第34話 今まで教室内で起きた恐怖体験……(3)
「うぅん、気にするな」
島田は大変に落ち込んだヤーイーを見て、少し困ったな、と言った顔をしながら苦笑い浮かべつつ、自分が諫めたことを余り気にしないで欲しいと嘆願をすれば。
他の者達が留学生のヤーイーに対して気遣いしながら。
「そう、そう」
「そうだよ」
「ヤーイーちゃん気にしないで!」と告げるから。
「うん、分かった、ある」
ヤーイーも笑顔を取り戻すから、同じ同郷のジュンユーはほっと胸を撫でおろし、また自分の口を開いて、一昨日の恐怖体験をこんな感じで話していく。
「──俺さ、後ろから誰かに声を掛けられたから、反射的に振り返ったんだ!」と告げると。
「──誰か居たのか?」
今度はヤーイーではなく。先ほどヤーイーのことを注意した島田がジュンユーの話を折るから。
今度はヤーイーが可愛く、自分の唇に指を当て──「シッ!」と告、げ諫めるから。
「ご、ごめん……」、「申し訳ない……」
島田が真っ赤な顔で照れ恥かしそうに、ヤーイーを含めた、自分の周りに居る者達へと謝罪をしたから。
それを見終えたジュンユーは、また自分の口を開いて、「うぅん」と首を振れば。
「誰も居なかった、ある……。姿も無い、あるよ……。だから俺びっくりしてさ、『うわぁ、ああああああっ! だ、誰か助けてぇええええええっ! キョンシーが出たぁああああああっ! と大騒ぎをしながら教室からとびだしたのだけれど。俺が登校した時間が余りにも早かったから、他の教室も誰もいない、ある。だから俺、上履きのまま校庭までキョンシーから逃げた、ある! しかしキョンシーの奴は俺が校舎から飛び出るまで『待ってくれ~』、『俺を置いていかないでくれ~』と言いつつ追いかけてきた、ある……」




