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辛いこともいつかは過去に。なろうの転生物に思うこと。

普段ふわふわと感じていることを文字にしてみようかと思います。


子供の頃、私には姉がいた。

過去形なのは今はもういないから。

私が20だった頃、姉は23年という一生を終えた。

病気が見つかり、余命宣告からたった三ヶ月。

治らない病気で、進行があまりに早くてどうしようもなかった。


姉には可愛い盛りの子供がいて、「ママ」とようやく言えるようになった頃だった。

どれほど姉が愛していたかも、この子の記憶には残らない。

あまりの残酷な現実に私や両親は泣いて泣いて、悲し過ぎて眠れない夜は薬を飲んで無理矢理に眠る日々があった。

何もわからず笑う姉の子の成長を見守れたことが心の救いだった。


それから十数年の月日が流れた。

両親は今も元気だけど、あの頃私の側にいて心を支えてくれた犬や猫はみんな老いて天国に行った。

姉の子は成人間近だし、姉よりスタートが随分と遅くなったけれど私も母になった。


姉に会えない寂しさは残ったまま、えげつない痛みがあった心は随分と癒えた。

会いたいなぁ。話がしたい。連絡不精過ぎないか?

と時々変なことを考える。

遠い国に行った姉は元気なのに連絡を寄越さない…というような気分になることがある。

そんなわけがないのもわかっているのだけど、どうしても

『もう会えない』は心が拒否を続けているみたいだ。


小さい頃はよく喧嘩もしたけど互いに成長してからは仲が良かったから、一緒に歳をとりたかった。

私だけおばさんになってしまったよ。

いや兄もおじさんになったけど。両親も老いた。


亡くなって数年の頃、泣かなくなって来たことが辛かった。

姉の声を、優しい笑顔を忘れてしまうのかと怖かったけど、心に焼き付いたものは消えないのだと月日が過ぎてわかった。

声も笑顔も泣き顔も。

なんならふざけて変顔してたのも覚えている。

ありきたりな言葉でいうならこれを愛と呼ぶのだろう。



なろうでは早逝した人が生まれ変わって楽しく暮らしている転生物が無数にある。

ご都合主義とも取れるけど、優しい考え方だなぁと私は思う。

姉に限らず若くして生涯を終える人も世にはいるから。

次は健康な身体で幸せに長生きして欲しいと思う。


忘れてないよ。忘れないで。


忘れてただ楽しく元気にいて欲しい気持ちと、私を、姉の子を、家族を忘れないで欲しい気持ちとで複雑だけど。

転生が本当にあるのかどうかはまた別として。


着地点を決めずに書き出したのでまとめ方がわからなくなって来た。

とりあえず、今日はここまで。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 姉とのやり取りを想像して、感動しました。 [一言] 亡くなったあの人は実は転生して幸せに過ごしているかもしれない! 残された者からすると、そう考えてみるのも良い考え方なのかもしれませんね…
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