刀の稽古
(楽しき日々 2/9)
次は 魔法剣を使うために 刀の稽古をしよう。
エドガーとズームに相談すると ウィリアムが初歩的な刀の振りを教えてくれることになった。
というのも 騎士団に混じって稽古するには 基本的な素振りができている必要があるからだ。
「面 めん メーン」
まずは 相手の頭の中央めがけて振り下ろし、すり足で面、最後のメーンは大きく踏み込む
正面の面ばかりでなく 右面 左面もとりまぜて
素振りで前進・後退
「後退しながら素振りをする練習光景を見ることはあまりないが、
実戦では 誰かを背中にかばいつつ 敵の打ち込みを受ける前に 先をとって周囲をぶっとばしつつ
後退することもあるから ちゃんと練習しておけ」とウィリアム。
ほんまかなぁと思いつつも稽古しましたが 後退しつつ素振り(前へ)の組み合わせはむつかしかった。
毎朝1時間 塔の3階で ウィリアムに稽古をつけてもらった。
面 右肩 左肩 右胴 左胴 右払い 左払い 突き 小手
が正確に打ち込めるようになるまで素振りで。
そして 受け払い、払い返しなどなどの練習。
「神剣や魔法剣を扱った時と 木剣で稽古するときの態勢に差がありすぎる」ウィリアム
「神剣パワー・魔法剣パワーありの時と 私個人の力の差です。
だからこそ 素の私の力をつけたいのです」
「なるほど。 その心がけや良し!」
ウィリアムの指導は厳しさを増した。
剣道の練習の前後にストレッチや筋膜マッサージをしていたら、ウィリアムだけでなく影の者達も興味を示して 教えを乞いに来た。
そのかわりにと 彼らから格闘術を習えることになった。
ウィリアムによる剣術の朝練のかわりに。
やはり 王様は忙しいのだ。
だから 昼間は 乗馬の練習をはじめることした。
一方、夕方の一人稽古の時には 時々
「クズリュウセン」と叫び 神刀を振るってマネキンをバラバラにしたり
疾走しながら「アマガケルリュウノヒラメキ」と叫んで ティンカーたちが上から次々と降らせてくる木材を切り刻んで遊んだ。
もちろん そうやってマキ割りのお仕事をしたあとは、必ず正座で合掌し 和月様に感謝をささげた。
もはや前世と呼んでもよいかもしれない 過去に生活していた世界に向かって。
マネキンは ちゃんと魔法を使って修復するのは いうまでもなくだ。
参考文献
・ストレッチング スポーツ別プログラムと基礎知識
佐久間浩司監修 成美堂出版 2000年12月20日
写真付きで非常にわかりやすい
内容的には1970年代に出版された体育実技の副読本にのっている競技別準備体操・強化法などと共通する部分が多いが
スキー・自転車・ボウリング・ロッククライミング等90年代までのメジャーなスポーツや
目覚めのストレッチング~風呂上がりのストレッチングなど 日常生活に即したメニューもあり
大人~こどもまで汎用性が高い
・自分でできる筋膜マッサージ からだの芯からコリをほぐす
磯崎文雄 日本文芸社 H13.1.20
写真付きで細かな部位・症状別に紹介されていて 使いやすい
「こり」の実態についてわかりやすく説明されている
しかし、生兵法はケガの元!! ←コレ大事!
患者・一般人の立場では 痛い部位に意識がいってしまいますが
優秀な専門医なら 全身を見て どこからダメージが響いてきているのかとか的確に判断して
時として 目からうろこの診断・助言をされることもあります!!
よくあるのが 反射痛とか、最初に治療しなければいけないところ(疾患)と
自分が「痛い」と感じるところがちがう連鎖的な痛み等。
だから、症状のある部位については 医師から正確な診断が下され
自分がやろうとしているマッサージ方法を行ってもよいかと確認してから行うことが望ましいと思います。
さらに「痛い程度で効く」という説明に惑わされないように。
突発性大腿骨頭壊死症の初期症状(時折鈍い痛みを感じる程度)だった方が、
「もう 歳かしら」とぼやいて 知人に勧められるままにマッサージを受け
生まれて初めての30分の施術中に、足をぐいぐい動かされ、
その一瞬に激しい痛みを感じて歩けなくなり
その直後 痛みのあまり整形外科を受診したら「突発性大腿骨頭壊死症」ですでに 骨がつぶれているので外科手術しかないと診断を下され それ以後 ハイヒールも立ち仕事もできないほどの痛みに悩まされる毎日になったという事例があります。
それでも日本の法律では マッサージ師の過失責任を問うことはできませんでした。
なぜなら施術前のレントゲン写真など物的証拠がなく
激しい痛みで移動困難となり 裁判手続きを行う気力すら奪われての泣き寝入りとなったからです。
案外こういう話は多いものです。
町の整体師等々や病院のへたなPTの中には
力加減が荒く、相手に会わせるのではなく
女性や高齢者・障碍者に対しては自分の感情・主観で力を加える人がいるので要注意です。
社会的弱者とみなした相手に、自分の優位性を示そうと 処罰されない程度に相手を痛めつけたり
女性に対しては つけ込める範囲をさぐりながら施術を行おうとする者が 意外と多いのがこの業界
患者がpatient(忍耐強い・受難者)とも呼ばれる由縁です
それゆえ 昨今ではclient(顧客・来談者)と呼び変えるようになったのですが 実体はまだまだ><
的確に正しく行えば、初回からはっきりとした効果の出るのが筋膜マッサージですが
自分の体を他人に触らせる 特に自分の傷ついた部位(弱点)を他人にさらす・触れさせることによるリスクも 認識しておく必要があると考えます。
そこから 「セルフマッサージ」と言うことになるのですが
時として 勘違い・不正確な施術による悪化もありうるのが悩ましい所
私個人としては
痛くない範囲で、
体の違和感・痛みの原因が明確な時に
医師の助言を受けたあとで 行ない
2・3回行なっても 症状緩和が見られなければ「体にあわなかった」と判断して中止することを
おすすめします。
というのも 私個人の経験では、適切な筋肉マッサージは初回から症状緩和効果が出て 1週間も続ければ症状が消えますから
信頼のできるスポーツクリニックが まだまだ少ないのが残念です。
すべてが「自己責任」と言う言葉に転嫁されたり 医者・施術者のバックレ・逃げ得が横行しているこの業界
いやですねぇ・・・・