第116話 ミチは今は朝が忙しいようですよ? (27)
「小山田辞めろ!」
「小山田辞めるんだ!」
「これ以上、加藤を殴れば大変な事になる!」
この後も色々な奴等が僕のことを諫めつつ、荒々しくなっている気を落ち着かせるように告げてきた。
しかし僕は加藤に対して依然は持ち合わせていた両親……。他人を殴れば、その者が痛い思いをする! だから晃! 他人に暴力を振るってはいけないよ! との、両親の思いや言葉を忠実に守り。ミチが間に入り止めてくれるまでは、加藤の虐めに耐え続けていた。
しかし、もう僕のことを守ってくれる奴はいない……。
それに、今の僕には将来を誓い合った彼女がいて……。その彼女のことを加藤と牧田が共同して嫌がらせではなく、悪戯をしてやろうと思っている訳だから。
僕が男として、自分の大事な彼女のことを守らなければ、誰が守るの? と言うことになるから。
僕は加藤や牧田にこれ以上侮られ、蔑み、嘲笑いを受け続ける訳にはいかない。
だから僕の口は更に開いて──!
「お前等~! 離せー! 離せよー! 加藤の奴は僕の大事な物を傷つけようとしたんだー! だから僕は許さない! 許さないぞー!」と叫び、吠えながら。
僕は利き腕を上げ──! 振り下ろしながら加藤が自分の顔をガードする腕の隙間を見つけては殴り続けた。
「お、小山田……」、「ご、ごめんよ……」、「許してくれよ……」、「俺がわるかったよ……」、「頼むよ、小山田……」と。
加藤の奴が涙と鼻血を垂れ流しながら謝罪をしてこようが、僕はあいつのことを絶対に許さなかった。




