第10話 それは突然やってきた(3)
大島は《《あの日》》も偶然を装った僕やその他の者たちへとアイツは朝日のような明るい笑みくれながら言葉を返した。
だから僕は《《あの日》》もいつものように。
「そうかな?」と。
「そんなに僕って根暗だった?」
と、僕は苦笑いを浮かべつつ言葉を返したよ。
「うん、根暗だった」
「ああ、暗かったぞ」
「そうかな?」
「そうだよ」
「小山田はそんな感じだった」
「僕自身は、そんな自覚はなかったけれど」
「そうなんだ?」
「うん」
と頷く僕だけれど。
今の僕は大島道徳のお蔭で誰とでも作り笑いや自分の顔を引き攣らせつつ下を向きながら暗く、モジモジと小声で呟くのではなく。
僕は前を向き、明るく微笑みながら大きな声音で気さくにクラスメイトや他のクラスの者たちとも会話ができるよう急成長をした。
だから《《あの日》》の僕は頷き終えると。
「大島~、僕ってそんなに根暗だったかな?」
と、自分の首を傾げつつ尋ねたと思うよ?
「……ん? 小山田が、か?」
「うん。そう僕……」
「う~ん、そうだな……」
僕の問いかけに対して大島は登校のための歩行を続けながら考える人へと変貌……。
「う~ん」、「う~ん」と呻りつつ思案をするけれど。
「別にそんなことはないぞ。なぁ、小山田!」
と、アイツは《《あの日》》も明るく、元気よく、僕たちのクラスのムードメーカー、委員長らしく振る舞いながら言葉を返してくれた。
だからこの後も僕は大島の友達の輪に普通に入って、《《あの日》》も通常通りに。新しくなった僕はみんなとの登校までの会話を楽しみながら歩いていたんだ。
しかしこの後、僕たちの身に最悪の厄災が降りかかるのだった。
◇◇◇




