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4館

残り1人が住んでる場所って……。

 ▽アリサに頼まれたカザマとナナギは最後の1人のもとへ行くべく並木道を歩いていた。

 ▽2人ともさっきまでなかった生傷がいたるところにある。

 ▽理由はアリサに渡されたメモをどちらが持つか、だ。

「ちくしょう……猛獣使いに負けた……。おれ、勇者なのに」

「これがレベル7と15の違いってやつだな」

「神様ひどい!!」

「それにしても結構遠いなぁ、メモだとこのへんのはずなんだけど……」

「あぁ゛? どーせ、どっかでお前が道間違えたんじゃねぇ、の……」

 ▽カザマがふと足を止める。

「ん、カザマ? どうかしたのか?」

 ▽ナナギはカザマが見ている方を見た。

 ▽そこには昼とは思えないほど暗く細い道があった。

 ▽その道の先に何があるのかは、木々が多すぎて見ることができない。

「……」

「……」

「ナナギ、どう思う?」

「どうもこうも、意味分かんねぇよ」

「この話、一応コメディー系RPGって聞いてたんだけど、ホラーとか聞いてねぇんだけど」

「誰もホラーとか言ってねぇよ。ただこのゲームの製作者のフラグの立ち上げ方がおかしいだけなんだ……」

「それ一番最悪なパターンじゃねぇか」

「行くか……」

「まぁ、それしか選択肢ないよな……」

 ▽そう言ってカザマとナナギは暗い道を進んでいくことにした。


 ─5分後─

「……」

「……」

 ▽2人の顔は青ざめていた。

 ▽2人がたどり着いたのは館だった。

 ▽しかしその館からは異様なオーラが放たれており、何故か館周辺の空のみ厚い雲に覆われ、そして館の周りには数え切れないほどの大量のカラスが飛び回っている。

「……」

「……」

 ▽ふたりはザッザッと回れ右をして猛スピードで道を戻った。


 ─数分後─

「何アレ!?」

「い、家だろ!」

 ▽ナナギがカザマの横で肩で息をしながら答えた。

「いや、あれは家じゃねぇだろ!? なんだよアレ! 何で館なんだよっ、普通にビビったわ!! 完全にホラーだろうが! あの中に入ったら最後、一生出てこれない感がすごかったわ!!」

「つーか、何であそこだけ異次元空間開いちゃってんの!? 何あの雲! 何あのカラス! 50羽はいたぞ!? どんだけいるんだよ!!」

「お前雲はとにかくあのカラス達どうにかできないわけ?!」

「できるか! あほ! 猛獣使いナメんな!!」

「いやそこは頑張ろうとしろよ!!」

「……ムリ」

「……そうっすか」

「とにかく、どうする? あとの一人、間違いなくあの館に住んでるぞ」

「もう、2人だけでよくね?」

「いいわけないだろ」

「ですよねー」

「ほら、行くぞ」

「うぇーい」

「……」

「……」

『ハァ』

 ▽2人は大きくため息をつきもう一度館へと向かうのだった。


 セーブ:4 カザマ・ナナギ 館前

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