第39話 今まで教室内で起きた恐怖体験……(8)
「あっ、ははははは」
「そうか」
「それは残念だったな」
と、そいつが肩を落とした様子を見て周りの者たちが微笑むと。
「ば~か、お前等笑い事じゃないんだぞ~」
最初の頃に自分の恐怖体験を話し始めたメンバーの一人阿部が自分の周りでケラケラと和気藹々と笑う者たちへと諫めるように声をかけると。
「……確かに阿部の言う通りだ! 俺はキョンシーに校舎の外まで追われて本当に恐怖した! ──それは死ぬかと思うぐらい怖かった!」
クラスでも真面目なジュンユーが、自分が体験した摩訶不思議は直ぐに恐怖体験だと気がついたから本当に恐ろしい経験だったと、自分の顔を青ざめながら周りの者たちへと告げた。
「う~ん、確かになぁ、ジュンユーの言う通りで、俺もアレが悪霊だったのだと思えば、急に自分の背筋が凍ったもんなぁ」と。
やはりサミールもジュンユーと同じく、自分達が経験した恐怖体験は本当に恐ろしかったと告げると。
「……だよね」と女子が納得する声が聞こえると。
「ランもね、昨日の放課後経験したんだけれど……」
今度はベトナムから幼少期に日本にきて、家族でくらしているグエン・ティ・ランがやはり真っ青な顔で自分も昨日の放課後恐怖体験をしたのだと呟き始める。
「──ラン、どんな体験をしたの?」
ランの傍にいる女子が尋ねる。すると周りの者達は一斉にまた笑みが失われ、自分たちの顔を蒼白し始める。
「……ど、どんな体験をしたんだ?」
真っ青な顔をしているサミールがランへと恐る恐る尋ねるのだった。
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