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夢街

作者: 祁答院 刻

ネオンはとうに焦げ付いて、

不時着の三日月、

猫のひと鳴き。


パステルな頽廃、

シャボンのあわと

飛んでけ、とおく。


きっと、警告色のベッドルーム

電子音に揺られ、

夜は昏々。


つづりを忘れた、

アリアに込めて。

針金たちの、シャルウィーダンス


息のない街にふる、

原子のくちぶえ

人造のよろこびと かなしみ。


青白いあさをみた。

くらくらするぐらい、魅惑のあさを。


いつかの孤高の 英雄たちは、

ただいっしん

ただいっしんに、

夜明けを(こいねが)う。


(ハート)の歯車がさめざめと泣いて、

一億光年もはやい 、

常夜の夢街。

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