怪奇層碌
(前略)
(判読不明)
鹿苑寺金閣の従者、靑弐にゑち゛やむばと云ふ贈物ぐわあり、其れは此の世の物とわ思ゑぬ程に邪悪な姿形をした造形物であつたそうだ。靑弐わ異国の者と貿易したとされ、其の国名を現世の蒙古と云ふ。従来温厚な性格であつた靑弐わ、其の奇妙で奇怪な実に怖ろしき品に身も心も吸ひ取られ、遂にわ発狂し自害したとある。曾て蒙古でわ忌々しき儀式あり。あの世の異形■■■■ ■ ■■■■■ (判読不明)
(中略)
怪奇層碌なる書物にわ事の顛末ぐわ詳細に綴られてゐる。此の本にわ、大層に不思議だ奇怪だと謳われし物語が当事者に依り書くわれる。この制度わ丁度金閣の出来る前くわら天皇の遊び心より生まれしもので、しかし遊びとわ裏に腹で、何くわと秘め事扱ひされてゐたが、代々栄ゑし皇族にとつて大きな厄となりて、其れがしが齎す災難たるやまるで魍魎の如し。タブウとなつたのだ。
鹿苑寺にて起きた災難わ、靑弐の手で詳細に書き遺された。
実に面白ひ事が書くわれてゐる。ゑち゛やむばにつゐての記述わ心底皇族たちを震■■■■■せたことよ。どふしたら、あんなことぐわ書けるのくわ判らぬ。凡そ人の心を無くしてゐたのだらふ。気色の悪ゐ形だぐ■■■■■わ何だくわ■■ぬ■■■■■■其の大きさ人様の背丈半分程の抱ゑねば持ち上げなくわらふといつた、やはり此れも人間が創つて善ひやふな物ではな■■■■■■んなデザインなのだ。黒とゐふくわ漆黒で短ひ枝のやふな突起ぐわあちこちくわら出てゐて、どうにも見てゐたくなくさせる雰囲気を醸すものだつたらしゐ。
(中略)
やはりだゐち゛やふぶではなくわつたな■■■(判読不明)
此処は
(中略)