第5話:楽器の秘密をさぐれ!
前書き:楽器の秘密をさぐれ
工房の扉が静かに開くと、ネジと音色の匂いが混ざり合う。
この話は、ちえが知を手に、楽器の〈しくみ〉と〈可能性〉を直接学び取る日常の冒険譚だ。図書館で集めた「詩的文脈知」を胸に、ちえは工房へ向かい、ボタンの数や電気信号の流れ、鍵盤の重さまでも問い直す。学んだことを相棒に返すとき、ELB-02は音色を広げ、姿を変える。進化は一夜で起きるわけではないが、好奇心と実践が重なれば、楽器は必ず答える。
第5話は、好奇心が道具を育て、技術が感情を深める瞬間を描く。陽気なジングルの後に広がるのは、メカニカルで温かい音世界だ。さあ、ちえとELS-02の秘密探索が始まる。
(陽気なテーマ曲のジングル)
ナレーション(神様A):
「はーい、みんな! 前回、ちえちゃんは『詩的文脈知』っていう、音に物語を見つける知恵を手に入れたね!」
ナレーション(神様B):
「神々の図書館を全部読破する勢いで、知識を吸収しまくってたぞ!」
ナレーション(神様A):
「今日は、その知識をどうやって使うのかな? そして、相棒のゼロツーも進化するかも!?」
ナレーション(神様B):
「見逃せない展開だ! それじゃ、第5話、はじまり、はじまり〜!」
(タイトルコール:第5話:楽器の秘密をさぐれ!)
(少しメカニカルで探究心をくすぐるようなBGM)
ナレーション(神様A):
「ちえちゃん、今度はどこに行ってるんだ?」
ちえは今、神々の世界の「工房」にいた。そこは、楽器を作る神様たちが、日夜新しい音色や仕組みを研究している場所だ。
ナレーション(神様B):
「図書館の次は工房か! ちえちゃん、行動的だぞ!」
ちえは、工房の神様たちに頭を下げて、楽器の仕組みについて尋ねて回った。
ちえ:
「あの、エレクトーンって、どうやって音を出してるんですか?」
「ペダルを踏むと、どうして音が変わるんですか?」
工房の神様たちは、最初こそ驚いていたが、ちえの真剣な眼差しに心を動かされ、丁寧に教えてくれた。ちえはここでも「収束」の力を発動させる。彼女は、楽器の物理的な構造と、過去の偉大な神々が残した演奏の記録を組み合わせ始めた。
ちえ:
「鍵盤の重さ、スピーカーの位置、電気信号の流れ…」
ナエーション(神様A):
「楽器の仕組みまで勉強してる!すごい!」
ナレーション(神様B):
「道具(楽器)の限界を知ることで、それを乗り越えるための技術を学んでるんだね!これが『技巧志向意志』さ!演奏技術への飽くなき探求心だ!」
(※画面隅に「コア専用特記:技巧志向意志」の小さなアイコン表示)
ちえは、吸収した知識を、相棒の「ELB-02」にフィードバックする。
ちえ:
「ゼロツー、もっとこういう音の響き方はできない?このボタン、こういう風に使ったらどうかな?」
『キュイーン…!すごいよ、ちえ!僕の可能性が広がっていく…!』
ELB-02は、ちえの知識と意志に応えるように、内部構造を自ら組み替え始めた。外装が剥がれ、内部から銀色の新たな筐体が現れる。鍵盤が増え、操作パネルが大きくなる。
ナレーション(神様A):
「あーっ!ゼロツーの体が光ってる!」
ナレーション(神様B):
「進化したぞ!あれは『ELS-02(スタンダードモデル)』だ!」
目の前には、タッチパネル式の大きなディスプレイを備えた、真新しいエレクトーンがあった。機能は格段に増え、音色もELB-02とは比べ物にならないほど豊かになっていた。
ELS-02(少し大人びた、はっきりした声):
「ちえ。私はもう『ゼロツー』じゃない。『ELS-02』だ。君の探求心に応える準備はできているよ」
ちえ:
「ELS-02…!すごい!ありがとう!」
ちえは、早速新しい相棒の前に座り、吸収したばかりの「技巧志向意志」で音を奏でた。指の運びはより滑らかに、ペダルの使い方も複雑になった。
その音は、もはや「子ども向け」ではなかった。プロの演奏家のような響きを持ちながらも、音には「詩的文脈知」によって得たちえの感情がしっかりと乗っていた。
ナレーション(神様A):
「すごい演奏だ!まるでちえちゃんがオーケストラの指揮者みたい!」
ナレーション(神様B):
「楽器の機能を極限まで理解したからこそできる技だね!ちえちゃん、また一つレベルアップだ!」
いずみのピアノが「完成された絶対的な音」を目指すなら、ちえのエレクトーンは「進化し続ける表現力」を手に入れた。二人の女神の道は、ますます明確になっていく。
(進化したエレクトーンの豊かな音色が響き渡り、次への期待を高めるBGMでフェードアウト)




