光を求めて
ローズはとりあえず チグリスを下がらせ、風呂に入ることにした。
そしてティンカーに助けを求めた。
「どうすればいい?」
「困ったね。
僕もびっくりだよ」ティンカー
「助けてほしい」小さな小さな声でローズは願った。
ティンカーはにっこり笑い 少しだけ大きくなって ローズの頭をなでた。
「もちろん。
僕たち光の妖精は いつだって 君と一緒にいるよ」
「僕は自由だからね。
契約とか 貸し借りとか 取引とか関係ないよ。」ティンカー
「ところで 君が知りたいことは何?」
ティンカーはいつもの大きさに戻って尋ねた。
(そういえば説明好きの妖精さんって 言ってたな)
ローズはティンカーとの出会いを思い出した。
「えーとね 神聖文字とエドガーが書いた文字が同じに見えた件について。
それと あなた エドガーやウィルが普段使っている文字と 私が伝言のために使った文字がちがうってなぜ言わなかったの?最初に確認した時に」ローズ
「ああ あれ。
僕も びっくりしたよ。
それで 君が寝ている間にいろいろ考えたし
今も情報収集中。
だって 僕たちは ふだん 人間が文字を書くところを見てなかったから。興味がなくて・・」
「というと?」
「僕たちは わりと 人の思いに同調してたみたいなんだよね。
でも 人間って複雑でしょ。
頭と心と意識と思いが みんなバラバラ違う方向に向いてたり。
妖精や精霊って、人の感情とか 意識とか 心とか 人が持つある部分に強く影響されやすくって
どの部分に影響されやすいかは 精それぞれなんだよ。
それが 精の種族特性なのか それ以外の理由なのかもよくわかんないけど」
「わぉ」
「ほんと わぉだよ。
僕たち ふだんはこんな細かいこと考えないからさ。
で こっから先は想像だけど
ローズは 神聖文字って呼ばれる文字が こちらの文字だって認識してたろ?」
「うん 現代語とは違うらしいとは思ったけど」ローズ
「ローズは こちらの言葉を聞いたら、それは自動的にローズの知ってる言葉にローズの頭の中でおきかわってるし、話すときはその逆のことが起きてる。
文字を書く時にも 同じ事が起きたみたい。
僕たちの意識は ローズと共鳴しているから、
ローズの書いた『こちらの文字を使った文章』がこちらで通用する整った文であると判断したわけ。
だって 僕たちは 現代語と過去の言葉や文字が異なって当たり前なんて認識がなかったから」ティンカー
「わぉ」ローズ
「なにが わぉなの?」ティンカー
「ティンカーのさっきの説明
いわれてみれば そうなのかぁ って素直に受け入れるけど
それをもとに あれこれ考えると 複雑すぎるから わぉ!です」
ローズの答えを聞いて ティンカーは噴き出した。
「そういうローズに 僕は親しみを感じるよ♡」
「ありがと」ローズ
「でも ローズが困らないように 僕も 今 人間達が使っている文字や言葉とその違いについて
もうちょっと情報収集するね」ティンカー
「助かる! よろしくお願いします。
私も ウィリアム達に もっと文字と言葉について尋ねるわ」ローズ
「そだね。その方が 僕たちの負担もへるよ」ティンカー
「そうなの?」
「そうだよ」ティンカー
「だって あっちこっち飛び回らなくても
君にくっついていれば 情報が集まってくるから
僕はその説明と解釈に集中できるよ」
ティンカーの追加説明に噴き出すローズ
「了解
ほんと あなたと私は通じる部分があるんだね」ローズ
「うん。
だからこれからもよろしくね」ティンカー
「私こそ よろしく」
ローズは掌を差し出した。
ティンカーはそっと ローズの掌の上に触れることなくとまった。
(ティンカーってほんと不思議
さっきは 頭をなでられた感じがしたのに
今も普段も 私からティンカーに触れることができないていうか
触れた感じが全くしないんだもの)




