トショカン
エッセイのようでエッセイではない。
とても気持ちの悪いジャンルですが、楽しんで頂けたら嬉しいです!!
いかんせん、初心者なので、かなり拙いです。許してちょ。書いたのは今年18歳になる変なやつです。「許してちょ」で古臭いやつだと思われたくねえんですよ!!
いいですか!?「18歳」です!!
それは灼熱の午後2時。
急に思い立った。
「図書館に行こう」……!
ほなみ。漢字で書くと穂波。
名前の欄に「中田穂波」と書かれた図書カードを財布に突っ込む。
クーラーの効いた愛しの部屋から出る。
廊下にクーラーの風が少し流れ込み、生暖かい感じがしたが、それも一瞬のこと。すぐに暑くなる。肌が湿る。
玄関を開けると更に暑くなる。
肌から出た液体が頬を滴り落ちる。
炎天下。とても暑い。いや、熱い。
倉庫から出した自転車に跨る。サドルが熱い。倉庫の中が暑かったせいかもしれない。
我慢して漕ぎ始める。
まだ100メートルも進んでいないのに死にそうだ。
普段から家を出るようにしておけば、この暑さもなんてこと無かったのかもしれない。少し自分を恨む。
800メートル先の、図書館に向かう。
200メートル進んだところ、冷やし中華の美味しい「尼子堂」が見える。
尼子、という名前が付いているのは、店主が京極高久好きであるからだ。
まあ、要するに店主は大名オタクである。
ここの冷やし中華は、卵がふわふわで美味しい。ハムも塩が効いていて美味しい。きゅうりもみずみずしい。タレも少し辛くて美味しい。極めつけは麺。モチモチとした、弾力のある歯ごたえをしながら、優しい味がする。噛み始めて少し経てば甘くなる。もっと噛むと更に甘い。少し辛いタレとの相性が良すぎる。お互いに邪魔をしない。
そういえば、昼ごはん食べてないな……
いかん、いかん。私は図書館に行くのだ。
例え、目が眩むようなイケメンが居ようとも、可愛い兎が居ようとも、私は図書館に行くのだ。
家から500メートル進んだ頃、コンビニが視界の端を横切る。
ああ、アイスが食べたい。店内で涼みたい。
ダメだ、ダメだ、私は図書館に行く。行くんだ。
コンビニの策略に負けてはならない。
店内に入るだけでも、何か買わなければならない気がしてくるのは分かっている。そしてアイスでなくとも、何かしら買ってしまうのは分かっている。
コンビニを無視して通り過ぎる。
やっと800メートル。図書館に着く。
急いで入り口に向かう。
「……はああ〜〜……」
涼しい。とっても。
きちんとした空調管理がされているため、外より、かなり涼しい。
こんなに快適だっただろうか。図書館は。
最高。天国。楽園。
さあ、お待ちかねの本選び。
「中原……な……」
「……あった……!」
中原中也。あまりにも有名すぎる詩人。その作詩センスに惚れ込んで、小学4年生くらいからよく作品を読んでいる。
「お道化うた」。それが穂波の一番好きな詩。
明治時代の詩人なのに、令和を生きている人間でも新鮮に感じる表現。
何回同じ詩を見ても飽きない。
もう借りる本が決まってしまった。
しかし、中原中也の詩を何回も読めばいい話。
一冊でいい。
にこやかに、司書さんに本と図書カードを差し出す。
「借ります。」
ああ、本当に図書館は楽しい。
また来よう。
次は暑すぎないときに。
いやあ、中原中也の宣伝みたいになっちゃいましたね。
中原中也作品は、この物語(?)の主人公が好きという設定ですが、18歳の作者も好きです。
中学生の頃、教科書だかネットだかで見て面白かったんです。
中原中也記念館も行きました。楽しかったです。