リベリー滝は魔界トップの観光地らしい
「いやぁ、ルイがまさかあそこまで動けるとはな?」
「弓をひょいひょいよけていたにゃ。」
「えへへ・・・。」
ドスケベスケルトンを一人で駆除し終え、三人で話していた。
ちょっとした呼吸系をはさんでいた所である。
「さて、ルイ・・・周りを見てみろ。」
「周り、ですか?」
言われた通り周りを見渡す。床には黒ずんだ布やグローブ、さびれた短剣や長靴など装備の類が
ごろりと転がっていた。
「これは?」
「これはな、鑑定品といって、鑑定屋にもっていって鑑定してもらうとなんのアイテムかわかるんだ。
それからこれを売ると結構稼ぎになるんだ。リュックを貸してみろ。」
「あ、はい。」
リュックを差し出し、いそいそと鑑定品を集めてリュックにいれる。
倒した数はざっと50・・・つまり50個の鑑定品がこの小さな背負いリュックに詰められた。
魔界のリュックはすごいなぁ。
「よし、これで全部だな。こいつら骨のドロップ品はいい値段するんだ。」
「むふふぅ・・・これならしばらく生活にはこまらないにゃぁ。」
悪い目つきの2人をほっぽり、視線を暗闇のほうに移す。すると奥で何かが光っていることに
気づいた。なんだあれは・・・?
「あの、あれはなんですか?」
「ん?あれ?・・・あぁ、トレジャーボックスだな。」
「トレジャーボックスにゃ・・・えっ!?」
「トレジャーボックスですか?」
「「トレジャーボックスだと!?(にゃ?!」
慌てたご様子でリュックを私になすり、だーっとトレジャーボックスに走り寄っていく二人。
金に困ってる盗賊みたいだなぁなんて思いながらついていくと、二人は息を荒げながら、
箱をそぉーーーっと開けた。中にはザ・ジャパニーズチックな刀が一本しまわれていた。
「わぁー・・・。」
「これは高く売れそうだ・・・!」
いや、売るならせめて私にくれ・・・。
「って、こんなことしてる場合じゃないな、リベリー滝近辺に向かうぞ。」
「そうにゃね。」
そういいながらリュックに刀を入れて神殿出口を目指す二人。
今日私はお供する犬ですかって気分でついていった。
「リベリー滝は、魔界のトップ観光地なんだよーぅ」
「へぇ、そうなんですね。」
「だがそれと同時に、昔国王フランツと人間の国王ドルフロッドが争っていたときは
人間処刑場みたいなところでもあった。」
「えっ・・・」
争っていたということは、今は休戦しているということだ。だが、あの時勇者っぽい恰好の
少年は、私を一目みたとき殺しにきていた。国王も魔族のソウルが必要どうたらといっていた。
なにか怪しいことをしているのだろうか・・・?
「あの、いつから争いをやめたんですか?」
「ん?あぁ、あれは・・・はるか昔だな。」
どもどもネコヤ又です。かなり休んでました、ごめんなさい。
次回は人間と魔物の平和が結ばれた日のお話です。