第○章:試練の森へ――スライムたちとの絆を証明せよ!
来夢は、進化したアオとともに、森の奥――「試練の地」へ足を踏み入れた。
そこはスライムたちの“記憶の痕跡”が満ちる、異空間のような領域。
> 「ここが“試練の森”……」
「ここでは、スライムの深層意識が具現化する……つまり、怖かったこと、辛かったこと、忘れられない想いが敵として現れるの」
アオの言葉通り、目の前にはいびつなスライムの影――“【異常個体スライム】”たちが道を塞ぐ。
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✨試練のルール
マザースライムが告げたのは、3つのルール。
1. 来夢はスライムたちを庇いながら進まなければならない
2. 各スライムが「自分の記憶」と向き合い、乗り越えること
3. 試練を突破したとき、初めて「本当の家族」として認められる
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第一の試練 ― 赤の記憶
赤いスライム「ポッカ」は、かつて討伐者に襲われて“仲間を失った”記憶を持っていた。
「……いやだ……ぼくが逃げたから……アイツは……!」
その記憶が“血のように赤いスライム”となって襲ってくる。
> 「逃げちゃダメ! でも、どうすれば……」
来夢はスキルを使う。
刷り込みスキル(強化版)
→ 「来夢が言葉をかけると、心に届く」
「ポッカ……それでも、あなたは生きてる。生きて、こうして私の前にいる。
それだけで、十分“強い”よ」
ポッカの身体が発光し、赤い記憶スライムを浄化する。
→ ポッカは進化!「ファイアスライム・チカ」へ!
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第二の試練 ― 緑の記憶
緑のスライム「モミィ」は、自分が弱くて何もできなかったことを悔やんでいた。
幻影の中で、常に“守られるだけ”だった日々が現れる。
「守られるのが怖い……何も返せない……」
来夢は言う。
「誰かに守られるって、すごく大事なこと。
でも、あなたは“ありがとう”って言える優しい子。
それは、あなたが“誰かを想う心”を持ってるから」
モミィは涙を流しながら叫ぶ。
「……こんどは、ぼくが守りたい!」
→ 進化:「ヒーリングスライム、モミィ」へ!
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最終試練の前夜 ― 来夢とアオ
森の中心部に着く頃には、仲間たちも少しずつ変化していた。
心に宿る“強さ”が、彼らを“ただのモンスター”ではなく、“誰かの力になりたい存在”へと進化させていく。
アオは言う。
「来夢……ぼくたち、変わってきたね。
でも、ほんとうに変えてくれたのは――きみだよ」
来夢は少し照れながら、でもまっすぐ答える。
「私もね、みんなと一緒にいると、“守られてる”って感じるの。
家族って、きっとそういうことなんだと思う」
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次章予告 ―「母の記憶」
マザースライムが来夢に示す、最後の試練――
それは「マザー自身の記憶」と「かつて失った子スライム」たちの真実。
> 「わたしは、何度も子を失った……その痛みを、おまえに分かるものか……!」
来夢が涙とともに“母の孤独”に向き合うとき、スライムたちの絆は――真の家族へと変わる。