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チート姫  作者: 木苺
第2章 神子様の優雅な日々
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ローズとウィリアム

(神の愛し子 5/5)

お披露目会で、ウィリアムは政敵を一掃した。

ローズは『視察のために降臨した神のいとし子=召喚されたのではなく天からの訪問者』と認定されたことにより、好き放題の許可と切り捨て御免状を手に入れた。


そして ウィリアムは 魑魅魍魎(ちみもうりょう)の如き宮廷人たちを追い払い、王宮の本丸、すなわち王の本来の居場所に執務室を構えることになった。


そして ローズは 晴れてめでたく5階を完全に自分の支配下に置くことに・・できなかった。


ウィリアムは、4階に簡単なシャワー室を作り、自分の居室としたものの、週に一度くらいは入浴したいと5階の浴室を使いに来るのである。

そのために、浴室のドアは廊下に面した側に付け替えられることになった。

 ローズの寝室に面したドアを引き戸に付け替えて残すという話も出たのだが、寝室のプライバシーを守りたいローズは遠慮した。


 実のところ ローズは壁抜けの術も習得していたので(これは内緒)、引き戸など不要だったのである。


しかも、「国王陛下の健康のために」とウィリアム配下の者達に懇願されたローズは、

朝食は毎日、夕食もたいていウィリアムと一緒に5階のローズのDKで一緒に食事をしている。


・・

国王の執務室が本丸に移動したことにより、塔の1~3階は若干模様替えされた。


現在、塔の1階に ウマイイ調理人とその妻フクフク一家が住み込んでいる。

塔の2階は 影の者達の居住区である。

塔の3階は、保管庫である。実は極秘資料なども ここにあるらしい。


塔の住人達のために、ウマイイは食料を、フクフクはその他日用品を購入し、塔の1階に保管している。

1階の調理室でウマイイ一家が調理して、影たちは、1階の食堂を利用している。


ウィリアムは毒殺を警戒して、本丸での執務の合間に取る食事はいつも、ズームが用意した携帯食をマジックバックから取り出して食べている。

 (ウィリアムのマジックバックの要領はごく一般的な容量で時間停止機能もないので

  3食分の携帯食と1日分の水くらいしか入れられないのだ)


 ウィリアムにとって 調味料よりも毒の方が食いなれたしろものだ。

 というのも 子供のころから週に何度も毒を盛られ続けたウィリアムは、

 毒の臭いや味がわかりやすいようにと、いつも調味料抜きの食品をとっているから。


だからこそ、朝夕食は まともな食事をウィリアム様に召し上がって頂きたいからと、

エドガー達はローズの説得に努め、ローズもそれを受け入れたのだ。


「ウィリアム様お一人では、食事を携帯食で済ませてしまいます。

 ですから ローズ様がウィリアム様と一緒に食事をしたいと希望しておられるということにして

 くださいませ」ズーム


ローズは あっさりとウィリアムに言った。

「あなたの部下達が あなたの健康を心配して ~と言いました。

 私としては 居室内を男性が往来するのは不本意ですが、

 あなたと一緒に食事をするのは 別に嫌ではないので、一緒に朝夕食を食べませんか?」


ウィリアムは 面白そうな顔をして言った。

 「私も別に あなたと一緒に食事をするのが嫌だとは思わない。

  だから そうしよう」


「ついでに 食事の時間を使って、予定の確認をしませんか?」ローズ


「かまわないが、そのためにはエドガーとズームの同席が必要だ」ウィリアム


「どっちみち あなたが居るときは いつもあの二人も一緒でしょ。

 なんなら あの二人も一緒に食事をしてもかまいませんよ」


「給仕がいないと不便だろうが?」


「最初に配膳してしまえば 問題ないのでは?」ローズ


「まあ そのあたりは おいおいに」ウィリアム

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