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第肆話 秘密
人間の脳みそを喰う友達がいるので、食べさせてもらうことにした。
勝手が判らないからだ。
なんせ一度も喰ったことがない。
「もってきたか?」
「ああ・・・」
おれは知り合いの頭が入った袋を渡した。
友人は、なんだか嬉しそうに部屋の奥に消えて行った。
扉の向こうに。
生首を持って。
この家でしかできないらしい。
なんでこんな奴と友人なのかというと、おれは奴にとって恋のキューピット的存在だからだ。
おれの幼馴染を奴が好きでなかったら、おれとはなんの関わりもなかっただろうが、まあなんにせよ……
これで馬鹿なおれでもトップ大学に行ける。
これは多分、知っちゃいけない人間の秘密なんだろう。
こいつが友人でよかった。