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現代 試験②

俺の神藤への攻撃を防いだのは師匠だった。


恐らく重力属性の魔弾を神童に向けて放ち彼女を覆う形で弾丸を全て押し潰したのだろう。


なんて魔法の制御能力だ。



「さすがにゴム弾とはいえあの威力の攻撃は危険だった。防がせてもらったよ」


確かにあの威力の攻撃は過剰だったかもしれない。



「...戦いは私の負けで構いません。あの攻撃は私に防ぐ方法はありませんでした。種を明かすと私の能力は未来予知などではなく相手の思考、心を読むことができる力です」



心を読む能力。


相手の心、思考を読み彼女の高い分析力で未来予知に限りなく近いものとしていたということか。


「いや...俺も君に対して強すぎる攻撃をしてしまった。反則と取られてもしかたない。」



あのクロスブレイクはゴム弾とはいえまともに当たれば死ぬことは無いにしても後遺症になる恐れがあった。


焦り過ぎてしまったか。


「とても良い戦いではあったが。お互い勝敗をつけた所で納得いかないとは思う。そこで提案がある。」



「「提案?」」


俺と神藤が共に反応する。


「この後、休息をとれ。その後君たちにはもう一度模擬戦を行なってもらう。しかし今度は君達は味方同士、ペアとして組んでもらう。相手は私だ、一本を取ることができたら2人とも合格としよう」


周りがザワつく。


例年ではこんな展開はあり得ない。



師匠はSATの隊長。

試験にも手を加える権限はあると聞いていたけど…。



「お願いします!受けさせて下さい!」


神藤が即答した。



2人がかり、心を読める神藤がいても師匠から一本を取るのは難しいだろう。



まして手加減なんてことは絶対にしない人だ。


だけど、やるしかない。


「俺もやります。お願いします」



「よし決まりだ。じゃあ2人は別室で体力と気力を回復させつつ作戦立ててくれ。一時間後に模擬戦を開始する」



--------

俺たちは別室の控え室に移動した


「改めて紹介させてもらうけど、俺はナカノ、よろしく。能力は逆転操作、視認した者や人の移動を操作する能力だよ。よろしく」



「私は神藤可憐よ。能力はさっきも言ったけど思考を読むことができる能力で実弾、魔弾両方使った戦術が得意。宜しく」


俺たちは握手を交わす



「早速だけど。作戦を考えましょう。青木隊長の情報を教えてほしいわ!」


俺は神藤に師匠のステータスを送る。


この世界では魔力を携帯電話の回線のように扱えるらしく念じるだけで情報を送る事ができる。


応用すれば声を発することなく会話することも可能だ。疲れるけど。



そして自分以外のステータスでも相手の力量や能力を把握さえしてればレベル以外も表示される。


青木 LV88 ジョブSAT隊長


体力 B

気力 B

攻撃 C

防御 C

魔力 B

素早さB+


アビリティ

体感時間操作 ランクA+


強襲 ランクC+


「攻撃手段は素手での白兵戦もこなせるが拳銃での魔弾のバリエーションが豊富で厄介だな」


「体感時間操作っていう能力はどんな能力なの?」



「俺が聞いた話だと、自分自身の体感時間を操作する能力で、全てがスローモーションに感じるらしい。だから攻撃も簡単に避けれるとか」


「なかなか厄介な相手ね。でも私達は倒すんじゃなくて一本を取れば良いって話だし、可能性はある筈よ」


神藤はニッコリ微笑みながら自信ありげに声を上げる。


頼もしい相棒だ。


「勝機を作り出す為には間違いなく君の能力が重要になる。正直俺の能力は向こうには看破されてしまってるからな」



「君じゃない!可憐でいいわ。これから一緒に戦う上で連携に支障が出ると困るし」


「ああ。わかった俺のこともナカノと呼び捨てにしてもらって構わない」


可憐からステータス情報が流れてくる


神藤 可憐 LV36 ジョブ 武装警官見習い




体力 E

気力 D

攻撃 E

防御 E+

魔力 C+

素早さE+


アビリティ

読心術 ランクA+

LV1 相手の思考を読む


魔弾の射手 ランクA

LV1 全属性の魔弾を撃ち込める。

LV2 魔弾のクールタイムがなくなる。



可憐はやはり魔力特化の遠距離タイプの戦闘スタイルのようだ。


読心術も強力だが


魔弾の射手もかなり強力なアビリティのようだ。


俺のステータスも可憐に共有した。



「ナカノと私の能力。組み合わせたら意外と面白いかもしれないわね」


可憐は不敵に微笑んだ。


美女だが中々恐ろしそうな女だと改めて思った。






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