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チート姫  作者: 木苺
第1章 神子召喚
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召喚

(1/7)

「神子様 ようこそおいでくださいました」

かすかに聞こえる声


「おい 起きろ」乱暴に肩をゆすられ目を開けると 目の前に青い瞳

その目に映るはすっぽんぽんの女性


はっとして横に転がり体を起こす。

 私 マッパ!!?


「服を返せ!」思わず(こぼ)れ落ちた低い声

  だって 私、裸で寝たことないんもん。今まで一度も!


薄暗い部屋。木の床。 寒い。


「申し訳ありません」どこからか声はすれども服はなし。

おまけにさきほど私の肩をつかんでいた男が まっすぐ私に向かって来る。


これはもう ストリーキング覚悟で外に飛び出すしかないか、と扉がないか目だけを動かして探す。


「近づくな。服をおいて 出て行け!」 はくしょん!!


念のために 威嚇しようとしたら くしゃみが出てしまった。なんたること。

くしゃみと同時に 反射的に顎を引き掌で顔の下半分を覆った。

 思わず身についた育ちの良さが出てしまったぜい。

  でも その結果 胸を隠すように前に構えていた右腕の位置が><


男はにやりと笑ってマントを脱いで 私の顔めがけてマントをほうった。


とっさに服を横なぎにひっつかんで そのまま壁に向かって走る。


壁を背にして、素早くマントを前後(まえうしろ)にして羽織り、留めながら扉の位置を確認。

そしてダッシュ。


 素足だと 床からの反動が痛い。

 普段は歩くの専門、体育の時間以外は走らない人だから。


「待て おそったりせん 逃げるな」

「服をやるから 逃げるのは服を着てからにしろ」

  焦ったような男の声。

  キャーと言う女性の悲鳴も


近くにあった小卓のようなものを前に 窓の横の壁を後ろにして立つ。

 いざとなったら卓を蹴飛ばして敵にぶつけ、窓から脱出できるだろうか?

 あるいは 扉から逃げることができるか?

 

「なにも着せかけず 裸の女性の肌に触れる男なぞ 信用できぬ!

 悲鳴を上げるだけで 人を全裸で放置する女も信用できるか!」

「口先だけで 丸め込もうとするな!」

  切りつけるように言葉を吐き出す。

  声楽家として鍛えた発声。100m先まで響くような声で言ってやった。


すると 扉がバタンとあいて

 「神子様以外の者は外へ!」

と叫びながら ロープを持って走り込み、私に向かってロープを放ると 

最初に私に触れた男に駆け寄り、男の手を引き向きをかえさせ、男の背を押さんばかりに扉へと誘導し、扉から押し出す別の男が来た。


 扉がふいに()いた時に私の姿が丸見えにならぬように窓の横の柱の傍に立っていてよかった。


私は室内に人がいなくなるのを待って、マントを脱いでロープを着た。

 真っ白い肌触りの良い服だった。下着も靴もなかったけど。


 (ちなみに ロープを背中側でなく前を隠すように着たのは、隠したい場所を優先した為である。

  おかげで、ちょっと腕の動きが制限されるけど


  どっちみち 腕で前を隠していたら使えないから・・・

   ボッティチェリのビーナスは アレ正面から見られるの前提に立ってるよね。

    前を隠すのに両手を使ってたら 何もできないじゃん!)

※本日夜8時 2回目の投稿です


(注) ストリーキング(英語 streaking、ストリートキングは誤り)とは注目を集めるため、あるいは強い非難の意思を表現するために公共の場を全裸で走り抜ける行為である。パフォーマンスの一環として行われるもので性的な意図はなく、露出狂とは区別される。1973年から1974年にかけて流行した。


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