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21トイとリイは出番なし

 ▽全員が風呂に入った後、カザマたちは路線を踏み外しまくりながらも例の紙について話し合っていた。


「でも明日もしたって見つからねぇもんは見つからねぇんじゃないの? まず宝っていうのが本当にあんのかわかんねぇし」


「うーん、そう言ってもリイちゃんたちは信じてるしなぁ。なぁ、ルチアの方はどんな感じだったんだ? リイちゃんが気付かなかっただけで実はこんなのがあった、とかさ」


 ▽ナナギが尋ねるとルチアはぼんやりとした表情で首を少し傾ける。


「ボク、ついてただけだったから……」


「ごめん、期待したおれがばかだった」


「てか、そう言うナナギはなんにもなかったわけ?」


「おれとトイくん最初ルチアたちの後つけようとしてたからな……。途中で見失っちゃったけど。そのあともぼんやりしてただけだし」


「やる気ねぇなぁ」


「いや、正直リイちゃんのあのやる気ならほっといても見つかるかなって」


「まぁ、気持ちはわかりますけどね」


 ▽ナナギの言葉にカザマも頷く。


「さっそく詰んじまったなー」


「一応ダメ元で聞いてみるけどカザマの方は何かなかったのか?」


「あ? あるわけねぇじゃん。寝てー、トアキさん帰ってきてー、トアキさんと軽い戦闘モード入ってー、トアキさんとだべってー、イサノさん帰ってきてー、ラブラブだったから家の外で待ってましたー」


「なんか気になるようなならないような内容だな」


 ▽しかしカザマは何か思い出したように「そういや」とつぶやく。


「ん? 何かあったのか?」


「いやぁ、全然関係ない話なんだけどさ。ここら辺の森ってなんかあんの?」


「はぁ? どうしたんだよいきなり」


「いや、今日トアキさんが言ってたんだよ。鐘が鳴った後はあぶねぇからって」


「それはただ夜の森は危ないからじゃないのか?」


「んー、なぁんか怪しかったつうか、裏がありそうっていうか、におうっていうか……」


「それただ単にお前の性格が歪んでるからってことはない?」


「それは否定できない!」


「笑顔で肯定するなよ」


「……あ」


 ▽ルチアが一人つぶやく。


「どうかしたのか?」


 ▽カザマが尋ねる。


「ううん、多分関係ないし……」


「いいって、いいって。どうせあってないような話なんなんだからさ」


 ▽そう言いながらカザマは呑気に手をひらひらと振る。


「リイと村の奥まで行ったときに古いものだったけど小道みたいなのがあった、よ……ただ、リイは知らなかいみたいだし、気のせいかもだけど……」


 ▽ルチアのその言葉にカザマとナナギが真剣な表情をする。


「ナナギ、どう思う?」


「宝が本当にあるならみんな知らないとこにある可能性は高いしそんな道があるならますます上がるよな」


「いや、あの……」


「別に埋めてるのが村の中とは限らないしてか村の中とかないよな。こういうのって」


「外かー、また探す範囲が増えたな」


「どうして二人ともいきなりやる気なの……?」


 ▽そう尋ねるルチアにカザマもナナギも照れたように笑う。


「いや、なんやかんやでおれらも気になるっていうかさ」


「まぁ宝探しとか男のロマンだよなー。ルチアはこういうのワクワクしねぇの?」


「……するなら引きこもりにはならないよ」


『せやな』


 ▽三人が納得して頷く。


「よしじゃあさ 、あの紙の文もう一回確認してみてみないか? 何かわかることもあるかもだしさ」


「ん、ちょっと待ってろ。紙服のポケットに入れっぱだったから取ってくる」


「おー、……そう言えばさカザマ」


「あ? なんだよ」


「さっきお前森になんかある? って言ってただろ?」


「あぁ、そうだっけ」


「昔トイくんたちが肝試しで夜に森に入ろうとしてめちゃくちゃ怒られたんだって、鐘鳴らしおじさんって人に」


「鐘鳴らしおじさん? なんだそれ」


「いや、トイくんがそう呼んでるんだよ。あの鐘を鳴らしてるおじさんのことなんだけど」


「あ、その人知ってるわ。えー、確かサカイ、だったっけな。トアキさんの友達らしいぞ。で、その人がどうしたんだよ」


「いや、その人なら何か知ってるんじゃないか? じゃなきゃ鐘つきなんてしてないだろ?」


「なる~~。でも知らない人に話しかけたくないわ~~」


「なんの人見知りだよ」


「ほい、これ紙な」


 ▽カザマがみんなで見れるように中央に紙を置く。


「何度読んでも詩っぽいっていうか、抽象的というか……」


「最初の満月ってのは普通に満月でいいんじゃね? 他はよく分かんねぇけど」


「この村で考えるならあの音っていうのは鐘のことか?」


「……」


「……」


「……」


「おい、誰か意見出せよ」


「考え中なんだ、察しろよ」


「……グー」


『寝るなぁ!!』


 ▽カザマとナナギがルチアに怒鳴る。


「あーもうやめだやめ。考えるのはやーめた」


「そうだな、やっぱり明日動いて確かめるしかない」


 ▽そう言いながら既に寝てしまっているルチアを残して二人は布団の中に入り込む。


「あ、でも一つ質問なんだけどさ」


「なんだ?」


「もし満月の日に何かあるとするなら次の満月っていつだ?」


 ▽カザマの質問にナナギは思い出したように答えた。


「そう言えば今日だな、満月って」


 セーブ:21 カザマ・ナナギ・ルチア 部屋

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