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僕の姉ちゃんはメンヘラ

 僕の姉は…メンヘラだ。

 でも姉はモテる。それは、容姿がいいのはもちろん、笑顔が多く、家庭的で仕草が可愛いかららしい…


 でもそれはあくまでも外見。内面は世間一般で言うところの「メンヘラ」。




「陸斗〜ただいま〜」

「あ、姉ちゃん、おかえり」

「お邪魔します…」

 あれ、新しい彼氏かな??姉ちゃんこれで彼氏何人目なんだ!?


「ここがつぐみちゃんのお家か〜」

「うん!こっちは弟の陸斗。」

「よ、よろしくね。陸斗くん」

「は、はい。よろしくお願いします…」

 今回の彼氏は優しそうな人だな。


 RRRRRR(電話の音)

「あれ?私じゃない…」

「あ、ごめん。僕のケータイだ、ちょっとごめんね」

「もしもし?うん、うん」

「ねーね、陸斗〜」

 姉ちゃんが小声で話しかけてきた。

「彼ね凄く優しいんだよ!!」

「う、うん」

 今回は姉ちゃんメンヘラにならなかったらいいんだけど…


「あ、僕自分の、部屋で宿題してくるね」

「うん!ばいばーい」

 今日は姉ちゃんめっちゃ上機嫌…心配だけど宿題しなきゃな…


 ―自分の部屋へ行く―

 数分後…

 カリカリカリカリ…

『私の事好きじゃないんだ!!』

 姉ちゃんの叫び声が聞こえる

(姉ちゃん今度はどうしたんだ…)

 まぁ1階に行ってみるか…


「ね、姉ちゃんどうしたの?」

『私なんかいなくてもいいんだ!』

「い、いや、そういう訳じゃ…」

 あ、修羅場…


「姉ちゃん落ち着いて」

「あ、陸斗くん。実は…」

 彼氏さんが話しかけてきた


 ―回想―


 彼氏さんが電話を切った後…

「誰だったの?」

「うん、大したことじゃないよ。」

「え、彼女の私に言えないの!?どうせ私はそれくらいの価値しかないんだ!」

「え…いや、そういう訳じゃなくて」

「じゃあ誰だったの?」

「えっとクラスの関川さん…」

「せ、関川さんって麻衣ちゃん!?」

「う、うん」

 彼氏さんは姉ちゃんの豹変ぶりに驚いたらしい

 まぁそりゃそうだよな。



『彼女の、私がいるのに!他の子と電話するんだ!』

『私の事好きじゃないんだ!!』


「で、今に至るんだけど…」

「あーあはははうん、じゃあ姉ちゃんは俺が何とかしときますので彼氏さんはもう帰っていいですよ」

「う、うんごめんね。明日学校でまたつぐみちゃんと話するね。」

 やっぱりいい人だな

「は、はいそうしてください。」

「うん、じゃあね…」

「お邪魔しました」

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