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誰に向けて小説を書くのか?

 どうも、熊ノ翁です。

 なんかエッセイ書くの久しぶりな気もしますが、とりあえずよろしくです。

 ええと、創作界隈では例の如く「これは素晴らしいけどこの作品やジャンルはクソだ」だの「お前の書いてる小説はゴミだ」だの「君は才能無いからもう書くのをやめるべきだ」だの素敵な意見が満ち溢れています。


 SNSで創作関連の話題を漁ってみても、なんかそんな感じで連日連夜「俺は正しいがお前は間違っている」的な事がリプ欄に書き込まれているのを見たり、引用リツイートで喧嘩吹っ掛けてたり誹謗中傷してたりといった様子が見受けられます。


 やはり物書き、自分の作品には思い入れがある場合が多いですし、苦労して書いた作品は読者さんに楽しんで貰いたいという気持ちは、持っていて当然です。

 てか、大抵は誰かに読んでもらって、楽しんで貰いたい場合が主でしょうし。


 そんでまあ、仕事終わって眠い目をこすりながら疲れた体に鞭打って書いた作品がボロカスにコケにされていたりしたら、結構メンタルに来ます。

「作品と人格は別」とは言う物の、あんまいい気はしない人が多いんじゃないでしょうか。

 普通に仕事で考えても、自分が苦労してこなしたプロジェクトがボコカスに叩かれたらそりゃあショックも受けるでしょう。

 苦労した分だけ受けるダメージもデカいってもんです。

 小説の場合だって、まあそれと同じような感じなんじゃないでしょうか。

 ただまあ、頑張ったから報われるかというとそうとも限らないってあたりも仕事と同じわけでして。


「これならウケる!」とか「これだけ頻繁に更新したら楽しんで貰えるはず!」とか「このタイプの物語は今流行ってるから読まれる!」とか「これだけ設定綿密に練って大量にブチ込めばきっと満足してもらえる」とか、色んな事を考えて皆様小説書いてるんでしょうけども、読んだ人全員から頑張った分だけ評価してもらえるかというと、そんな事は無いのが現実です。


 まあ、考えてみたら当たり前の話なんですけどね。

 小説にしろ漫画にしろ、人には好みってもんがあるわけで。

 例えば、超絶設定練り込んだ、バッチバチに専門用語出しまくって造語も作りまくった小説を書いたとして、それが好きな人も居れば嫌いな人もいます。

 チート全開で、主人公がモテまくりなご都合主義全開の小説だって、そういった話が好きな人も居れば嫌いな人も居ます。


 万人を楽しませることが出来る物語なんてどうやった所で作れないんすよね。

 いや、これ熊みたいな未熟者が言うのもアレなんですけども。

 それで、そうです。

 書いてる自分の腕の問題もあります。

 プロの作家さんでさえ道半ばで「ワシなどまだまだじゃ」とか言っていて、まあ実際Amazonのレビューとか作品の感想欄とか見ても賛否両論あるのがほとんどなわけで。

 それこそノーベル文学賞にノミネートされてる村上春樹さんの小説や芥川賞、直木賞を受賞してるような小説でさえ、嫌う人は嫌います。


 何が言いたいかというと、小説書くのが超絶上手い天才作家であっても、みんなを納得させる小説というのは書けないって事なんですよね。

 じゃあそんな中で、自分は誰に向けて小説を書いたらいいのかなって。

 一体自分はどんな人に読んで欲しくて物語作ってんのかなと、そんな事をここ最近よく考えるんですよね。

 SNSでの言い争いとか、フォロワーさんの感想欄に投げ込まれていたヤバげな誹謗中傷を眺めながら。


 自分の目指す高みはもちろん皆さんそれぞれあるでしょうし、そのために「ここは手直ししないとダメだ」とか「この部分は俺は出来てないからもっと勉強しないと」とか色々と課題抱えて日々努力してる事かとは思います。

 ただまあ、気になる所を直したい、もっと良くしたいと思う気持ちはわかるんですが、だからこそ欠点を指摘する、ダメな部分をなじる声に耳を傾けがちになるってのも違うんじゃねえかなあと思うんですわ。

 

 これ、結構Twitterでも話をしてるんですが「俺はお前の作品が気に食わない」という声に耳を傾けて、自分の作品に文句を言う人の意見に従って物語を作った所で良い事ってあんまし無いんですよね。

 いや、その指摘をする人が自分の目指している高みや方向性をしっかり理解していて、そのベクトルに添って的確な改善点を指摘できるとかだったら話は別ですけども。

 ただ大抵の場合、そういうネガティブ意見って「俺は、お前の作品、嫌い」レベルの物が多いんですよね。

 んで、自分はそのネガティブ意見を言う人に楽しんで貰いたくて物語を書いているのかって話なんですよ。


 これがもしも自分の書いた作品に対して気に食わないと文句をつける人にこそ好かれたい、と考えているのでしたらそりゃ耳を傾ける価値はあります。

 が、そうでなくて、今まで自分の作品を楽しんでくれている人をもっと喜ばせたい、楽しませたい、と考えているのなら、あの手のネガティブ意見は聞く必要が無いというか耳を傾ければ傾けるほど悪い結果につながるんじゃねえかなと思うんすよ。

 だって、それって今現在楽しんでくれてる人を切り捨てる行為に他ならないわけで。

 豚骨ラーメン好きな人に向けて豚骨ラーメン作ってたのに「このラーメンはクソだね! やっぱりあっさり塩味じゃないと!」って意見聞いて味変えたら、当初の豚骨ラーメンを喜んで食べてた人達は離れていってしまうでしょう。

 それと同じことなんじゃねえかなと思うわけです。


 いや、本当にね。

 この辺の優先順位を間違えて「そうか、俺はここがダメなんた!」と、身元不明なクレーマーの有難いお言葉に囚われると、不幸しかないんですわ。

 で、これのヤバい所って、ある種向上心が強い人ほど翻弄されやすい所なんですよね。

 自分の作品を良くしたい、もっと面白い、良い物語を作りたい、と思う気持ちが強い人ほど、心無い無責任な悪意の言葉に囚われて沼にはまっていきやすい傾向にある気がします。

 実際、熊みたいなテキトーな奴でもネガティブな意見に引っ張られる事ありましたしね。

 Twitterでも全レス返信なんて事をやっていた時、どんなクソリプにも全て返信していたわけですが。

 その時とか温かい言葉を投げかけてくれる人よりも悪意をぶつけてくる輩の方に目が行ってた事ありましたしね。


 自分にとって大事なのは悪意をぶつけてくる相手と応援してくれる人と、どっちなのかって話なんですよ。

 どこに、誰に自分は目を向けるべきなのかってのは、これはSNSでも小説でも変わらない所なんじゃねえかなと思います。

 いつも感想欄に応援コメントをしてくれる人や、メールでもSNSでも励ましてくれる人、楽しかったと報告してくれる人に向けて自分は物語を書いてるのか、それとも通り魔みたいに「死ね」だの「消えろ」だの「書くの辞めちまえ」だの「時間を無駄にした」だの言うような輩の為に作品を書いているのか。

 この辺きっちり自分の中で決めておかないと、見知らぬ誰かの悪意に振り回されて自分を見失う事になるんすよね。

 そしてそれは自分を応援してくれている人たちに背を向ける事に繋がるわけで。

 

 投稿小説サイトが生まれSNSが発達し、色んな人と出会える機会が現代にはあります。

 その中には素敵な出会いもありますが、反面酷い連中との好ましからざる出会いもあるわけで。

 自分は今、誰に目を向けているのか、ちゃんと自分を応援してくれている人たちの方を向いているのか。

 これは忘れず確認しておきたいなと、色んな方からいただいた温かい言葉を読んで、そして心無い言葉と見比べてみて思うのでした。


 いやね。

 応援してくださってる皆さん、本当にありがとうございますです。

 

 知ってる人は知ってるんでしょうが、これ書いてる今日がもしかすっと熊の物書き最後の日になるかもしれなくてですね。

 ちょっと気持ち吐き出したくなって書いてみました。

 いつも熊の文章読んでくださってる皆さん、ありがとうございます。


誰に向けて小説を書くのか?……END

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― 新着の感想 ―
[良い点]  失礼を承知で言わせていただきたいです。 「今回の企画の後半にして、何このマトモな熊さん!?」  合間のラーメン屋の例えも面白く、全体を通してストレートにそうなのだろうなと思う内容です。…
[一言] 誰向きかって大事ですよね。 好きですって言ってくれる人に向けて。 それ以前に自分の執筆したい欲望を吐きだす。 読み手に寄り添うのは「分かりやすく執筆すること」だけで(文体とかではなく描写や表…
[一言] 頑張れ ><ノシ
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