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逃避行なう!
「さーて、移動しながらだけどクレアちゃんの能力を底上げしようと思うんだが。
どうかな?」
あれから半日後、短距離転移をしても歩けるようになったので、 お姫様抱っこは回避してある。
複数の短距離転移の後、二人並んで歩きながら、時々休憩を挟む。
もう二つ位国は跨いだみたいでびっくりしました。
普通なら二ヶ月位はかかる距離ですよ。
転移は凄いんですね。
その休憩の時に私の能力底上げが始まった。
創造神パニマ様と、戦女神ヤファ様の加護。
この加護持ちが持つスキルは、本人が鍛えたり何かフラグを立てないと、付加された能力を覚醒させられずに持て余す。
平穏ならばあまり必要無いのだか。
戦乱に巻き込まれる可能性が高い以上、多少無茶しても、どうにか覚醒させ無くてはなら無いそうだ。
本来ならば、加護持ちは転生する直前の、神々との会話を憶えており。
その際多少は説明される。
だが、残念ながらクレアはその会話も前世の記憶も無かった。
だから、私は時計塔管理と破邪の力しか無いのだとずっと思っていたのだ。
だから、マサムネさんの説明に、馬鹿みたいに私はぽかんとしてしまったのも仕方ないと思う。
「クレアちゃんは、二人神の加護がある。
通常以上のスキルを与えられている筈だよ。
前世の記憶も必要があれば思い出すだろう。
ただ、故意に前世の記憶封印されている可能性もある。
だから、今はそれは気にしなくて良いと思うんだ。」
私はふむふむと頷くしか無い。
顔が緊張で少しこわばってしまったのはご愛嬌か。
ふいっとクレアの頭に手を置くマサムネ。
撫でるのかと思ったらちがったようだ。
ブォン!
と、微かな高音と魔力を感じた。
「ん、ごめんごめん。
不快感感じたら言ってくれよ。
今ね、選定って言う魔法を使ったんだ。
識別魔法の一種なんだけどね。
この世界だと、冒険者ギルドの水晶か神官の神力の親戚みたいな。
まぁようは、君の潜在能力を測る魔法だよ。
鍛えるにも軽く方向性は分かった方が良いしね。
おっ、やはり時計塔管理が出来るだけあってクレアちゃんは時魔導師系統が特化されてるな。」
「時魔導師?」
「うん、時…現在過去未来、色んな時間を渡れる能力がある。」
驚いて固まっていると、構わずにマサムネさんは続けた。
「基本魔法は…全属性使えるけど、水と光と風が特に強いみたいだね。
後破邪以外にも戦闘系統の素質も高めだ。
鍛えたらかなり強くなるかもね。」
「そ、そんなに?」
「ん?他にも封印が解けてない能力もあるみたいだから、少しづつ何をやりたいのか考えた行くと良いよ。」
「は、はぁ。」
実感が湧かない。
「まあ、俺は加護持ち達と合流し、大陸から離れる迄の護衛兼君の教師だから。
それまで鍛えるから覚悟して置いてね。」
困惑するクレアにかまわず、マサムネさんはいい笑顔でサムズアップ。
そんなわけで、私の訓練が開始されたのだった。
クレアちゃんの能力が判明です。
次元魔法とか時空魔法はコッソリだしてましたが。
初の時魔導師です。
これから時を渡るかもしれません。
それでは又。