第126話 あれから(3)
だから生活指導の先生が、自分の周りにいる先生たちを見渡すよう見詰めながら。
「……じゃ、生徒も不安でしょうから、先ほどの放送は機械の故障で古い時代……。昭和の時代のカセットテープにダビングしていた以前我が校に登校をしていた放送部の生徒の声が機械の故障で流れてしまったとでも伝えておきましょうか?」と提案をした。
「ええ、そうですね」
「その方がいいですね」
生活指導の先生がだした提案を校長先生や教頭先生も快く了承する。
だから他の先生たちも自分の手を叩く程の勢いで絶賛を始める。
「素晴らしい」
「凄いですね」
「これだと我が校の生徒たちが不安に思うことはないですね」と。
だから「あっ、はははははは。そうですか、皆さん……。私も皆さんにそんなにも褒めていただくと照れ恥かしくて仕方がないですよ。あっ、はははははは」
生活指導の先生は、校長先生や教頭先生……。その他の学年主任の先生たちからも褒め称えられた訳だから嬉しくて仕方がないから。
「……じゃ、生徒への説明の方も私がしまようか? 校長先生? 教頭先生?」と尋ねる。
「えぇ、お願いします」
「この度の事件は先生にお任せします」と。
放送内容の提案者は生活指導の先生だから、僕たち生徒への説明も校長先生や教頭先生からしてくださいと嘆願をされたから。出たがり、しゃべりたがやな生活指導の先生は嬉しくて仕方がないので。
「はい、わかりました。私にお任せください」と自分の胸を叩けば。
その後は馴れた手つきで放送室の放送機器の電源を入れ──。最後にマイクへも電源を入れるのだった。
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