたいなものが表示された。
name:サクラ雪
Levels:999
Abilities:ユニットチェンジ
equipment:黒龍一式
weapons:漆黒の双刀
title:漆黒の女帝
えっ!?アビリティの項目以外はドラキラのステータスのまんまじゃん。
ユニットチェンジか。
「ねえ、ツバサ君から俺のステータス見ること出来る?」
「はい、できますよ。」
「じゃあさ、俺のステータスでおかしなところあったら教えてくれる?」
「分かりました。」
そう言うと、ツバサは俺を凝視した。
すると、
「あれ、おかしいですね。私の気のせいでしょうか。レベルが999にみえます。」
「いやそれで合っているよ。俺、レベル999だったから。」
「へぇ、スゴイデスネー。この世界じゃレベル999は神様くらいしかいませんのに」
ツバサは何故か少しひいていた。
「この、ユニットチェンジってアビリティですけど、多分これ、ユニークですね。」
「ユニークって?」
「簡単に言うと、この世界には二種類のアビリティがありまして、誰でも覚えれるノーマルアビリティ。
そして、生まれた時から所持しているユニークアビリティ。このユニークを持つ人の割合はこの世界でも百人に一人くらいですね。」
「なるほど。ツバサ、このアビリティの能力分かる?」
「こればかりは、実際に使用してみないと分からないですね。
一応聞きますけど使用したことないのですか?。」
「おう!!」
「なるほど、使用したことがないんですね。
憶測なんですけど、ユニークの場合はアビリティの名前から、そのアビリティの能力がわかるんですよ
ね。多分そのアビリティは変身系だと思います。」
アビリティの名前は、その能力からつけられるのだろうか?
そんな事を考えていると、ググ~とおなかが鳴った。
「そう言えば朝ごはんまだでしたよね」
「うん」
「よろしければ、作ってみたので食べてみてください。」
何この子こんなキャラだっけ?
「頂こう。」
こういう生活をしながら、三日間荒野を歩いて行くと、ようやく街が見えてきた。
「ツバサ、あれがなんていう町か分かる?」
「あの町の模様はアスラの町と言って、阿修羅族の町ですね。」
阿修羅か、腕が六本なのかな?にしても、本当にツバサは物知りだな。
こうして、俺は異世界で初の町に着いた。