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第8話 それは突然やってきた(1)
「おぉ~い! おはよう~、大島~!」
僕はあの日……。あの朝……。いつものように自分を孤独や虐めから救ってくれた救世主さま……。
僕たちのクラスの委員長さま……。大島道徳が朝学園へと登校をする時間帯に合わせて、彼の登校コースの途中で《《待ち伏せ》》……。
そう僕は《《あの日》》もまるで大島のストーカーのように、登校途中にある建物の影に隠れて彼が通り過ぎていくのを自分の両目でしっかりと確認……。
大島が偶々会ったクラスメイトたちと、朝日を浴びながら和気藹々と楽しそうに会話をしながら、物陰に身を潜める僕の前を通り過ぎていくのを確認……。
《《あの日》》の僕は冒頭のシーンの通りで、大島たちが通り過ぎて少し時間を遅らせて、《《あの日》》も僕はいつもの通り、偶然を装ったフリをしながら。
「はぁ、はぁ」と僕は息荒くしながら駆け足で大島の背を追いかけつつ声を大にしてアイツに待ってくれと叫んだ。
「おっ! 大山田か! おはよう」
《《あの日》》も大島は僕の声をちゃんと雑音の中から聞き取ってくれて立ち止まり、笑顔で手を上げながら朝の挨拶を返してくれた。




