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普通男の異常な日常  作者: 極楽鼠
6/9

静かに始まる、1つの不思議な恋〜高橋翔飛 編〜

富澤滉一生徒殺害未遂事件から、一週間が経った。事件の次の日にはメディア側も取り上げ、テレビの取材なども来ていたみたいだそう。え?なんで他人事みたいに言ってるかって?それは...。


「え!?1週間外出禁止!?」


「はいっあのぉこの事件はメディアでも、報道されるだろうし、テレビの取材とかも来ると思うんです。翔飛くんも、取材とか受けたくないだろうし、こちら側も、面倒なので、申し訳ありませんが、そういうことで、」


という理由で、学校へと来れなかった。

久しぶりの学校へと足を踏み入れたのだが、なんか、顔がにやけてしまう。だってぇこんなに普通じゃないことが立て続けに起こるということが、人生で初めてなのだからぁ クラスのみんなも、心配してくれるだろう!



そんなわけがなかった。

意味がわからない!俺は被害者だぞ。なのになんで、健のばっかに人が行くんだ!しかも、話がおかしくなっている。

俺が被害者だっつうのに、健が、被害者みたいになってるし、


「違うってば、俺は被害者じゃないの、本当の被害者は...あ、翔飛!久しぶりあの翔飛だってば!」


・・・。


「いや、ないないない(笑)」


なんでだよ!何がないないない(笑)だよ!ふざけんな!


「あんな普通の奴が、あのクソナルシストキモ男を倒したって言うのかよ(笑)ないないなーい(笑)」


「あのね、みんな聞いて、被害者が倒したんじゃなくて、俺が倒してあげたの!(笑)」


おいおい、ちょっと俺今、胸にグサッと矢が突き刺さったんですけど、俺の頭の中で、倒してあげたの(笑)がリピート再生をずっとしているんだが、


間違ってはない間違っては、言い方がもうちょっとあるだろ!

心の中で、ミニ翔飛がKOされた頃普通の俺は、机の中に今日の科目をいれ、寝ようとした時、


「大丈夫だった?あの事件の被害にあったんでしょ?」

この優しい声はまさか、あの大園ゆかりちゃん?顔を上げた。



だれぇぇぇ!?



クラス、いや学校のヒロイン大園ゆかりちゃんとは、真反対のブサイクで、いかにもモテない女子から心配されたぞ。確かこいつは、柳田希美子(やなぎだ きみこ)だった気がする。

俺...。悲しすぎるだろ涙が出てくるんだけど。


「うん...大丈夫ですよ...」


「ふーんそうなんだ」


お前から話し振っといてなんだその興味がない返しは、ふざけるな!今度こそ、寝ようした時、


「ありがとう」


俺の耳元で、だれが囁いてきた。振り返っても、俺の近くには女子などいない。じゃあ誰が、囁いた?「ありがとう」と言ってきたということは、色々、記憶を振り返ってみた。


そういえば、北山寿奈が、俺がパトカーに乗る前に、口パクでありがとうって言っていた。記憶がして周りには、いないじゃあ誰が?

まぁいい。寝るか。





「はーいこれから、ホームルームを始めまーす」

俺は、担任の野澤浩司の声で目が覚めた。

いつも通り、ゆる〜くホームルームは進んでいた。

「えっと、今から殺し合いをしてもらいまーす」

この事を言うのも何回目だよ。流石にもうリアクションをとる奴なんて、いないと思っていた。


「えええええええぇぇぇぇぇ!?」


でも、こいつはいつもオーバーリアクション。


「おい、嘘に決まってるだろぉ横山」


「あぁよかった。先生嘘にもほどがありますよぉ〜」


やはり、先生に好かれやすい奴だ。あいつは、横山信次(よこやま しんじ)どの先生にも好かれる存在。だけど、頭はさほど良くはない。


「殺し合いじゃなくて、席替えをしまーす」


全員が、よっしゃと言った。正直俺は誰でもいい。「柳田以外だったら」まぁ、俺には関係ない話だがな。


「席は、くじ引きだ。隣がどんなに嫌だろうが、恨みっこなしだゾォ」


みんな一枚のくじに一喜一憂をしているが、そんなの関係がない。だけど、できればぁ、大園ゆかりの隣になりたい。

番号順で、引いていってる。大園は...

7列目の前から、4番目。よし、だったら、8列目の前から、4番目を狙えばいいんだな


そして、俺の番だ、大園の隣はまだ誰もいないよし来い!



5分後



「よし、これで決まったな。今日から、一ヶ月この席だから、頑張れよぉ」


神よ、なぜ、こんな屈辱的な結果にするんだ。俺の前には、健と、大園ゆかり。

まじかよぉぉぉ。そして、隣は北山寿奈じゃんかぁぁぁ。気まずいにもほどがあるだろ。


「健くんだよね?よろしくね。あ、あと翔飛くん、寿奈ちゃんもよろしくね」


かわいすぎかよ。マジでぇぇぇ!律儀に挨拶なんかそてくれてさぁ。しかも、イケメン健くんが隣とか、美男美女にもほどがあるだろぅぅ。しかも、健は、女に興味がないから、嬉しいという顔を一つもしない。余計腹たつんだよぉぉぉ。


しかも、隣の北山はずっとうつ伏せでなんかしてるし、


「君は、童貞なの?」


可愛い顔して何聞いてんの?こいつは!アホなのか?バカなのか?そして、またうつ伏せになる。ちょっと理解ができない。これは、戸惑うしかない。でも、なんか耳赤いし、とりあえず、答えるか。


「童貞です」


答えを言った瞬間にこっちをまた見てきた。ずっと見ている。俺の顔をずっと見ている。ちょっと、照れるな。


「俺は、北山寿奈だから、よろしく」


あいつは、自分の事を俺って言うのか、珍しいなぁ


まぁいいか。




「こちらこそ、よろしく」




続く



今回は、高橋翔飛と北山寿奈2人の目線で、書いていきます。コメディのコンセプトが、気づけば、ラブコメに...w

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