鍛冶屋、それはロマンである。
ガラス戸の扉を開けると鈴がりんりんと音を立てた。
まぁ、ファンタジーならではの鍛冶屋の内装である。壁という壁には一面に
両手剣や片手剣、メイスやハンマーだとか装飾がかなり施されたものまでが飾られている。
そして、ガラスの棚には特殊な金属のようなものの、甲冑が買えといわんばかりに
置かれていた。すっごい重たそう。
「へーい店長!いるかーい。」
「ピナドラ、また商品壊す気か?それにプシーと知らない嬢ちゃんまでいるじゃないか。」
「なんだよ、ヘルザ今日は注文しにきたんだぞ?」
「ほう、お前が注文とは珍しい。それで、誰の装備だ?」
ピナドラはニカニカ笑いながら私のことを指さした。するとヘルザという両腕に鱗びっちしの
赤髪の人はこっちに鋭い目を向けてきては、顎に手を当てしばらく考え込んでいる様子だった。
「装備も充実しているようにみえるが?」
「あれ、人間の装備なんだそうだ。それで曲刀が壊れちまったらしくてよ。」
「なにっ?」
また説明する流れになりそうだなぁと思って、思わずプシーに助けを求めようとみると、
プシー、甲冑を見つめ白目をむいていた。そんなに高い値なのか?と思い近づいてみると
あらびっくりこれは桁でわかる・・・。こんなものピナドラさん買えるの?!と
思いピナドラさんを見ると。
「ツー分けで、ちょいと頼めるか?」
「・・・わかった。少しまっていろ。」
そういってヘルザ店長は、カウンターの後ろの扉の奥へとこもっていった。
しばらくするとすごい熱と轟音が響いた。何かを熱するようなぼおおおという音、
金属をたたくようなカーン!という金属音が聞こえ、プシーとびくびくしながら
待っていると、汗だくになりながら布で何かをつつんだ状態で、出てきたヘルザさんが
見えた。
「武器はできた、装備の方はもう少し待ってくれるとたすかる・・・。」
「あぁ、わかったよ。」
そんなやりとりの後、ピナドラさんに布で包んだものを渡していた。
すると今度はそれをこっちにもってくるピナドラさん。
「ほら、ルイの相棒さ。」
「相棒ですか・・・?」
布をめくる、折れた曲刀と同じサイズ、少し重くなったような感じではあるが、
重心は安定している。そして何より柄は握りやすく。いくらふるっても小指の部分
にだけわっかがあり。これのおかげでおちる心配もなければ、回転させることもできる。
「わぁ・・・。」
満足しているのが伝わったのかヘルザ店長は、ふんすと鼻から息を漏らしては
「どうだいうちの武器は!!」と鍛冶屋が言いそうな言葉を言った。
なので「すごいフィット感です!」と答えた。
どもどもネコヤ又です。鍛冶屋編をかきました、ハイ。
ファンタジー好きにとっては鍛冶屋のシーンはロマンだと、個人的に思うんです。
思う人コメントください。・・・え?露骨なコメ稼ぎやめろ?
・・・ごめんなさい。
では、次のお話で