第114話 ミチは今は朝が忙しいようですよ? (25)
まあ、僕自身も一皮むけて、男になったから。彼女は自分の力で守る! 守護するのだと決意した男だから。
「牧田と加藤、何をしているんだ。ランは僕の彼女だぞ! だから夏休みは僕と海やプールにエンジョイするに決まっているだろう!」と。
加藤の背後から、あいつの肩をグッ! と掴んで罵声を吐いた!
しかし加藤の奴は悪人、悪役の者のテンプレ通りに。
「──煩いな! 小山田! お前には関係ないだろう! あっちに行っていろ! 小山田! この丁稚! チビが!」と。
加藤の奴は以前のように僕へと安易に荒々しいおこない……。僕のことを退けよ! と突き飛ばした!
「──小山田!」
だから自分の彼氏が乱暴者に突き飛ばされ、身体がヨロケ! わぁ~! と声は漏らしてはいないけれど。情けない様子を見て──。ランが顔色を変えながら僕の名前を悲痛な声で呼ぶけれど。加藤の奴は悪人の虐めっ子だから。
僕を突き飛ばしても『ヘラ』と冷たく笑い。
「……ラン、あんな情けない小山田の丁稚なんて放置して俺や牧田たちと遊ぼうぜ~、なぁ、ラン」と告げるけれど。
僕の彼女ランはお尻が軽い、フワフワと気の多い女の子ではないから。
「──小山田!」と。
僕の名前を悲痛な顔と声音でまた呼んでくれたから。僕の気持ちは勇気百倍──! 誰にも負ける気などしないから! 僕は直ぐに立ち上がり!
「加藤!」と阿保の名を叫びながら。
アイツの顔へと顔面パンチを思いっきり! 腰を入れ! 殴りつけ! 入れてやった!




