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本と進めよ、転生者!  作者: テクテク
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1.何故転生してるの?

はーい。

先程とんでもなくてきとうな本からてきとうな情報渡された

転生者(仮)、菜の葉です。

あ、これ、名前ですよ。菜の葉って書いてなのはって

読むんです。よく菜の花と間違えられたりするので一応。







さて、私が今置かれている状況を話しますと。




今、私は周りを見渡す限り草しか存在しない原っぱの

上であの本読んでるんです。あの面倒な本を。



理由は簡単。ここ数日の記憶がなくて困っているからです。

私はいつの間にか、この原っぱの上で本を膝の上に置いて座っており、他に何すればいいか分からない状態でした。

だからひとまず本開いたらあのサマ。火があったら半分くらい燃やしてもいいんですけど。……ひとまず置いといて。




今私が困ってる事を順にあげると

一、ここがどこか分からない

ニ、家族や友人、学校などがどうなったか分からない

三、本が今のところ役立たず





んー、こんなところでしょうか。





うん。割とつんでます。

何をどうするべきか分からなさすぎます。




はぁ。

風がそよいでて気持ちいいなぁ……

太陽が丁度いい具合に当たって本当に気持ちいいんですよ、ここ。

ここでお昼寝とかマジで最高だろうなぁ。



……現実逃避してる場合じゃないか。

本当に寝心地良さそうな場所なんですけど、ここで寝たって解決する訳もなく。はぁ。



………困ってることその一は、本の言うことを仮にでも信じるならそこは何とかなるとは思ってます。

ようは町見つけて適当に話かければいいんですよね?

そしたら自然と分かりますよね?いきなり余所者め!

みたいな感じで殺されかけるとかないですよね?

もう考えるの面倒なので、これ以上は掘り下げませんよ。


問題はその二その三ですよ。

特にそのニ。


いきなり娘が消えてお父さんお母さんびっくりしてるんだろうなぁ。そしてめっちゃ心配かける事になるんですよね…

一つ下の弟は、いわゆるシスコンだから泣きじゃくりそうです。あ、シスコンっていうのは自他共に認めてることです。

勿論、お姉ちゃんも弟好きですよ。



問題その三については

役だたぬなら、役立つまで虐めてしまえ、

ポンコツ本。

この考えでひとまず行こうと考えてます。


あ、ちなみにですが、本とのやりとりは真っ白なページに文字が浮かんでそれを読んでます。時間が経ったら勝手に消えてるみたいですね。

謎すぎます、このポンコツ本。





それにしても……色々考えはしたけどどれもパッとはしませんね。

なんとかネガティブな方向に行かないように考えているんですが、考えれば考える程、不安が募る…。


特に問題そのニに関して言えばほぼ解決しないのではないか、とか。



というのも転生者って大抵の場合、元の場所に戻ることなく転生した場所で一生を過ごしているじゃないですか。それ、私嫌なんです。本当に。だって、今はポンコツ本以外、私の味方はいない状態の孤立無援なんですよ?今まで普通に暮らして、普通に生きてきた私にとってこの仕打ちは酷いです……


はぁ。本当に、はぁ。


さて。これ以上は考えても仕方ないのでそろそろ出発しますか。

この本は……まぁ一応手に持っていきましょうか……はぁ……。










パラパラパラ………



………やーーーーっと、出発したんだ。一体、行動するまでにどんだけ時間がかかったんやら。堂々巡りで考えて、結局は私のいう通り行動するみたいだけど。

 

ま、どうなるか静観していこーっと。



パタン………


ひとまずここまでは計画通り。特に邪魔も入らなかった。連中の思う通りにはさせてやらない。絶対。

"私"の自由は私のものなんだから。



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