未来 嘘憑き
レイスは、皇帝を裏切ったのか?
マリアさんには黄金の槍、グレンさんには真紅の剣を渡した。
推測するに神具だろう。
「これはグングニル。どうして。」
「こんなもん用意するとは…やるじゃないか」
2人とも神具を構える。
レイスも味方に加わり4対1の戦いになったのは大きい。
だが変わらず皇帝は余裕だ。
「ああ、楽しくなってきたよ。感謝する。レイスよ」
なんなんだ、あの余裕は一体。
「全員で連携するぞ!」
レイスが号令をかけ皇帝に接近する。
それに合わせて俺も雷になり皇帝に迫る。
俺とレイスが近接、マリアさんは聖弾で援護、グレンさんは見るに大技の準備をしている。
3人の攻撃を受けながらも皇帝は捌ききっている。
「皇帝が槍の力を解放したら危険だ。油断はするなよ」
しれっと味方に加わったレイスに檄を飛ばされる。
「わかりました!」
「Ο Ρεβιέτιν μετατρέπει αυτό το άτομο σε τέφρα(かの者を灰燼と化せレーヴァテイン)」
グレンさんが真紅の大剣レーヴァテインから凄まじい熱量を持った熱線を放った。
俺とレイスもろとも皇帝を狙った一撃を俺はギリギリ回避し距離を開けた。
そして皇帝は熱線を避けきれずに左腕に接触、その瞬間左腕は灰になった。
「…これが神具を持った英雄の力か」
失った自身の左腕を見ながら皇帝は呟く。
「自分の腕が消え去ったのに、ずいぶんと冷静だな」
レーヴァテインを振るったグレンさんが言う。
俺に当たらなくて本当に良かった...
「ん?何のことだ?」
皇帝がそう言った瞬間だった。
失った筈の左腕が復活していた。
一体何が起きたのだろうか。
「あれは、皇帝のアビリティのようだな。嘘憑きというものらしい。あった事を無かったことに無かった事をあった事に出来るものらしい。といっても出来ることには制限があるようだが」
グレンさんは眼帯を外して皇帝を魔眼で見ていた。
グレンさんの魔眼は視た相手のアビリティや弱点を見破る事が出来る。
「嘘憑きの能力が干渉できるものは自分自身そして自分の所有物だけだ」
皇帝はそう言いながらロンギヌスの槍を振るった。
その瞬間俺たちはマリアさんを除き全員地にひれ伏した。
一体なにが起きたんだ?
旧約聖書によるとカインは人類で初めて殺人と嘘をついた人間らしいです。




