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チート姫  作者: 木苺
第3章 ローズの冒険:精霊を挟んで
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水通信

ナイアード様から いろいろ(おそ)わった。


このまま 旅に出たい気がしないでもなかったが

ウィリアムを心配させたくなかったので 帰ることにした。


とりあえず 覚えたての水通信で報告だけ入れよう。

 水通信は 相手が水場にいないと届けられないんだっけ。


というわけで、ローズは水の精しずくにウィリアムが入浴したら知らせてくれるように頼んだ。


・・

ウィリアムがのんびりと入浴していると、風呂の水面から 急にタケノコが()えてきた。


水の筍?と怪訝に思っていたら、そいつは急にローズの上半身になった。


「はろ~!」陽気に片手をふりながらそいつはしゃべった。


「ウィリアム 人払いしてる?ここでの会話を盗み聞きされたりはしない?」


「と思うぞ。俺はお前のような結界がはれんから 確実とはいえんが」


「わかった、じゃ水通信に関しては ウィルと私の2人だけの秘密ということでよろしく!」


「はぁー いったいなんだ?」


「水魔法使いの修行終わりました。

 マルレーンと私の子弟契約を結んでくださってありがとうございました。」


「ナイアードに会えたのか?」


「はい」


「水の精霊との契約を済ませ、ナイアードから水魔法使いについての説明をうけたのなら、できるだけ早くこちらに戻ってきてくれ。

 話し合いたいことがある。」


「それってなに?」


「俺の身の安全にかかわるプライベートなお願いと

 今後のことに関する報告のようなものかな」ウィリアム


「ウィリアムに 何か危険が迫っているの?」


「そういうわけではない。

 ただその あー こういうことは顔をあわせて話した方がいいと思う。

 

 心配させるような言い方をして悪かった。

 とにかく ここで会えるのを楽しみにしている。


 それで到着はいつになりそうだ?」


「今日は 森でのんびりして 明日の夜にお城につくように戻ろうと思っていたのだけど」


「わかった。

 夕食はともにできそうか?」


「いそぎでなければ、夕食はウィル一人で済ませてほしい。

 私が 着くのは夜遅くなると思うから」


「できれば 門限10時を守ってほしいな。

 夜遅くの出入りは 警備の者が気を遣う」


「あー でも マルレーンと出たときは 川からだったから

 ぜんぜん誰何すいかを受けなかったわよ」


「それは マルレーンが事前に連絡をしていたからだ。」


「あっ そうなの。

 じゃあ 戻る時は どっから城内にはいればいいの?」


「出て行った時と同じく川からで良い。

 お前が 明日の夜遅くもどってくるということは、影の者達には伝えて置く。

 ただ あまり遅くなると、皆が心配するだろうという話だ。」


「了解。深夜0時をすぎないように心がけます。

 だって 途中で野宿したくないから。

 今夜はナイアードの泉の近くに泊まって、そのまま 明日一気に川を下ります。


 もし 遅くなるようなら 明日また連絡します。

 ウィリアムは 明日も入浴するんでしょ?」


「一応 そのつもりだが。

 俺が 入浴している時間をどうやって確かめるつもりだ?

 というか 確かめた?」


「水の精が教えてくれたわ」


「げっ

 もしかして 妖精達に見張られているのか?」


「あら 妖精や精霊はどこにでも居て 人の営みを見ているみたいよ」


「知らなかった。

 おまえ プライバシーにこだわるのに

 妖精は精霊に 裸を見られても平気なのか?」


「バカおっしゃい。

 犬や猫が水浴びしてても それをじろじろ見たりしないでしょ。

 物音とか 遠目に あっ水遊びしてるなってわかっても。

 妖精達も それと同じ見たいよ

 あっ 人間がxxしてる、くらいの感じで わざわざのぞいたりしないわよ」


「そういうものなのか?」


「そうらしいわよ。

 でなきゃ 困るじゃない。お互いに」


「おまえ 人間よりも 妖精達を信じてないか?」


「だって 悪いことされたことないもん」


「単純だな」


「いいじゃない 

 むつかしく考えたって 疲れるだけよ」


「そうか お休み」


「おやすみなさい」


水通信は切れた。


ウィリアムは そのまま体を湯船に沈めた。

 俺は精霊達からみれば 犬や猫扱いなのか?

 ローズは 精霊の性別にこだわらないのか?

   いろいろと思うことはあった。

※ 土日休日は 朝8時 夜8時の2回投稿

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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