表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート姫  作者: 木苺
第3章 ローズの冒険:精霊を挟んで
45/70

ウィリアムの事情:くつろぎの場を求めて

ローズが マルレーンと研修旅行に出かけている間のウィリアム

ローズがいないと 上階の部屋を自由に使える。

毎日 のんびりと入浴出来るのが何よりもうれしい。


広いベットで 思いっきり体を伸ばして悠々と寝たかったが、

ローズの寝室のベットを使うことは、エドガーに止められた。


「ローズ様の信頼を裏切ってはなりません。

 ローズ様が 決して寝室には入ってくれるなと必死で願っていたことは御存じでしょう?」


「あれは 単に 覗かれるのが嫌だっただけではないのか?」


「ウマイイによりますと、彼の娘たちは、自分達の部屋に父親が入ることも拒むそうです。

 それが乙女心だとフクフクも言っているそうです。

 ローズ様は フクフクの娘たち(とし)も近いし、気持ち的には同じなのではありませんか?」

影の長まで エドガーに加勢した。


 (実のところ ローズとウィリアムの居住問題がきっかけとなって

  影の者達は 乙女心について本格的に情報を集めて研究を始めたのだった。)


「そもそも ウィリアムだって 王子のころはご自分の部屋に人が入るのを嫌がっていたではありませんか」ズーム


「そうだったか?」ウィリアム


「今だって 4階には 限られた者しか入室をお許しにはならないでしょう」ズーム


「それとこれとは違う」ウィリアム


「じゃあ ご自分の留守中に ローズ様が御自分の部屋を好き勝手に使ったらどんな気がします?」エドガー


「うーむ・・・どうせ来るなら俺のいるときに来ればいいのに・・

 というか 不在中に何か仕掛けをされていないか、持ち出されていないかの点検が面倒だな」ウィリアム


「ローズ様も同じだと思いますよ」エドガー


「ムム 警戒心が残っているのはお互い様ということか。


 しかしなぁ ローズが使っているあの寝台、惜しいことをしたな。

 平時くらい 贅沢なベッドでゆっくりしたいわ!」ウィリアム


「ご自分の拠点を 安易に 人に貸すからこういうことになるのです」影の長&ズーム


「そもそも もっと素直に こちらの言うとおりに動くと思っていたのだ!」ウィリアム


女子おなごと思って 見くびるからこういうことになるのです。

 一つ(かしこ)くなられましたな」影の長


「それでも 思惑(おもわく)違いだったからと言って

 一転して力押しに転じることなく、紳士を(つらぬ)く姿勢だけは

 素晴らしいと思います」エドガー


「当り前だ! 俺は 新しい時代の王となるのだから!!」ウィリアム


「では ベッドはあきらめてください」


「ベッドも惜しいが

 一人寝にもあきた。

 一人寝はしかたがないとしても

 今ローズが使っているような居心地の良い寝室が欲しくなってきた」ウィリアム


「いいですか、5階をローズ様の居室だと言ったのは、ウィリアム あなたなんですよ。

 今更 返しての欲しいというくらいなら、4階を居心地よく改装すればいいじゃないですか。

 ベッドだって ご希望に添うものをものを探しましょう。」 


エドガーに念押しされたウィリアムは、とりあえずローズの留守中は、5階での入浴とDKでの食事を楽しむことにした。

 なぜなら 4階を改装する間 自分はどこで寝泊まりすればよいのか?と考えるのも面倒だったから。


(ウィリアムとローズの警備に関してだけは、人員ギリギリですべてを回している現状で

改装中の警備?と思っただけで げんなりだ。)


一方 影の者達は、ローズが使っているダブルベットと 今現在ウィリアムが使っているシングルベッドを入れ替えてはどうか?と考えていた。

 どうやら ウィリアムは ベッドの質よりも ベッドの幅にこだわっているようだというのが

 ズーム達の見立てであった。


※ 本日 夜8時に2回目の投稿をします


※ 土日休日は 朝8時 夜8時の2回投稿

  月~金は  朝7時の1回投稿です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ